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フェデラー引退がスイスのテニス界に与える影響は甚大。旧友が語る

「ATP1000 シンシナティ」でのフェデラー

8月8日に38回目の誕生日を迎えてもなお、世界3位に位置しているロジャー・フェデラー(スイス)。
生ける伝説が引退する日はもうしばらく先のことだろうが、いつかは訪れるその時はスイステニス界に想像以上の大きな打撃を与えるのかもしれない。

米Tennisworldusaによると、フェデラーの3歳上で2000年代前半に何度か彼とダブルスを組んでいたイブ・アレグロ(スイス)が、フェデラー引退後の母国の状況を憂えているという。

フェデラーの良き友人でもあるアレグロは、「ロジャーはいつもしっかり計画している。40歳までプレーを続けられるだろう。大きな大会に向けた準備の仕方を熟知しているからね」とフェデラーを称賛。続けて、「彼はスイスにとって最高の大使だ。彼の財団は50人ものスイスのアスリートを援助している。デビスカップにはあまり出場していないけれど、現役を引退したらスイスの協会に力を貸してくれるだろう」と、彼のコート外での献身についても言及した。


しかし、フェデラーの影響力は大きいがゆえに、それを失った時の反動も甚大だとアレグロは警鐘を鳴らす。
「(元世界1位の)マルチナ・ヒンギスのように、フェデラーは長年にわたって活躍してくれている。これは素晴らしいことだが、次の世代と今後のスイステニス界にとっては厳しいものにもなるだろう。ロジャーがプレーしなくなったら、テレビでテニスが放送される機会は減るはずだ。そうなれば協会は彼に代わる存在を見つけるのは至難の業であることを理解しなければならない。いくらベリンダ・ベンチッチが健闘していてもね。フェデラーは難しいはずのことを簡単にやってのけてしまう、代えの利かない存在なんだ」


ATPシングルスランキングのトップ100に入っているスイス人は、フェデラーのほかには24位のスタン・ワウリンカのみ。トップ200にしても、ATPツアー優勝経験ゼロの120位のヘンリー・ラクソネンが加わるだけだ。四大大会優勝を経験しているのも、現在38歳のフェデラー(20回)と34歳のワウリンカ(3回)のみで、彼ら以前は一人もいなかった。スイステニス界に多くのものをもたらしてくれたフェデラー。旧友が彼の不在後を心配するのは、杞憂とは言えないだろう。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「ATP1000 シンシナティ」でのフェデラー
(Photo by Ian Johnson/Icon Sportswire via Getty Images)

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