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オフコート

大坂 メンタルヘルスの問題を訴えて以来初の記者会見で涙

2020年「全豪オープン」での大坂なおみ

「WTA1000 シンシナティ」(アメリカ・シンシナティ/8月16日~8月22日/ハードコート)に出場する世界ランキング2位の大坂なおみ(日本/日清食品)が大会前の公式オンライン記者会見で涙を見せ、一時中断する場面があった。米スポーツメディア ESPNなど複数のメディアが報じている。

大坂は「東京オリンピック」で最終聖火ランナーという大役を務め、金メダル候補と目されながらも3回戦敗退を喫した。その後「WTA1000 モントリオール」を辞退している大坂は、今月末から始まる「全米オープン」の前哨戦となる本大会で「全仏オープン」以来のツアー復帰を果たす。「東京オリンピック」でのメディア対応はミックスゾーンで取材に応じる形だったため、今回のような正式な記者会見はメンタルヘルスの問題を打ち明けて以来、初めてとなる。


大坂はメンタルヘルスや「東京オリンピック」で他競技の選手たちから温かい歓迎を受けたことなど、様々なトピックについてオープンに話し、記者会見は順調に進んでいるかと思われた。ところが、地元メディアの男性記者が冷ややかな口調で「記者会見という形でメディアと接することには抵抗があるようですが、自分のプラットフォームを活用したテニス以外の活動には積極的ですよね。この2つのバランスをどのように取っているんですか?」と質問。困惑した表情を浮かべながらも大坂は「それは興味深い視点だわ。記者会見のタイミングとかが一番難しいのかもしれない。でも…そうね。ごめんなさい、ちょっと考えがまとまらないわ…」と切り出し、涙を堪えるためか、上を向いて数秒口をつぐんだ。ここで司会者が次の質問に移ることを提案するも、「もう一度質問を繰り返してもらえますか」と大坂は向き合う姿勢を示し、記者から同じ質問をされると説明を続けた。


「若い頃から多くのメディアに注目されてきたけど、それはプレーだけでなく、私のバックグラウンドも影響していると思うの。第一に私はテニス選手だから、それだけでも普通の人よりは注目を集めることになるわね。だから私がツイートしたり発言したりすることが話題になるのは、私にはどうすることもできないわ。グランドスラムで何度か優勝して、記者会見をたくさん経験するようになったからこそ、このようなことが起きるんだと思う。でも、その2つをどうやって両立させるのかはまだよくわからないわ。記者の皆さんと同じように私も模索しているところよ」


この大坂からの回答直後、司会者は別の記者を指名。女性記者がハードコートシーズンに向けての準備やハイチ地震について質問をしている間に大坂はとうとう涙を堪えきれず、パーカーの袖口で目元をぬぐうと帽子のつばを深く下げて顔を隠した。顔を上げた大坂に対してこの2人目の記者が「ごめんなさい」と声をかけると、大坂は「いいえ、あなたはとてもいい人だわ」と答えた。だが、必死に落ち着こうとしながらも言葉の続かない様子を見かねた司会者が記者会見を一旦中断した。


この一件を受けて、大坂の代理人は大坂を追い詰めた記者を非難。


「(大坂に質問した)いじめっ子は、選手とメディアの関係がなぜ今こんなにもこじれているのかを象徴している。あのZoom会見に参加していた誰もが、彼の口調が不適切で、威嚇することが唯一の目的だったことに同意してくれるだろう。本当に酷い行為だ。なおみがコート外で収めている成功はメディアのおかげだという当てつけは作り話に過ぎない。そんな身勝手なことはしないでほしい」


大坂は第2シードとして参戦する「WTA1000 シンシナティ」の初戦では、世界24位ココ・ガウフ(アメリカ)対世界73位シェイ・スーウェイ(台湾)の勝者と対戦する。大坂は同大会で獲得した賞金のすべてを、1000人以上の犠牲者を出したハイチ地震の救援活動のために寄付することを自身のTwitterを通じて約束している。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2020年「全豪オープン」での大坂なおみ
(Photo by Kelly Defina/Getty Images)

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