コラム

「アイドル」サンプラスを前にジョコビッチも緊張 選手たちを痺れさせるレジェンド

写真はジョコビッチも緊張させるレジェンドのサンプラス

2003年に引退したピート・サンプラス(アメリカ)が、現役選手たちの憧れの的になっている。ジョコビッチはコート上のインタビューで「私のアイドルです」と敬愛の念を露わに。チチパスやフェデラーなど、トッププレーヤーたちから絶大な尊敬を集めている。

♦︎ジョコビッチ、サンプラスを「愛しています」

ジョコビッチにとってサンプラスは、最も敬愛する人物の一人だ。昨年の全米オープンでジョコビッチは、第3シードフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)を下して優勝。優勝インタビューでは「まさにこのコートで、当時同じく31歳だったサンプラスが、14回目のグランドスラム優勝を決めました。その記録に並ぶことになりましたが」とマイクを向けられたジョコビッチ。「彼が今夜会場に来てくれていると良かったのですが、それは叶いませんでした。『ピート、愛しています。私のアイドルです。近くコートで会いたいです』と言っておきましょう」と返し、元スター選手への憧れを滲ませた。

今年のBNPパリバ・オープンでは、3月9日の初戦に勝利。世界ランク128位のビヨン・フラタンジェロ(アメリカ)を相手に、1時間半をかけて7-6(5)、6-2とストレート勝ちを決めた。試合を終えると、コートサイドで観戦していたサンプラスの元へ駆け寄っている。このとき固い握手を交わし、ジョコビッチの労をねぎらうサンプラスの姿をAP通信が写真入りで伝えた。ジョコビッチは「彼にいいところを見せようとして、ちょっと集中力を欠いちゃったよ」と語っている。

♦︎テニス史上最も傑出した人物の一人

サンプラスは、テニス史上最も傑出した選手の一人だと広く認められている。右利き片手バックハンドのオールラウンドプレイヤーで、パワフルかつ正確なサーブを武器に「ピストルピート」と呼ばれた。

サンプラスは2002年の全米オープンを最後に引退するまでに、14回のグランドスラム優勝を含め64のタイトルを獲得している。少年時代は両手バックハンドで打っていたが、ウィンブルドンを目指すようになり片手への矯正に着手。クレーの全仏では片手でのショットが不利に働くなどに苦しみつつも、着実にキャリアを積んだ。おとぎ話のように成功に満ちたキャリアだったとTennis誌は振り返る。

♦︎チチパス、そしてフェデラーも尊敬の念

サンプラスに尊敬の念を寄せるのは、ジョコビッチだけではない。サンプラスのルーツであるギリシャのステファノス・チチパスは今年3月に入り、ついに念願の対面を果たす。ツーショットの写真をSNSに投稿し、「TVで見た選手を前になんという(夢見心地の)顔をしているのだろう」と、幸せ満面の自身の表情についてのコメントを添えた。幼少期からの憧れの人物であり、サンプラスの影響を受けて数々の大舞台を目指すようになったという。

ロジャー・フェデラー(スイス)も、サンプラスの影響を受けている人物だ。Tennis Channelの番組で「鳥肌の立つ瞬間は?」と尋ねられたフェデラーは、サンプラスの前で試合をする場面などを挙げた。ちなみに、BNPパリバ・オープンでサンプラスは、ジョコビッチの試合を観戦した翌日にフェデラーの試合の観客席にも姿を見せている。会場のアナウンスで初めてその訪問を知ったというフェデラーにとって、思わぬサプライズとなった。

サンプラスの後ろ姿を見て育った後輩選手たちが、現在のテニスを盛り上げている。伝説的プレーヤーの影響はまだコートに色濃く残っているようだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真はジョコビッチも緊張させるレジェンドのサンプラス(Photo Works / Shutterstock.com)

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