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オフコート

カナダ期待の22歳選手がコート外でもフェデラーを尊敬する理由

写真は「ATP1000上海」でのシャポバロフ

テニス界のスーパースターであるロジャー・フェデラー(スイス)が初めて出場したオリンピックは、2000年のシドニーだ。この時はデビッド・プリノジル(ドイツ)、カロル・クチェラ(スロバキア)、ミカエル・ティルストローム(スウェーデン)、カリム・アラーミ(モロッコ)から勝利を収めたが、準決勝でトミー・ハース(ドイツ)に、3位決定戦でアルノー・ディ パスカル(フランス)に敗れた。

フェデラーは4年後のアテネにも出場し、フルセットでニコライ・ダビデンコ(ロシア)を撃破したが、2回戦でトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)に驚きの逆転劇を許した。


2008年の北京では、もはやベテランとなったフェデラーはドミトリー・ツルスノフ(ロシア)とラファエル・アレバロ(エルサルバドル)を破り、ベルディヒにも雪辱を果たしたが、準々決勝でジェームズ・ブレイク(アメリカ)に屈した。しかしフェデラーはダブルスで自分を慰める術を知っていた。同胞のスタン・ワウリンカ(スイス)と組んで、金メダルを獲得したのだ。


フェデラーが最後にオリンピックに出場したのは2012年のロンドンで、この時はアレハンドロ・ファージャ(コロンビア)、ジュリアン・ベネトー(フランス)、デニス・イストミン(ウズベキスタン)、ジョン・イズナー(アメリカ)、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)を破ったが、アンディ・マレー(イギリス)との決勝では勝利に届かず銀メダルとなった。


膝の不調のため「東京オリンピック」出場を断念したフェデラーは、もうオリンピックシングルスでの金メダル獲得のチャンスはないかもしれない。だが彼が世界中から、そしてテニス界の中でも絶大な敬愛を集めていることに変わりはない。カナダ期待の22歳デニス・シャポバロフ(カナダ)が、憧れて育ったフェデラーについてのあるエピソードを語った。


「2017年にスイスのバーゼルの大会に来た時のことなんだ。僕はまだ本当に何者でもなくて、ようやく世界50位に入った頃だった。ロジャーは車に乗っていて、家族の待つ自宅に向かおうとその場を離れるところだったのに、わざわざ車から降りてきたんだ。僕に声をかけて、5分か10分話をするためだけにね。彼の町に来た僕を歓迎してくれたのと、僕がくつろげるように、全て問題なくいっているか気にかけてくれたんだ」


「このことは本当に忘れられないよ。なぜって、こういう行動を取る選手はごくごく少ない気がするから。特にロジャーみたいにものすごく忙しい人が、これから家族と夕食をとるために家に帰るところならなおさらね」


シャポバロフはこう語ると、「ヒーローには会うなかれ」という古い格言に触れた。これは、自分が敬愛する人は現実世界では期待に沿う人物ではないかもしれず、実際に会えば失望させられるかもしれないという意味だ。


「がっかりすることになるから、憧れの人には会うべきではないという格言があるよね。でもロジャーについては真逆だよ」とシャポバロフ。


グランドスラムで20度優勝しているフェデラーは、輝かしいキャリアを築いてきた。テニス界の多くの記録を打ち立て、塗り替えてきた彼が、史上最高の選手の一人であることには議論の余地はない。ハードコートシーズンには復帰が期待されているフェデラーが、1日でも長く1試合でも多くその華麗なプレーを見せてくれることが世界中のファンの望みだ。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2019年「ATP1000上海」でのシャポバロフ
(Photo by TPN/Getty Images)

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