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会場騒然!? 女子シングルスで恋人同士が対戦し試合後にキス

2015年度の全仏オープン準々決勝でティメア・バシンスキーを破り、試合後に同選手と抱擁をかわすアリソン・バン ウィトバンク (Photo by Julian Finney/Getty Images)

ドイツで行われている「WTA 125K カールスルーエ」(Liqui Moly Open Karlsruhe 2019)で、7月29日女子シングルス1回戦が行われ、世界ランク65位のアリソン・バン ウィトバンク(ベルギー)と123位のGreet Minnen(ベルギー)が対戦した。格上のウィトバンクが6-4、1-6、6-1でミネンを下し、試合後2人はハグを交わした。と、ここまではよくある試合の風景だったが、直後テニス史上で初めてのことが起きた。


しっかりと抱きしめ合いお互いを称えた後に、2人はキスを交わしたのだ。この2人、以前より同性愛者であることを公表しており、ここ3年ほど交際を続けているカップルだ。コート上でもダブルスのパートナーで、今年の「ウィンブルドン」に出場した際はテニス史上初めての同性愛カップルとして注目を集めたが、シングルスでの2人の公式対戦は今回が初めてだった。

この微笑ましい出来事は、小さい大会の一コマであったが、多くのメディアに取り上げられている。ウィトバンクはウィンブルドンの2回戦敗退に終わる前に「もっと多くの選手がカミングアウトできて、サポートされるように尽力するけれど、1人ではできないわ」「より多くの選手がカミングアウトすれば、テニスだけじゃなく他のスポーツ業界にとってもいいことだと思うの。私はカミングアウトしたわ。でも、他の誰かの代わりにすることはできない。」と、自分に次いでカミングアウトする選手を求めるコメントを公表している。


ウィトバンクは自身のSNSでも、頻繁に2人の写真を投稿しており、彼女たちの仲の良さがうかがえる。ダブルスのパートナーとしても「彼女と一緒にプレーするのはとても楽しいわ。2人で色々とトライすることで、いい試合ができるようになるの。お互いを熟知しているから、それも武器ね。」とコメント。事実、彼女たちは昨年10月のBGL BNPパリバ ルクセンブルク・オープンでタイトルを獲得しており、今後の活躍が期待される。


テニス界で同性愛者と公言している人物では、マルチナ・ナブラチロワやビリー ジーン・キング、ヤナ・ノボトナが有名だが、現役選手では少ない。男子選手に至っては、引退選手を含めてもほぼ皆無に等しい。実際ウィトバンクも、「もし私が男性だったら、カミングアウトはもっと難しかったと思う。」と話しており、プロの選手がスポンサーを失うかもしれないという恐怖は並大抵ではないのだろう。


とはいえ、自身をフェミニストと公言するケビン・アンダーソンが「カミングアウトする人たちは強く勇気がある!」「たった一人のカミングアウトが、大きく未来のドアを開くかもしれない」と、同性愛者のプレーヤーに対する配慮をコメントしていたり、同じくフェミニストであるアンディ・マレーはマーガレット・コートの同性愛者への差別的な発言に対し「愛し合っているふたりの人間が結婚することをなぜ問題視するのか」「他人がどうこう言う問題じゃない」とLGBTQコミュニティーを擁護するコメントを発表しており、こういったサポートが悩む選手たちの助け舟となっている事であろう。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2015年度の全仏オープン準々決勝でティメア・バシンスキーを破り、試合後に同選手と抱擁をかわすアリソン・バン ウィトバンク (Photo by Julian Finney/Getty Images)

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