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未来のテニスプレイヤーを育てる食事とは? 成長期に気をつけたい3つのポイント

写真は注目の若手選手フェリックス・オジェ アリアシム

錦織圭選手や、大坂なおみ選手の活躍により、プロテニスプレイヤーは憧れの職業のひとつとなりました。将来世界のトップで活躍するには、成長期に何を食べたらいいのでしょうか。

■ケガが多いテニス選手とそのワケ

元世界ランク1位のアンディ・マレー選手が、長い間苦しんだ臀部のケガを理由に、今季限りで引退を示唆しました。彼はまだ、31歳という若さ。マレー選手だけでなく、世界ランクに名を連ねる選手の多くが深刻なケガを経験しています。錦織圭選手も2017年のシーズンは手首のケガにより、約半年間の欠場を余儀なくされました。

なぜ、テニス選手にケガが多いのか。それは第一に、フィジカル的に過酷な競技だからです。テニス肘、テニスレッグ、テニス肩など、テニスの名が付く障害があることからも、それはうかがえます。ケガの大きな原因となるのは、使い過ぎによるもの。手首や肘や肩の関節は、大胆なスイングと繊細なコントロールが繰り返し求められますから、日常生活では意識しないような細かな靭帯や軟骨も酷使され、痛めてしまいます。

さらにプロ選手を悩ませるのは、過酷なツアースケジュールにあります。身体が十分に回復されないうちに次の試合を行うことが多く、ケガにつながりやすくなるのです。

■成長期のアスリートが気をつけたい3つのポイント

テニスプレイヤーに求められるのは、タフなプレーに耐えうる身体。その基礎をつくるため、成長期からの食事管理が大切です。ポイントを3つご紹介しましょう。

①欠食しないで食べる
成長期のアスリートは、身体が成長するための栄養に加え、運動するための栄養も摂らなければなりません。栄養が不足すれば、身長に影響が出たり、ケガをしやすくなったりします。ですから、第一に、トレーニングに見合った食事量を確保することが大切。欠食せず、3食しっかり食べましょう。

②意識すべきはカルシウムと鉄
運動をすると、もれなくと言っていいほどにとらわれる、たんぱく質の呪縛。トレーニングの後はたんぱく質!と誰もが考える風潮にあります。もちろん、たんぱく質は骨や筋肉の成長に欠かせない栄養素ですが、摂れば摂るほど骨や筋肉が強くなるわけではありません。

一方、たんぱく質の呪縛の陰で見落とされやすいのがビタミン・ミネラル。例えば、たんぱく質から筋肉をつくるにはビタミンB6が必要ですし、糖質をエネルギーとして使うにはビタミンB1が必要であることはあまり意識されません。中でも成長期のアスリートに不足しやすいのが、カルシウムと鉄です。

たんぱく質は肉や魚やたまごなどメインのおかずになる食材に含まれるので、極端に不足することはあまりありませんが、カルシウムと鉄は、子どもが苦手な食べものや、意識しないと摂れない食材に多く含まれているので注意が必要なのです。

【カルシウム】
骨の成長や筋肉の収縮に欠かせないミネラルのひとつであるカルシウム。成長期は1日650~1000㎎のカルシウムが必要とされています。カルシウムは1Lの発汗で40㎎ほど失われてしまうので、スポーツをするならば最低でも1000㎎はクリアしたいところ。

・カルシウムを多く含む食品
乳製品、小魚、高野豆腐、小松菜、ひじきなど
・合わせて摂りたい マグネシウムを多く含む食品
海藻、大豆製品、ごま、ナッツなど

カルシウム.jpg【鉄】
鉄は、血液中のヘモグロビンの成分です。成長期は身体をつくるために沢山の血液が必要になります。その上、カルシウム同様に発汗で失われたり、ジャンプやステップなどによる足裏への衝撃で失われたりして不足し、貧血になるケースが多くあります。

・鉄分を多く含む食品
赤身肉、赤身魚、レバー、あさり、切り干し大根など
・合わせてとりたい ビタミンCを多く含む食品
果物、ピーマン、ブロッコリーなど

鉄分.jpg③スナック菓子のとり過ぎに注意
育ち盛りのアスリートにおやつは大いに歓迎します。おやつは、3食ではとり切れないエネルギーや栄養素を補う「捕食」としての役割を持っているからです。

しかし、注意したいことがあります。それはスナック菓子を控えることです。スナック菓子に多く含まれるリンは、摂り過ぎるとカルシウムの吸収を阻害してしまいます。スナック菓子以外にも、インスタント食品などの加工食品に多く含まれているので注意しましょう。

・おすすめのおやつ
おにぎり、サンドイッチ、餅、果物、小魚、ナッツ、乳製品 など

■まずは野菜350gからはじめよう

糖質、たんぱく質、脂質は、年齢や運動量によって摂取すべき量が変わってきますが、ビタミン・ミネラルは、大人も子どもも、必要量にはほとんど差がありません。それほど身体にとって重要な役割を持っているということです。

成長期のアスリートが不足しやすいビタミン・ミネラルを十分に摂るために、何をどのくらい食べたらいいか分からない、という方はまず、

・野菜1日350g
・果物1日200g

を目安に食べることから始めましょう。そしておやつには乳製品や小魚やナッツを。それが、未来の名プレーヤーを育てる第一歩とはずです。

アスリートフードマイスター 菊田恵梨

※写真は注目の若手選手フェリックス・オジェ アリアシム(Photo by Al Bello/Getty Images)と食材のイメージ(photo by www.photo-ac.com)

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