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23歳の新チャンピオンが語るテニスと友情のバランス

インディアンウェルズでのバドーサ ジベルト

「WTA1000 インディアンウェルズ」でキャリア最大のタイトルを獲得した23歳のパウラ・バドーサ ジベルト(スペイン)。女子ではスペイン人選手初の同大会のチャンピオンとなった。世界ランキングは大会前の27位からキャリアハイの13位へ急上昇。シーズン末の最終戦への出場権を懸けたレースでは、19位から一挙に出場圏内の8位に食い込んだ。そんなバドーサ ジベルトの大会後のインタビューをWTA(女子テニス協会)公式ウェブサイトが報じている。

ニューヨーク生まれのバドーサ ジベルトにとって、今年はブレイクしたシーズンと言えるだろう。12ヶ月前には世界87位で、2015年の「全仏オープン」ジュニアで優勝した時に期待されたような将来はまだ遠く見えた。「全豪オープン」に参加するため搭乗した飛行機からコロナ陽性者が出て、2週間の完全隔離を強いられたバドーサ ジベルトは、あろうことか完全隔離者の中でたった一人だけ出た陽性者となってしまった。そのせいで結局21日間の隔離生活を送った彼女は、「全豪オープン」に出場はできたが、1回戦で敗退してしまう。


だが続いて出場した「WTA250 リヨン」、4月の「WTA500 チャールストン」、さらに「WTA1000 マドリード」の3大会でベスト4に進出し、続く「WTA250 ベオグラード」でツアー初優勝。マドリードでは世界女王アシュリー・バーティ(オーストラリア)をストレートで撃破した。そして「全仏オープン」ではグランドスラムで自身初のベスト8に進出。オーストラリアでの隔離やコーチとの離別、怪我といった障害を次々と乗り越えてこられたのは、10代の頃に成功して期待されたせいで起こったうつとの闘いの経験がものをいったそうだ。


Q: 今大会前に、肩の怪我やコーチとの離別といった困難な時期がありました。今回の本戦デビュー前にはどんな気持ちでいましたか?


大会前にWi-Fiで恋人と話したの。「ちょっと怖い、今は調子がいいけれど、この1ヶ月試合に出ていない。北米の大会ではいい試合もあったけれど、“全米オープン”では良くなかった(2回戦敗退)」。ここで何が起こるか、少し怖かった。でも私がとても一生懸命練習していたから、彼は「君は一生懸命やってる、だからいい大会になるって信じるんだ」って。


それにコーチがとてもよくやってくれたの。すごく練習したんだけど、私がストレスを感じてると思ったら、コーチは「今日の午後は買い物に行っておいで」とか、気を紛らせるようにしてくれた。私は時々すごくネガティブになって、大会前に心配し過ぎてしまうから。自分にものすごくプレッシャーをかけてしまう。だから私にとってカギになるのは、バランスを見つけることだと思う。そこをチームがとてもうまくやってくれているわ。


Q: 記者会見であなたは、「プロであること」とは常にテニスのことを考えて集中していることだと思っていたけれど、そうではないと学んだ、と話していましたね。


他の選手たちとその話をしたの。みんなととても良い関係を築けていて幸運だわ。それも重要なことだと思う。良い関係を築けていれば、試合をしたってそれは変わらない。何年か前には選手たちの関係は違っていたかもしれない。


何年か前は、おかしなことだけど、いつも悲しいか怒っていなければいけないように思っていたの、それがプロであることだと。でもそうじゃない。テニスでは1日に4時間か5時間、100%、本当に100%打ち込む。でも1日は24時間あるから、1日中心配してたら大変なことになるわ。「練習であのサーブが完璧に打てなかった、自分が望むような完璧な練習ができていない」って。


だからバランスを見つけなきゃいけない。偉大な選手たちはそうしている。たとえばビッグ3は、素晴らしい選手たちで、同時に自分の時間を、自分の生活を持っている。完璧な見本だわ。私もそうしようとしているの。


Q: 今シーズンは21日間の隔離という最悪な状況で始まりましたが、最高の状態で終わろうとしています。その間、着実な進歩がありましたね。


正直に言って、この1年をとても誇りに思っているわ。すごく良い結果を出せたし、とても安定していたから。何度もベスト8に進んだ。でもベスト8で負けると「こんなのは嫌だ」と思った、1つの大会で優勝して、次は1回戦負けの方がいいって。人はいつも持っていないものを欲しがるものね。


