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オフコート

ラドゥカヌ、全米優勝の秘訣はハングリー精神と両親の教え

「全米オープン」でのラドゥカヌ

「全米オープン」の女子シングルスで歴史的な優勝を飾った18歳のエマ・ラドゥカヌ(イギリス)が、その後の3日間をWTA(女子プロテニス協会)公式ウェブサイトに語っている。

オープン化以降で予選から勝ち上がってグランドスラムで優勝した初めての選手となり、イギリス人女子としてバージニア・ウェイド以来、44年ぶりにグランドスラムを制覇するなど数々の偉業を達成し、一躍時の人となったラドゥカヌ。優勝後の3日間は目の回る忙しさだったという。


予選を含めて10連勝したラドゥカヌは、両親がともに金融業界で働いていることや、自身も経済学を学んだこともあり、ニューヨーク証券取引所を訪れた。そしてニューヨーク市内観光中には、自分の顔がアップになった巨大な広告に出くわすことに。アメリカの人気テレビ番組から引っ張りだことなり、同時期に開催されたメットガラに招待されると、シャネルが提供したドレスで出席した。そんなラドゥカヌが、WTAとの電話インタビューに応じた。


Q.「全米オープン」から3日経った心境は?


「最高よ。この3日間で起きたことはどれも楽しくてエキサイティングだった。忙しかったけど文句は言えないわね。ニューヨークで最高の時間を過ごせたもの。想像もしていなかったような機会に恵まれて、経験できたことすべてに感謝してるわ。今はとにかくハッピーよ。まだ“全米オープン”で優勝した実感がないけど、たまに思い出すわ(笑)」


Q.プロになろうと思った時、こんなことを予想していましたか?


「もう少し若い頃は、コート外でこんなにも素晴らしい機会があるなんて知らなかった。その頃はグランドスラムで優勝する選手たちを見ていて、優勝した喜びをチームや親戚、友人たちと分かち合うことだけを考えていたの。ほかにもこんなにクールなことができるなんて、嬉しいおまけね。といっても、一番良かったのはグランドスラム優勝をチームと分かち合ったことね。(予選を含めたニューヨークでの)3週間を振り返り、語り合ったあの夜は、おそらくこれまでで最も特別な夜だったと思うし、みんなと分かち合えて本当に良かった」


Q.予選から勝ち抜いてグランドスラムを制覇するという、テニス史上誰も成し遂げていなかったことをやってのけた秘訣は?


「ハングリー精神ね(笑)」


Q.競技から1年半離れていればそうなりますね。


「1年半も離れていたから、次にいつ試合できるかわからない思いで一試合一試合を戦ってきたわ。この夏はずっとそうだった。大会にまた参加できるありがたみを実感できたし、試合を追うごとに成長していることが私を駆り立ててくれたの。その結果、この7週間の終わりに人生最高のテニスができた。でも何より大きかったのは、先を急がなかったことね。この3週間、目の前の対戦相手に集中して戦ってきた。その日の相手に対してどんなことに挑戦して何を成し遂げたいか、その繰り返し。強敵相手にすごく良いテニスができたわ。1セットも落とさずに優勝したけど、どれも厳しい戦いだった。どのセットも接戦で、落としていてもおかしくなかったわ」


Q.ご両親の倫理観や価値観についてよく話されてますね。お二人の教えによってテニス界やキャリアに対する見方が変わったと感じますか?


「理想の高い両親から教わったのは、自分に高い目標や基準を設けるということ。それは長い目で見れば良いことだけど、時には自分にダメージを与えることもあるわ。あまりにも多くのことを期待して完璧を目指しても、完璧になることは不可能だから。その辺りを自分で加減することが今後の課題かしらね。それでも両親それぞれのバックグラウンドから学んだ基準や仕事に対する倫理観は、コートで自分を最大限に追い込む上で役立ってる。毎日、自分の持ってるものを最大限に活かして、自分の可能性を最大限に引き出すことを心がけてるわ」


Q.イガ・シフィオンテク(ポーランド)は高校を卒業してツアーに本格参戦するようになった時、2シーズンで目標の順位に到達できなければ大学に進学するつもりだったそうです。あなたにも同じような考えはありましたか?


「テニスが一番やりたいことなのは間違いないわ。プロになってテニス漬けの毎日を送り、ツアーやグランドスラムでプレーすること、そして優勝することが夢だった。それでも学業を続けたわ。教育を受けることに重きを置いているし、そうしたことでいろいろな場面で助けられたと思っているの。でも、いつまでに目標の順位にならなければテニスを辞める、というような時間的な制約を設けたことはないわ。ただ、学業を続けてきたことはバックアップになっていると思う。テニスがうまくいかなかったり、大きな怪我をして続けられなくなった時に、ほかに選択肢があると思えるから。ほかのことをやっていても十分楽しめていたと思うけど、間違いなく今のツアー生活ほどではなかったでしょうね」


Q.チームと一緒にシーズンの残りの予定を考える機会はありましたか?


「チームとは話したわ。“全米オープン”の翌週はテニスから完全に離れたかったの。結果を残せた7週間だったけど、同時に神経がずっと張りつめていたから、そこからリセットするのに1週間は必要だと思ってた。その後で練習に戻るつもりよ。スケジュール的にはどうかしらね。“WTA1000 インディアンウェルズ”に出るかもしれないけど、なんとも言えないわ。とにかく次の大会の前には一度ロンドンに帰るつもりよ」


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全米オープン」でのラドゥカヌ
(Photo by Elsa/Getty Images)

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