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「試合中のコーチングを認めるべき」チチパスがコメント

「全仏オープン」でのチチパス

世界ランキング4位のステファノス・チチパス(ギリシャ)がコート上のコーチングを認めるべきだとSNS上で主張し、議論を巻き起こしている。伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが伝えた。

現在、ATP(男子プロテニス協会)のツアーとグランドスラム本戦ではコート上のコーチングを行うことは禁止されている。一方、WTA(女子プロテニス協会)のツアーでは10年以上前にルールが変更され、今は選手たちはコート上でコーチングを受けることができる。チチパスは、他の競技と同じようにテニスも全面的にコーチングを認めるべきだと訴えた。


チチパスのヘッドコーチを務めるのは父親だが、2015年からは元世界女王のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のコーチとして知られるパトリック・ムラトグルー氏の指導も受けている。ムラトグルー氏といえば、大坂なおみ(日本/日清食品)がグランドスラム初優勝を果たした2018年の「全米オープン」決勝でセレナに対してコーチングした人物であり、同氏は以前からコート上のコーチングを認めるべきだと表明してきた。


今回、チチパスはTwitterに「すべてのポイントにおけるコーチングが認められるべきであり、テニスはそれを受け入れる必要がある。世界的に見ても、プレー中にコーチングが許されないスポーツはテニスくらいだと思う。合法化するべきだ。そろそろこのスポーツも大きな一歩を踏み出すべきではないか」と綴っている。


かく言うチチパスは大会でコーチング違反をする常連として知られる。先週の「ATP500 ハンブルク」の準々決勝やラファエル・ナダル(スペイン)と対戦した今年の「全豪オープン」準々決勝では自分のボックス席から指導を受けたとして審判に注意されており、「ウィンブルドン」では同じ理由で3000ドル(約33万円)の罰金を科された。


元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス)を指導し、ATP選手協議会のメンバーでもあるダニ・バルベルデュ氏がTwitter上でチチパスの意見に「100%」賛成だと綴るなど、現在SNS上ではさまざまな議論が交わされている。チチパスはとあるコメントに対して、「大多数のテニスコーチが、ルールで禁じられているにもかかわらず、実際にコート上でコーチングを行っているのはもはや常識といっていい。たまに選手がそれで罰せられることもあるけど、ほとんどの場合はお咎めなしだ」と返答。ゆえに、ルールを変更しても実質的な影響はないと主張している。


コーチング否定派は、コート上でのコーチングを認めてしまうと、試合を一人で乗り切ろうとする選手のメンタリティを損なうと主張。さらに、ルールを変更すればコーチを雇う余裕のない下位の選手にとっては不利になるという意見も出たが、チチパスは「このレベルの大会では誰もがコーチを雇うのが当たり前だよ。これはプロテニス(ATPとWTAツアー)の話なんだ。僕個人はコーチのいない選手と対戦したことはない」と反論している。


これに対して、珍しくコーチを雇っていないプロテニス選手であるニック・キリオス(オーストラリア)が黙っているはずもなく、「いつもは彼のアイデアを気にしていないけど、今回のはひどい」と反応。だが、「君には僕がコーチを用意してあげるから心配はいらないよ」とチチパスに軽くあしらわれている。


興味深いことに、1年ほど前のチチパスはコーチングに反対していた。試合は選手が一人で実力を試す場であり、コーチングが認められれば試合は「コーチ同士の戦い」になってしまうと話していたのだ。考えを変えたチチパスが撒いた火種によって、今後も議論が続きそうだ。


※為替レートは2021年7月19日時点


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全仏オープン」でのチチパス
(Photo by Anthony Dibon/Icon Sport via Getty Images)


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