でも私が一番誇らしく思っているのは、とても安定して、良い結果を出せたこと。それがとても嬉しいのは、数年前にはそうじゃなかったから。まったく安定していなくて、良くなったり悪くなったりだった。ITFの(下部)大会で優勝して、次の週には1回戦で負けて。だから安定しているというのは私にとってとても重要なことで、今年はそれが私の成し遂げた最高のことね。


Q: 決勝では相手のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)があなたに大きなリードを許さなかった中で、あなたの戦いぶりは見事でした。


攻撃的であることと、たくさん走って良いディフェンスをすることのバランスを見つけていると思う。去年はなかなかそれができなかった。攻めている時に守らなければならないのは難しかった。私は背が高く大柄だから(身長180cm)、そこはすごく変わったところ、フィットネスコーチのおかげよ。


Q: 大会後、あなたは世界13位になります。インディアンウェルズで3人のグランドスラムチャンピオンと4人のトップ20選手を倒しました。自分が世界13位だと感じますか?それともトップ10選手のようだと?


どんな感じかはわからないけど、今年は何人ものトップ20選手やトップ10選手を倒してきた。さっきも言ったように、私はみんなととても良い関係を築いているの。オンス・ジャバー(チュニジア)、バーボラ・クレイチコバ(チェコ)、カロリーナ・プリスコバ(チェコ)、ペトラ・クビトバ(チェコ)などのトップ選手たちともよく練習するわ。そして彼女らとそれほどレベルは違わないと思う。だからチームのみんなも「あと一つ大会で成功すれば(トップ10になれる)」と言ってて、それがここで起こったのね。


だから私はトップ10、トップ15のレベルだと感じてる。もちろんその日の調子にもよるけど、彼女らと戦う時に、「いい試合になるわ。このポイントで良いプレーをした方が勝つ」と思ってる。だから、私はそのレベルだと感じているわ。


Q: クレイチコバも同じようなことを言っていました。他のチェコのトップ選手たちと練習した時に、自分も同じぐらいのレベルにいると気がついて、それで自分を信じることができたと。


あとはその瞬間に信じることね。今日私はいい試合をした、でもカギになったのは、6-6になった時、心の中に何か違うもの、特別なものを持っているかどうかなの。なぜなら良いショットなら、バーボラも持ってる、私も、たくさんの選手たちが持っている。だけど試合を分けるその瞬間に、どちらの選手が良いプレーをできるかなのよ。


Q: あなたと仲良しのジャバーが二人そろって準決勝に進んだ時、その友情が話題になりました。ツアーでの友情について教えて下さい。


私が15歳で初めてWTAツアーの試合に出た時、そこで感じるエネルギーがどうしても好きになれなかった。私は違うようになりたいと思ったの。今は世代が変わっていて、とてもラッキーだと思う。みんなすごく感じがいいの。まだ携帯をちゃんと見ていないけど、たくさんの選手がメッセージを送ってくれたわ。試合前にテキストを送ってくれるのはすごく嬉しいしワクワクする。コートでは戦うけど、コートを離れればもっとシンプルで普通なの。だって私たちは外の世界から十分プレッシャーや期待をかけられている。ツアーの中の雰囲気が良くなかったら、もっと大変だわ。


だから私はみんなと良い関係を築くようにしているの。いつもたくさんの選手たちとお喋りして、休日は何をするのか聞いたり。毎日のように会うんだし、一緒に練習もするんだから、その方がいいでしょう。雰囲気が良い方が楽しいし、何も不都合はないわ。


Q: 最終戦出場権レースでは8位になりますね。


ものすごく意味があるわ。2日前にチームと話したの、本当に興奮したわ。出場したい。最終戦をいつもテレビで見ていたの、そこに自分が行けるかも?興奮したわ、ドレスを持って行かなきゃって。小さな子供みたいね。幸運なことに私はみんなと良い関係にあるから、ますます楽しみ。最初から素晴らしい試合ばかり、そんな試合をしたいの。それに世界で8人のトップ選手に入るということでしょう。信じられない。


(テニスデイリー編集部)


※写真はインディアンウェルズでのバドーサ ジベルト
(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

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