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錦織はトップ10に返り咲けるか?上位10人との過去の戦績を振り返る。(前編)

左からディミトロフ、ナダル、フェデラー、チリッチ、ズベレフ

2017年8月から右手首の怪我でツアーを離脱していた錦織圭(日本/日清食品)が、今年1月末に復帰した。「ATPチャレンジャーダラス」で優勝し、ATPツアー復帰戦となった「ニューヨーク・オープン」ではベスト4となった。その後風邪の影響もあり、「男子テニスATPワールドツアー500 アカプルコ」では初戦敗退、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 インディアンウェルズ」は欠場となったが、これから本格的にトップ10に返り咲くために戦っていく。そこで今回は、これから錦織が立ち向かっていかなればならないランキングトップ10(2018年3月19日時点)の内、上位5人との過去の戦績を振り返る。

ロジャー・フェデラー(スイス)

フェデラーとの直接対決は2勝5敗。2014年から4連敗を喫しており、さすがにフェデラーは強いという印象だ。フェデラーは、2017年の「全豪オープン」から弱点だったバックショットに磨きがかかり、ベテランながら大きく進歩した。直近の対決はその「全豪オープン」で、錦織はこの新生フェデラーに7-6(4)、4-6、1-6、6-4、3-6とフルセットながら敗れ、逆にフェデラー復活を印象づけるかたちとなってしまった。フェデラーは36歳ながら未だ圧倒的存在であり、試合数も絞って出場する大会は全て優勝を狙っていることから、衰えがでない限り勝利は難しい。

ラファエル・ナダル(スペイン)

ナダルとの直接対決は2勝9敗。錦織はナダルのパワーに押し切られてしまうことが多い。しかし、ナダルも年齢から来る衰えがあるのは確かだ。最後に戦ったのは2016年の「リオデジャネイロ五輪テニス競技」の3位決定戦で、その時は錦織が勝ち、銅メダルに輝いた。その後復活を遂げたナダルだが、そのスイングのフォームは大きく、そこを錦織の得意なライジングボールで攻める余地は十分にある。ナダルのパワーに負けない体力の強化が必要だろう。

マリン・チリッチ(クロアチア)

チリッチとの直接対決は7勝6敗。2014年の「全米オープン」決勝で敗れた相手ではあるが、通算では勝ち越しており錦織にとって相性の良い選手と言えるだろう。しかしながらチリッチはサーブだけの選手からオールラウンダーに変化を遂げており、以前のように楽な相手ではなくなってきている。実際、最後に戦った2016年では3連敗を喫しているのも事実だ。観戦する側にとってみれば、今後の対戦が楽しみな相手と言える。

グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)

ディミトロフとの直接対決は3勝1敗。これまでの成績では、錦織はディミトロフにリードしている。しかし、ディミトロフは2017年くらいから欠点を克服し、優れたオールラウンダーになってきている。実際、戦う毎にスコアの上でも苦戦しており、最後に戦った2017年の「ブリスベン国際」では初めて敗れた。前のように簡単には勝てない相手となっており、錦織が勝利するためには、少なくとも以前のような万全の状態で臨むことが必須である。

アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)

2017年8月の「シティ・オープン」の初対決では、錦織はズベレフの前にほとんど手も足も出ないで敗れている。怪我で離脱する直前だったこともあり、もう既にこの時に錦織は手の故障を抱えていたのかもしれない。ズベレフはサーブが非常に良いため、これをブロックリターンでうまく防がないとなかなか厳しい相手である。フォアもバックも安定性が高くショットそのものに伸びがあるようで、多くの選手が押し込まれる場合が多い。昨年はマスターズ1000の2勝を含むツアー5勝と素晴らしい成績を残したが、まだ20歳で試合経験は少なく、グランドスラムの大舞台では結果が出ていない。錦織が経験の差を活かした戦術的なプレーができれば、トップ5の中では最も勝利の可能性があるだろう。

■錦織は、トップ10に返り咲けるか?

錦織は現在ランキング33位と2011年10月以来、約6年半振りに30位台となった。これまでにタイトルは11度獲得しているが、初タイトルとなった2008年の「デルレイビーチ・オープン」を除けば、30位以下での優勝は経験していない。もちろん経験と実力は当時と異なるが、完全復活には時間がかかることと、台頭する若手の突き上げを考えると道のりは険しい。それでもフェデラーやナダルのようにその逆境を乗り越え、グランドスラムで優勝する姿を期待したい。

後編では、トップ6〜10位の選手との過去の戦績を振り返る。

(テニスデイリー編集部)

※写真は左からディミトロフ(Photo by Scott Barbour/Getty Images)、ナダル(Photo by XIN LI/Getty Images)、フェデラー(Photo by Jason Heidrich/Icon Sportswire via Getty Images)、チリッチ(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)、ズベレフ(Photo by Paul Kane/Getty Images)

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