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「東京オリンピック」にジョコビッチとマレー出場、デル ポトロは欠場へ

2016年リオ五輪での、左からフアン マルティン・デル ポトロ、アンディ・マレー、錦織圭

「東京オリンピック」を辞退するテニス選手が続出する中、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)、そして元世界王者でオリンピック2連覇中のアンディ・マレー(イギリス)が参加を表明するという嬉しいニュースが入ってきた。伊ニュースサイト UBI Tennisなどが報じている。

先日の「全仏オープン」を制してグランドスラム優勝回数を19に伸ばしたジョコビッチが、「東京オリンピック」への参加を決断した。ジョコビッチは以前、ファンの参加が許されないのであれば東京行きを考え直すと話していた。その後、オリンピックの観客は最大1万人まで許容する方針が発表され、新型コロナウイルスの影響により海外からの観客は参加できないものの、ジョコビッチの要望が一部叶う形となった。セルビアのテニス協会は、正式にジョコビッチの参加を同国のオリンピック委員会に提出したと話している。


34歳のジョコビッチにとってはこれが4度目のオリンピック。ツアーでの活躍とは裏腹に、オリンピックでのメダルは2008年の銅メダル一つにとどまっている。2012年は4位に終わり、2016年は初戦敗退を喫した。今年のジョコビッチは「全豪オープン」と「全仏オープン」で優勝し、同一年内にグランドスラムの4つのタイトルとオリンピックをすべて制覇するという極めて珍しい偉業、年間ゴールデンスラム達成に向けて順調に進んでいる。シングルスではシュテフィ・グラフ(ドイツ)だけが1988年にこの偉業を成し遂げている。


「全仏オープン」を制した後にジョコビッチは、「不可能なことなんてないさ。僕はゴールデンスラムを十分に視野に入れているよ」とコメント。同じ可能性のあった2016年には「ウィンブルドン」の3回戦で負けたことに触れ、今年のスケジュールが厳しいことを懸念しつつも、強気な姿勢は崩さなかった。


また、「東京オリンピック」に臨むテニスのイギリス代表チームが発表され、2012年のロンドンと2016年のリオデジャネイロでシングルス金メダルを手にしているマレーもメンバー入りしたことがわかった。マレーは3連覇が懸かる男子シングルスのほか、男子ダブルスにも出場する予定だという。ペアを組むのは、ダブルスで元世界3位のジョー・ソールズベリーで、2019年の国別対抗戦「ATPカップ」ではアンディの兄ジェイミーとダブルスで出場した選手だ。マレーはロンドン大会では混合ダブルスにも出場し、銀メダルを獲得していた。


マレーは「オリンピックは僕にとって大きな意味がある。4回目の大会に出場できて光栄だよ。2016年の大会で旗手を務めたことは僕のキャリアで最も輝かしい瞬間の一つだった。ディフェンディングチャンピオンとして臨む2度目の大会が楽しみだよ」と述べている。


一方で、2012年のオリンピックの3位決定戦でジョコビッチを下して銅メダルに輝き、2016年の決勝ではマレーに敗れて銀メダルに終わったフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は「東京オリンピック」を辞退。デル ポトロは長引く膝の怪我により2019年の6月以降、ツアーに参戦していない。今年3月には「東京オリンピック」をモチベーションにリハビリに励んでいると話していたが、本人が予想していたよりも回復が遅れ、参加を見送ることになった。


さらに、世界12位のデニス・シャポバロフ(カナダ)もSNS上で辞退を発表。チームの安全を考慮し、予防接種が進んでいない日本への渡航を断念したという。


「東京オリンピック」の参加者が次々と明らかになる中、シャポバロフのように新型コロナウイルスの感染リスクだけが辞退する理由ではないことが見えてくる。世界3位のラファエル・ナダル(スペイン)は、クレーコートでの激しい戦いで蓄積した疲労の回復に専念するため、「東京オリンピック」だけでなく「ウィンブルドン」も辞退。「ウィンブルドン」が終わった2週間後に「東京オリンピック」が開催され、その5週間後に「全米オープン」という過密スケジュールが、選手たちを「東京オリンピック」から遠ざける一因になっていると言える。1ヶ月あまりの間にフランス、日本、アメリカと、3つの大陸間を移動することも、肉体的な負担を大きくする。


さらに、ツアーとは異なりオリンピックは参加しても賞金やランキングポイントがもらえない。それらの“報酬”が最も大きいグランドスラムを優先するのも無理はないかもしれない。また、5つのATP250大会が「東京オリンピック」と重複して開催されるため、負担の少ない中でより勝ち進む可能性の高いツアーを選ぶ選手もいるだろう。「アトランタオリンピック」の金メダリストでもある元世界女王のリンゼイ・ダベンポート(アメリカ)は、平時であってもオリンピックへの参加はそれぞれの選手が「キャリアにおいてどんな段階にいるか、オリンピックをどれほど重視しているか」によって大きく左右されると語る。


そんな中、ジョコビッチやマレーのほかにも、大坂なおみ(日本/日清食品)、世界2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)、世界4位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)、世界14位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)などが既に参戦を表明している。観客は制限されるものの、日本に足を運んでくれる選手たちには大きな声援と最大のおもてなしを捧げたい。


(C)AP(テニスデイリー編集部)


※写真は2016年リオ五輪での、左からフアン マルティン・デル ポトロアンディ・マレー錦織圭
(Photo by Ian MacNicol/Getty Images)

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