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テニスも格差社会?優勝者ばかりが得をする賞金の配分に不公平感

写真は2019年「WTAファイナルズ」でのハレプ(左)とケーヒル(右)

大会の賞金総額の分配方法は微妙な問題だが、次の点では関係者の多くの意見は一致しているようだ。それはランキングの低い選手への配分が少なすぎるという点である。もし年に4回あるグランドスラムすべての出場権を獲得できたら、経済的な意味で素晴らしいシーズンだったと言える。だがもしランキング150位から200位にいて、グランドスラムに1つも出られなかったとしたら、経済的にかなり厳しい状態になる。テニス関連ウェブサイトBaselineが伝えている。

ほとんどの大会では賞金額は1回勝つたびに倍になる。だが、2月に開催された「ATP500 ドバイ」では、ベスト4進出者の賞金はベスト8進出者の約4倍だった。このことに現在シモナ・ハレプ(ルーマニア)のコーチで、過去にもアンドレ・アガシ(アメリカ)やレイトン・ヒューイット(オーストラリア)などの名選手を育てたコーチであるダレン・ケーヒル(オーストラリア)は黙っていられなかった。


ドバイでは1回戦の敗者は1万7055ドル(約180万円)、2回戦敗退だと2万6840ドル(約290万円)、準々決勝進出で5万100ドル(約540万円)。それが準決勝進出になると突如跳ね上がって19万8830ドル(約2140万円)、準優勝37万2200ドル(約4000万円)、そして優勝者は69万6860ドル(約7500万円)を受け取っている。


様々な意見はあるが、優勝者が1回戦出場賞金の40倍の金額を受け取る必要があるだろうか。大会は選手を集める必要があり、大きい賞金額がそのために有効であることは理解できるが、40倍の差をつけるのは馬鹿げている。


ケーヒルのTwitterでの発言に対し、世界ランキング146位のニコール・ギブズ(アメリカ)は「しかも、この大会での “ランキングの低い選手”とは、世界31位のこと。それ以下の私たちが稼げるお金は、本当に雀の涙」と返信。


世界ランキング93位のバセック・ポスピショル(カナダ)も「まったく賛成だよ。大会は優勝賞金を宣伝したがる。それで、下位の選手の賞金が減らされるんだ。選手たちはこれを正そうと戦ってきてるんだけど…」と、賛成意見を投稿した。


トップ200以内にいる選手が経済的に困窮するということは、そのスポーツの基盤を弱めることになる。八百長の誘惑も出てくるだろうし、将来のトップスターになれる才能ある選手が経済的にもっと報われる他のスポーツへ転向して行くことにもなる。お金はあるのだ。下位の選手にも分配する時が来ている。賞金の増額を要求しているのではない。もっと公平に分けて欲しいと言っているのだ。彼らは愛するテニスというスポーツで、食べていけることを望んでいる。


※為替レートは2020年3月5日時点


(テニスデイリー編集部)


※写真は2019年「WTAファイナルズ」でのハレプ(左)とケーヒル(右)
(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

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