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新顔6人!2年ぶり開催の「レーバー・カップ」でついに王者交代となるか?

写真は「レーバーカップ」記念撮影する選手たち

2017年に創設され、新型コロナウイルスの影響で昨年は中止されたものの、今年2年ぶり4度目の開催となる「レーバー・カップ」。今大会の注目ポイントをご紹介しよう。

■ビッグ3不在の「チーム・ヨーロッパ」のキーマンはズベレフ


「レーバー・カップ」といえば、「チーム・ヨーロッパ」(欧州選抜)と「チーム・ワールド」(世界選抜)という6人ずつの2チームに分かれて3日間にわたって行われる団体戦。今大会の中でも見逃せないのが、そのうち「チーム・ヨーロッパ」のメンバーに大きな変化があったことだ。1回目の2017年大会以来、ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)というビッグ3のうち2人が毎回出場していたものの、今回は初めて3人とも欠場。代わりに、世界ランキング2位で全米王者のダニール・メドベージェフ(ロシア)、世界5位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)、世界7位のマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)、世界10位のキャスパー・ルード(ノルウェー)の4人が初出場。チームの残る2人は、2017年大会から連続出場中の世界4位アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と、2019年大会に続いて2回目の参戦となるステファノス・チチパス(ギリシャ)だ。


経験値ではビッグ3に及ばないとはいえ、6人全員が世界トップ10の選手。先日の「全米オープン」決勝でジョコビッチを破ったメドベージェフをはじめ、トップクラスの名に恥じない実績を残してきた。今回は団体戦で、シングルスだけでなくダブルスも戦うため、初参戦の4人は慣れない面も多いだろうが、これが4回目の出場で通算成績6勝2敗のズベレフがチームリーダーとなって経験の浅い仲間たちを引っ張っていけるか注目だ。


シングルスではかなり分がある印象の「チーム・ヨーロッパ」だが、ダブルスで実績のある選手は多くない。そんな中、「東京オリンピック」の混合ダブルスで金メダルを獲得したルブレフは、おそらく今年初めに優勝した国別対抗戦「ATPカップ」でも同じチームだったメドベージェフと組むことになるだろう。もう一つのペア候補として、ダブルスの元世界王者で現在は解説者を務めるトッド・ウッドブリッジ氏(オーストラリア)は、オールラウンダーでネットプレーのうまいチチパスとビッグサーバーのベレッティーニの組み合わせを推している。チチパスは2019年大会ではフェデラー、ナダルと組んだダブルスで2戦2敗に終わったが、その雪辱を晴らせるか。


■「チーム・ワールド」は経験値と地の利を活かせるか?


対する「チーム・ワールド」には、世界トップ10の選手はいないものの、2つの強みがある。今大会では、世界11位のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)と世界19位のライリー・オペルカ(アメリカ)が初参戦する一方、残る4人は大会経験者。特にジョン・イズナー(アメリカ)とニック・キリオス(オーストラリア)はズベレフと同じく2017年大会からずっと参加しており、この大会を知り尽くしている。1日目は一勝が1ポイント、2日目は2ポイント、3日目は3ポイントと、日を追うごとにポイントが増えていくことをはじめ変則的なルールが多い大会においては、その経験値が大きな強みとなるだろう。


前回大会では、ダブルスでイズナーがフェデラーとチチパスのペアに、キリオスがナダルとチチパスのペアに勝利したこともあって、最後までもつれる展開となった。結局はズベレフがミロシュ・ラオニッチ(カナダ)に競り勝って「チーム・ヨーロッパ」が13-11で3連覇を果たしたが、フェデラーやナダルを擁する敵チームをあと一歩のところまで追い詰めた感覚はイズナーもキリオスも覚えているだろう。それが自信をもたらしてくれるはずだ。


2つ目の強みは、開催地がアメリカのボストンであること。過去3大会は、チェコのプラハ、アメリカのシカゴ、スイスのジュネーブで行われてきたが、カナダにほど近いアメリカ北東部にあるボストンは、地元であるアメリカ人のイズナーとオペルカにとってはもちろん、カナダ人のオジェ アリアシムやデニス・シャポバロフ(カナダ)にとってもやりやすい場所だろう。さらに、キリオスは才能あふれる選手ながら調子に波のあるところが玉に瑕だが、NBAのボストン・セルティックのファンなので、彼らのホームであるTDアリーナでプレーできることでやる気を駆り立てられるに違いない。


ウッドブリッジ氏も今大会の「チーム・ワールド」は最も勝機があると見ている。家に泊まるほど仲の良いオジェ アリアシムとシャポバロフが過去に何度もダブルスを組んでいることも理由の一つのようだ(ちなみに、メドベージェフとルブレフは1大会でしか組んでいない)。また、ランキングでは相手チームに上回られているが、オジェ アリアシムは「全米オープン」でベスト4、シャポバロフは「ウィンブルドン」でベスト4、オペルカは「ATP1000 トロント」でチチパスを破って準優勝と、ここ数ヶ月で急成長を見せており、シングルスでの対戦にも期待が高まる。


これまで接戦を演じながらも涙を呑んできた「チーム・ワールド」を率いるキャプテンのジョン・マッケンロー(アメリカ)は「ホームの観客からエネルギーをもらい、ちょっとの運があれば、今度こそ勝てる!」と述べているが、その言葉通りとなるだろうか。


9月24日から26日まで行われる第4回「レーバー・カップ」。普段はライバルとして戦う選手たちがチームメイトとしてどんなパフォーマンス、絆を見せてくれるのかも楽しみだ。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「レーバーカップ」記念撮影する選手たち
(Photo by Adam Glanzman/Getty Images for Laver Cup)

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