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メドベージェフ、全米優勝の瞬間のパフォーマンスは大好きなゲームが由来

「全米オープン」優勝直後にパフォーマンスを見せるメドベージェフ

「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月30日~9月12日/ハードコート)の男子シングルス決勝で第1シードノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6-4、6-4、6-4で破り、初のグランドスラムタイトルを手にした第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)。彼が、優勝の瞬間に見せたパフォーマンスについて語った。米テニスメディア Tennis Tonicなど複数のメディアが報じている。

チャンピオンシップポイントをサービスエースで決めたメドベージェフは、会場が歓喜に沸く中、コート上で軽く跳ねると、バタリと横向きに倒れた。身体をくの字にし、舌を出しながら2秒ほど動かなかったが、その後立ち上がるとネットに駆け寄り、ジョコビッチとハグを交わしている。このパフォーマンスについて本人は「レジェンドたちにしかわからないと思うけど、僕が試合後にやったのは“L2+左”だよ」という謎の言葉で表彰式のスピーチを締めくくっている。その後、記者会見でパフォーマンスの意図を説明した。


「僕はプレイステーションでFIFAのサッカーゲームをするのが大好きなんだけど、あれはそのゲームで点を決めた時にやる“デッドフィッシュ(死んだ魚)”というパフォーマンスなんだ。対戦相手が知り合いの時によくやる。例えば点を決めて5-0にした時とかにね。FIFAのゲームをやる若い仲間たちと話していたら、あのパフォーマンスをやったら伝説になるよって後押ししてくれたんだ。だから優勝したらやろうと思っていた」


「別にこういうパフォーマンスで話題になろうと思ったわけじゃないよ。そういうのはどうでもいい。ただ、僕が大好きな人たち、いつも一緒にFIFAのゲームをやっている友人と僕にとって特別なことをしたかったんだ。優勝できると思っていたからね。ハードコートだったからちょっと痛かったけど。それでも自分にとっての伝説を作れて嬉しいよ」


つまり、「L2+左」はFIFAのゲームで“デッドフィッシュ”パフォーマンスをする時にコントローラーで押すボタンのことだったのだ。本物の“デッドフィッシュ”ではメドベージェフと同じように豪快にサッカー選手が倒れ込んでいるが、あちらの倒れる場所は芝のピッチのためダメージは少なそうだ。


メドベージェフ本人の意向とは裏腹に、米スポーツメディア ESPNのサッカー専用Twitterアカウントなど、数多くのメディアがこのパフォーマンスを取り上げている。


メドベージェフは雄叫びを上げたり派手なガッツポーズを見せる多くの選手とは違い、勝っても淡々としていることが多い。2020年の「Nitto ATPファイナルズ」で優勝した時でさえ無表情で肩をすくめるだけで、グランドスラムで優勝しても感情を露にすることはないだろうと当時話していた。ところが気が変わったようで、今回のパフォーマンスは「ウィンブルドン」中の、とある眠れない夜に思いついたと記者会見で話す。「もし“ウィンブルドン”で優勝した場合、何もしないのはいつも通りでつまらないから、特別なことをしようと思ったんだ」


また、表彰式のスピーチの中で、この日は妻ダリアさんとの3回目の結婚記念日だと明かしたメドベージェフは、「彼女にプレゼントを買っていなかったから、結婚記念日にタイトルを獲れて良かった。大会中はプレゼントを考える余裕もなくて、探す時間もなかったから、この試合にはなんとしても勝たなきゃいけなかった」と語り、優勝を妻に捧げた。年間グランドスラム達成が懸かるジョコビッチを応援するファンからブーイングされる場面も見られたが、メドベージェフは圧巻のプレーと風変わりなパフォーマンス、そして気の利いたスピーチですっかり会場の心を掴んでみせた。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全米オープン」優勝直後にパフォーマンスを見せるメドベージェフ
(Photo by Sarah Stier/Getty Images)

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