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ウィンブルドン

規定は「ほぼ完全に白い、適切なテニスの服装」。錦織圭らの今年のウィンブルドンウェアは?

2019年「ウィンブルドン」での錦織圭

青々と生い茂る芝に、真っ白のウェアを纏った選手たち。「ウィンブルドン」の最大の特徴のひとつは、何といってもこの白いウェアだろう。

「ウィンブルドン」は1877年にビクトリア朝時代のイギリスで始まった由緒正しい伝統ある大会。当時は、公の場で“適切”に見られることが重要とされており、そのためには汗ジミを防ぐことも必要だった。しかし、テニスは激しく体を動かすスポーツであるため、汗をかかないというのは非現実的な話。そこで、汗ジミが目立たないと考えられる白色を着用するという慣習が始まったのだ。時が過ぎてテニスウェアのカラフル化が進んでいったものの、「ウィンブルドン」はその伝統や品位を守るために、ウェア規定を緩めるどころか、どんどん厳しくしていった。


公式ホームページの現在の規定によると、プレーヤーは練習・試合に限らず、コートやその周辺では「ほぼ完全に白い、適切なテニスの服装」を保つ必要がある。他にも「白にはオフホワイトやクリーム色は含まれない」や「ネックラインや袖口の単色のラインが入ることは許されるが、その幅は1cm以下であること」など10箇条にも及ぶ細かいルールが並ぶ。服の裏側も白、下着も白、小物(キャップ、リストバンド、靴下など)も白、医療用のサポーターなども可能な限り白…と、とにかく白づくし。


中には、1992年「ウィンブルドン」チャンピオンのアンドレ・アガシ(アメリカ)のように、これほどのドレスコードの厳しさは理解に苦しむとして、1988年から1990年までの大会をボイコットした選手もいる。対照的に主催側は、2013年大会ではロジャー・フェデラー(スイス)が履いていた靴の底がオレンジ色だったことに目をつけ、後に「靴もほぼ完全に白でなくてはならない」という規定を加えるなど、頑なな姿勢を見せている。


そんな伝統と特徴のある「ウィンブルドン」が2年ぶりに開幕となる。細かい規定をかいくぐって、選手たちは今年どんなウェアを着用予定なのだろうか。


まずは、ユニクロが手がける錦織圭(日本/日清食品)のウェア。いたってシンプルな白のポロシャツとパンツの組み合わせだが、脇下やポケット部分に入った黄色のラインがさりげない華やかさを演出。発汗量の多い部位に、超速乾のドライEXメッシュを使用しており、厳しい暑さが予想される戦いを支えてくれる。


この大会で過去8度の優勝を飾っているフェデラーもユニクロのウェアを着用。全体はメッシュ生地で表現された格子柄になっており、袖や襟に入ったブルーとグリーンのラインが爽やかな白のポロシャツ。この格子柄のデザインが、1995年の大会でタイトルを獲得した、元世界ランキング1位のピート・サンプラス(アメリカ)を想起させるという声も寄せられているようだ。


続いて、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、マリア・サカーリ(ギリシャ)、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)など多くの選手が着用するアディダスのウェア。ロンドンで開催される2つの大きなスポーツイベント(テニスの「ウィンブルドン」とサッカーの「EURO 2020」)を祝してデザインされており、随所にサッカーのエッセンスが入っている。男女に共通するストライプの生地はグラスコートとサッカーグラウンドから着想を得たもの。純白のウェアながらも異なる素材で表現されたストライプに遊び心が感じられる。また、胸元などにあしらわれた “TEAM-ADIDAS”のチームバッジもサッカースタイルの影響を受けたものだとか。メンズは、ポロシャツタイプとVネックタイプのトップス2型と涼しげなパンツが1型。レディースはワンピースタイプ、ノースリーブのトップス、スカートがそれぞれ1型。吸水性に優れていながらリサイクル素材を含むファブリックを使用しており、環境問題への配慮もばっちり。


皆が白のウェアで統一される「ウィンブルドン」。服装規定は厳しいものの、いつもよりもそれぞれのプレーの個性が楽しめるかもしれない。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2019年「ウィンブルドン」での錦織圭
(Photo by Mike Hewitt/Getty Images)

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