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オフコート

同性愛者に対する差別発言をしたマーガレット・コートへの批判弱まる

レインボーフラッグを手に応援する観客

「全豪オープン」初日のマーガレット・コート・アリーナでは、同性婚支持者がレインボーフラッグに身を包み、同性婚とレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの人々に対するテニス界のレジェンド、マーガレット・コート(オーストラリア)の物議を醸す発言に抗議した。

もっとも、コートの名前を試合会場からはずすべきだという、ビリー ジーン・キング(アメリカ)が大会前に行った発言を支持しない人々もいた。

頭から爪先まで虹色で着飾った友人達と一緒に座っていたマーリーン・ジョーゼンセンさんは、彼女は独自の意見を持つ権利があると言った。

「マーガレット・コートが成し遂げたことを奪うべきじゃないと思います」と、虹色のマフラーと虹色のストライプの膝丈の靴下をまとった ジョーゼンセンさんは言う。「私達はただ違う意見を言っているだけで、その意見は彼女とは異なっています。でもそれこそがオーストラリア人らしさでは。人種でも宗教でも性的指向でもありません。私達はここにテニスをしに来てるんです」

多くのトッププレーヤーもまた、最近はスタジアムの名前に関して明確な立場を取ろうとしていない。

昨年のコートの発言を批判し、今年の大会中に選手はマーガレット・コート・アリーナで試合をしないようにリクエストできるかもしれないとコメントしていたサマンサ・ストーサー(オーストラリア)は月曜日、1回戦をマーガレット・コート・アリーナでプレーすることにはなんの問題もないと語った。

「あれはたしか半年前でした。みんないろんなことを言いました」と、マッチポイントを握りながらもモニカ・プイグ(プエルトリコ)に敗れた元「全米オープン」覇者のストーサーは言った。「でも、私はあのコートでプレーするつもりです。いいコートですし」

月曜日にやはりマーガレット・コート・アリーナでプレーした「全米オープン」チャンピオンのスローン・スティーブンス(アメリカ)は、大会前の記者会見で、マーガレット・コート・アリーナでのプレーを拒否するかどうか問われると、苛立ちを露わにした。

「そういう質問はやめてください。それは大会側が決めることであって、私が決めることじゃありません」と言ってから、こうつけ加えた。「私は仲間の選手みんなを、全員のライフスタイルを尊重しています。誰に対しても憎しみを向けるべきではないと思います」

「ウィンブルドン」を制したガルビネ・ムグルッサ(スペイン)も同調した。「私は大会側から指定されたコートで、それがどのコートであっても、プレーします。マーガレット・コート・アリーナでプレーするとしても、この件については微塵も考えないと思います」

アマチュア時代とオープン化以降で通算してグランドスラムのシングルス・タイトルを史上最高の24度獲得した記録を持つコートは、昨年末に賛成多数で可決されたオーストラリアの同性婚に関する国民投票に異議を唱えていた。

現在キリスト教の牧師である75歳のコートは、若者が性的指向に疑問を持つのは悪魔の仕業だとして、「オーストラリアのため、子どもたちのため、子どもたちのそのまた子どもたちのために」同性婚に反対票を投じるようにオーストラリア国民に促す公開書簡を執筆した。

キングとマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)はコートの発言を批判し、メルボルン・パークのナンバー2アリーナを改名することを、テニス・オーストラリアの関係者に提案した。

「アスリートの名前にちなんで命名されたスポーツ施設や、スポーツ以外のどんな場所も、誰にちなんで命名されたものであれ、たった一つの理由で命名されています。その理由とは、その人物のすべての業績です」とナブラチロワは昨年『シドニー・モーニング・ヘラルド』へ送った公開書簡に書いている。「言い換えれば、その分野で、たとえばコート上で、政界で、芸術あるいは科学の分野で成し遂げたことだけでなく、その人の人間性に対して命名されているのです」

キングは先週金曜日にメルボルン・パークで行われた記者会見で、もしまだ選手としてプレーしていたなら、マーガレット・コート・アリーナではプレーしないと述べた。

「彼女が私のコミュニティを侮辱することをあれほどたくさん言うまでは、なんの問題もありませんでした」と、ナブラチロワ同様に同性愛者であるキングは言った。「もはや彼女は (スタジアムに名前を) 持つべきではないと、個人的には考えています」

ところが、コートの名称を変更すべきかどうかに関して、月曜日にアリーナでレインボーフラッグを振っていた観客の意見はまちまちだった。

メルボルンのテニスファンリサ・フォックスさんは、「同性婚を巡るこの国のあからさまな偏見と、マーガレット・コートの公然たる偏狭さ」への抗議として巨大なレインボーフラッグと虹色の帽子を持参した。

しかし彼女はアリーナの名称変更を支持しなかった。

「彼女は偉大なテニス選手だと思いますし、ロッド・レーバーよりもたくさんメジャーで勝ちました」と、フォックスさんはメルボルン・パークのセンターコートの名前となっているオーストラリアの男子テニスのチャンピオンを引き合いに出して言った。「だから (名称変更が) 必要だとは思いませんが、彼女の発言はひどいと思います」

(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はレインボーフラッグを手に応援する観客
(AP Photo/Dita Alangkara)

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