コラム

「全米オープン」がルールを曲げてでも出場させたいコリ・ガウフ

「ウィンブルドン」でのガウフ

15歳で「ウィンブルドン」 4回戦まで勝ち進み、一躍注目を浴びたコリ・ガウフ(アメリカ)、愛称ココ。彼女に8月26日開幕の「全米オープン」本戦への出場権、ワイルドカード(主催者推薦枠)が与えられるようだとニューヨーク・ポスト紙が報じている。

だが、WTA(女子テニス協会)の規則では、15歳の選手は年間3回までしかワイルドカードを得られないことになっており、ガウフは既に「マイアミ・オープン」、「全仏オープン」予選(本戦まで勝ち進めず)、「ウィンブルドン」予選の3つのワイルドカードを受けていることが話をややこしくしている。


「全米オープン」関係者は「ココは「ウィンブルドン」での素晴らしいプレーでアメリカのテニスファンを虜にした。「全米オープン」本戦には、ぜひとも出場してもらいたい」、WTAの年齢によるワイルドカードを受ける数の制限については「四大大会はまた別だと考えている」と話す。


WTAの関係者も「四大大会がWTAのルールを適用せずにワイルドカードを与えるとしても、それは大会側の判断です」と介入するつもりはなさそうだ。


またWTAの規則では、15歳から16歳の誕生日までの間には10個のプロ大会にしか参加できないことになっている。ガウフは今年3月13日の誕生日以後、既に7大会に出場しているが、好成績を残したので更に2大会、つまり2020年3月13日までの1年間に12大会に参加することができる。


ガウフは更に2大会を加えて計14大会に出場することも可能だが、もしも「全米オープン」のワイルドカードを獲得すれば、そのためのボーナスポイントは得られない。それを得るためには、彼女は「全米オープン」のワイルドカードを断り、予選に出場して勝ち抜く必要がある。ガウフは「ウィンブルドン」での活躍で世界ランキング141位まで一気に駆け上がったので、予選出場にワイルドカードは必要ない。もしも8月19日から始まる予選ラウンドに彼女が出場することになれば、無料で観戦できる予選は大人気となるだろう。


WTAで年齢制限規則が設けられたのは、1990年に13歳でプロデビューし、14歳2ヶ月で「全仏オープン」ベスト4、14歳3ヶ月で「ウィンブルドン」第12シードに選ばれるなど、若くして数々の記録を作り偉業を成し遂げたジェニファー・カプリアティ(アメリカ)が、いわゆる「燃え尽き症候群」によりわずか数年でテニスから遠ざかり、マリファナ所持容疑で逮捕されるという事件まで起こしてしまったことが大きなきっかけとなった。ただカプリアティは後に立ち直ってテニス界にも復帰し、四大大会で3度優勝するなど見事な返り咲きを果たしている。


この年齢制限規則についてロジャー・フェデラー(スイス)は、「規則はもっと緩めても良いのではないか。大会数が制限されているせいで、若い選手たちは出場できる数少ない大会で結果を出さなくては、と余計にプレッシャーがかかっている気がする」と批判的。だが、一方ラファエル・ナダル(スペイン)は「若い選手たちはまだ身体も成長途中だ。その年代でプレーしすぎたことが、後のケガにつながるかもしれない」と規則に賛同の意を表している。


「ウィンブルドン」ではガウフは予選3試合を勝ち進み、本戦1回戦でビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)をストレートで破り、4回戦で後に大会を制したシモナ・ハレプ(ルーマニア)に敗れた。ガウフの次戦予定は7月27日に予選が始まる 「シティ・オープン」で、翌日28日にファン感謝デーを主催し、そのほかいくつかのエキシビションマッチへの参加も考えているようだ。 29日から「シティ・オープン」本戦が予定されている。



無名の存在から一躍女子テニス界のスターとなったココ。「全米オープン」で更なる活躍を見せてくれるだろうか。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「ウィンブルドン」でのガウフ(Photo by TPN/Getty Images)

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