
今回は新型コロナ感染症対策のため、無観客による開催となった。
初日は20度に届かない気温、終日雨が降り続くなど厳しいコンディションの中で試合が進行された。
男子でSFに残ったのは、磐城、岩手、日大山形のシード勢と前評判が高かったものの、ノーシードに甘んじた仙台育英だった。女子は前評判の高い仙台育英、何れも接戦を制した磐城、寒河江、ノーシードからしぶといテニスで東陵が勝ち上がった。
二日目は最高気温が11度の非常に寒い日ではあり、時折雨の降る中、メインドロー、フィードインコンソレーション共に熱戦が繰り広げられた。頂点を掴んだのは男女ともに仙台育英だった。登録メンバーの上位が他校を凌駕し、何れもS1、D1、S2で圧倒しての圧勝である。
二番手以降の争いは男女ともに混戦。
男子は第二位に全国選抜の常連である岩手高が入り、第三位は何れもフィードインコンソレーションを勝ち上がった秋田商業と東陵が接戦を制した。メインドローでSFに進出した磐城にとっては東陵に5-0で勝利しているだけに苦い敗戦となった。
女子はSFで熱戦を制した寒河江が第二位に入った。第三位は寒河江に苦杯をなめさせられた東陵、花巻北がフィードインコンソレーションをスコア以上の激闘に耐えながら勝ち進んだ。磐城は男子同様にメインドローでSFに進出しながらベスト4以上に届かなかった。終わってみれば、男女ともに全対戦の半数近くが3-2で勝負が決するという、稀に見る熱戦が展開され、非常に盛り上がった大会となった。
表彰式は、コロナ対策をしながらも厳粛に行われたが、終了後は全国への道を切り拓いた入賞チームが喜びを爆発させた。
東北地区のチームは冬季間がハンディとなるが、様々な工夫をして、全国の舞台でもこの大会で見せた「粘り強く、熱い闘い」を展開して、上位に進出してもらえればと思う。
最後に、今大会の開催にあたり、ご支援、ご協力いただいた関係者の方々に感謝申し上げる。
岩手県高体連テニス専門部専門委員長 藤島 努
※写真は東北地区大会の様子
(©全国選抜高校テニス大会実行委員会)