コラム

フェデラー、アガシ、シャラポワ...テニスコートで生まれた愛5選

2月と言えばバレンタインデー。それに合わせて、ここ20年の間に誕生したテニス選手同士の注目カップルを取り上げてみたい。

最も有名なカップルといえば、やはりアンドレ・アガシ(アメリカ)とシュテフィ・グラフ(ドイツ)。4大大会すべてに優勝した上、オリンピックで金メダルを獲得という偉業を男女それぞれで初めて成し遂げ、グランドスラム優勝回数は二人合わせて30回。アガシが最初の妻だった女優のブルック・シールズと別れて間もない1999年に交際を開始したが、もともとアガシは1990年代の初めからグラフに憧れ続けていたという。テニス選手としての暮らしに理解のなかった前妻と別れてフリーになったアガシは、コーチとともに試合そっちのけで"グラフ攻略法"を練り、練習コートで偶然を装って会うという機会をセッティング。そうした地道な努力が実り、テニスに対する考え方だけでなく映画の趣味なども一緒だった彼女と急接近すると、秘密のデートを重ねて2001年に結婚。二人の子どもを授かった。

グラフは1999年の現役引退後、2006年までプレーしたアガシを妻としてサポート。彼がコーチに転身してからも共に行動する姿が何度も目撃されており、2019年の「全豪オープン」では夫と一緒に教え子の試合を観戦していた。

そんな二人のようなおしどり夫婦として知られるのが、ロジェー・フェデラー(スイス)とミルカ・バブリネック(スイス)。ミルカはフェデラーの妻あるいはマネージャーとして有名だが、もともとは彼女自身もプロテニス選手で、一緒に出場した2000年のシドニーオリンピック中にフェデラーが3つ年上のミルカに恋をして交際が始まった。しかしその2年後、彼女はケガにより現役から引退し、以降は彼のマネージャーとなって大手事務所から独立したりコーチを雇わずにプレーしたりするフェデラーをコート内外で支えていく。

そして2009年についにゴールイン。男女それぞれの双子にも恵まれた。そんな4人の子どもを連れてツアーを回りながら37歳のフェデラーがいまだにトップレベルにいることには、妻の内助の功も否定できないようだ。ケビン・アンダーソン(南アフリカ)の妻は、ミルカがフェデラーを仕事に集中させていることに「感銘を受けた」と述べている。

アガシ&グラフのように世界1位とグランドスラム優勝をそろって経験していたのが、レイトン・ヒューイット(オーストラリア)とキム・クライシュテルス(ベルギー)。2000年の「全豪オープン」でクライシュテルスの家族がヒューイットのサインを欲しがったことをきっかけに交際するようになった二人は、同年の「ウィンブルドン」ではミックスダブルス決勝に進出するほど息の合ったプレーを披露。2003年末に婚約する。しかしヒューイットの母親が結婚に反対したことから2004年に破局した。二人はその後それぞれ別の相手と結婚し、幸せな家庭を築いている。ただし破局後もクライシュテルスのオーストラリアでの人気は高く、2011年に「全豪オープン」で初優勝した際には地元ファンの大きな歓声を浴びた。

同じく破局してしまったのが、長身の美男美女カップルだったマリア・シャラポワ(ロシア)とグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)。2012年に付き合い始めた当初、すでに「ウィンブルドン」「全米オープン」「全豪オープン」で優勝していた25歳のシャラポワは世界3位だったのに対し、21歳のディミトロフはまだ予選から参加する60位。婚約していたバスケットボールの選手と別れて間もないシャラポワに、エージェント経由でディミトロフが連絡先を聞いたことから付き合い始めた二人は、メッセージやスカイプで距離を縮めていき、ある日ディミトロフが彼女の玄関先にバラの花束と大きなテディベアを持って登場。しかし、シャラポワいわく「とてもうまくいっている」はずの関係は、ディミトロフがトップ10入りを果たすほど選手として大成していくにつれ、どちらも現役の状態では互いを十分にサポートできないからと別れを選ぶことに。なお、シャラポワは16歳の頃、23歳のフアン カルロス・フェレロ(スペイン)に憧れていたが、相手にされなかったという。

11歳差の歳の差カップルで知られるのが、スタン・ワウリンカ(スイス)とドナ・ベキッチ(クロアチア)。ワウリンカが10年来の付き合いだった妻と離婚して彼女との交際を明らかにしたのは2015年、彼が30歳、ベキッチが19歳の頃だった。ベキッチは自分の試合がない時はよくワウリンカのプレーヤーボックスから応援しており、2016年の「全米オープン」で彼が優勝した時にはトロフィーを抱える恋人と一緒に撮った写真を自身のSNSに掲載している。「私たちは一緒にいられない時も含めてお互いをサポートしているの。彼の試合から刺激をもらうこともあるわ」とのこと。今年1月、臀部を手術したアンディ・マレー(イギリス)へのお見舞いとして、連名でテディベアと風船をプレゼントしたことも話題となった。

今回取り上げたのはごく一部であり、テニスコートではほかにも多くの愛が生まれてきた。古くはジミー・コナーズ(アメリカ)とクリス・エバート(アメリカ)が結婚直前までいったほか、マルコス・バグダティス(キプロス)やファビオ・フォニーニ(イタリア)が現役を引退した相手と幸せな家庭を築いていたり、ラデク・ステパネク(チェコ)、ヒセラ・ドゥルコ(アルゼンチン)、ガエル・モンフィス(フランス)が数々の選手と交際していたり...。時には選手たちのこうした面に目を向けてみても面白いかもしれない。

(テニスデイリー編集部)

※写真は最も有名なカップル、アガシとグラフ(Photo by Rindoff Petroff/Suu/Redferns)

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