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コラム

最強のリターナーは誰だ?リターンゲーム取得率トップ5の強者達

左からジョコビッチ、ナダル、シュワルツマン、マレー、ジュムホール

テニスにおいて試合に勝利するためには、自分のサービスゲームをしっかりキープすることと、相手のサービスゲームを破ることが重要だ。前回はサービスゲームの取得率が高かった5人を紹介したが、今回はATP(男子プロテニス協会)のデータを元に、昨シーズンリターンゲームの取得率が高かった5人を挙げて紹介する。

ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)

リターンゲーム取得率は34.8%で、見事1位に輝いた。クレーコートに強い選手で、2017年に初めて世界ランキングで30位以内を記録。これまでは50~100位の間で停滞しておりあまり注目されなかったが、昨年は「全米オープン」でマリン・チリッチ(クロアチア)やルカ・プイユ(フランス)といった上位を破り、今年はキャリアハイの15位を記録するなど注目されている。身長は170cmとテニス選手としてはとても小柄だが、俊敏なフットワークが素晴らしい。ビッグサーバーたちの強烈なサーブを、鋭い予測力と反応速度を駆使して確実に返すリターン力はトップレベルにある。

ラファエル・ナダル(スペイン)

人並外れた体力、筋力から生み出される脚力は、とても取れそうもないサーブまで返す力があり、その持続力は5セットを通しても衰えることはない。現代のスーパーマンともいえるだろう。「全仏オープン」を10度制した「クレーキング」の異名の通り、クレーコートでずば抜けて強く、昨年の全サーフェスでのリターンゲーム取得率は32.7%であるのに対し、クレーコートに限定すると46.4%と跳ね上がる。トップスピンの効いた強力なボールと、クレーコートの足が滑りやすいという特徴を活かしたスライディングしながらの返球で、サーバーに有利にラリーをさせず優れた成績をあげている。

アンディ・マレー(イギリス)

リターンゲーム取得率は32.2%。リターンばかりでなく、ナダル同様コートカバーリングが特に優れているため、彼もサーバーに比べて劣勢に立たされやすいリターンゲームでも押し負けない。ただ脚力を使うので、足や腰への負担が大きいのだろう。昨年は臀部の故障により「ウィンブルドン」以降は試合に出場できておらず、今年はその「ウィンブルドン」に照準を合わせて調整をしている段階だ。全てのプレーにおける基礎技術が高いため、復帰後はボールを拾い続けるグランドストローカーではなく、身体への負担を考えてオールラウンダーへとプレースタイルを変える可能性もある。

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)

彼のディフェンス力は、ロジャー・フェデラー(スイス)に度々「まるで石のように固い」といわしめる。その鉄壁の守りを支えるのは柔らかい身体で、目一杯足を広げてどんなに遠いボールにも追いつき返球する。リターンそのものも強力で、バランスを崩しながらでもリターンエースを放つ。昨年のリターンゲーム取得率は、30.6%。計6度のグランドスラム優勝を果たした2015年と2016年の相手のセカンドサーブ時のポイント取得率は57.0%、58.5%といずれも1位で、相手に与えるプレッシャーはとてつもなく大きい。彼もまた故障により、昨シーズンは「ウィンブルドン」以降ツアーから離れた。今年も本調子からはほど遠いが、粘り強いジョコビッチの帰還に期待したい。

ダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

リターンゲーム取得率は30.4%。彼もシュワルツマン同様50~100位の間で停滞していたが、昨年2つのタイトルを獲得して初めて30位以内に入ってきた。昨年はATP250のツアーへの出場が中心でグランドスラムやマスターズ1000ではあまり結果が出ていないこともあり、上記4選手と比べると対戦相手のランキングは低めだったが、彼もまた俊敏なフットワークと粘りを武器にブレークしてきた。25歳とまだ若いため、経験を積みスキルアップすれば、より上位の選手達からもブレークを奪う可能性を秘めている。

■終わりに

5人の優れたリターナーの中で、世界ランキング1位を経験した選手が3人となった。サービスゲーム取得率ではフェデラーただ1人だったことを考えると、テニスではサーブももちろん大切だが、リターンはより大切という考え方もできる。あとの2人も俊敏でボールを拾うことができるため、世界一を狙うにはフットワークを活かしたストロークも極めて重要だろう。

(テニスデイリー編集部)

※写真はジョコビッチ(Photo by John Cordes/Icon Sportswire via Getty Images)、ナダル(Photo by Manuel Queimadelos Alonso/Getty Images)、シュワルツマン(Photo by Matt Roberts/Getty Images)、マレー(Photo by Tom Dulat/Getty Images)、ジュムホール(Photo by Andy Astfalck/Getty Images)

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