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全米オープン

連覇の国枝、年間ゴールデンスラム達成のオルコットとデグロートらがコメント

「全米オープン」での上地(左)とデ グロート

先週日曜に行われた「全米オープン」決勝で、ディーダ・デ グロート(オランダ)とディラン・オルコット(オーストラリア)が新たな歴史を作った。2人はそれぞれ決勝で勝利し、史上初めて年間ゴールデンスラムを達成した車いすテニス選手となったのだ。歴史的偉業を達成した2人の喜びのコメントを、ITF(国際テニス連盟)公式ウェブサイトが伝えている。

デ グロートは、同じ年に4つのグランドスラム全てのタイトルとパラリンピックの金メダルを獲得した初めての女子車いすテニス選手となり、オルコットは同じ偉業をクァード部門で達成した。


「(年間ゴールデンスラムを達成したことは)間違いなくすごく嬉しい。試合の後にはすごく安心したようにも思うわ。たぶん安心が先に来て、喜びはその後だったかも」デ グロートはこう説明し、さらに次のように続けた。


「達成できてすごく幸せ。家に帰って、過去数週間のあいだ私を支えてくれた家族や友達や他のみんなと一緒にお祝いするのが待ちきれないわ。たくさんの人が私の試合を全部見ていてくれた。こことオランダ、それに東京とオランダの間には大きな時差があるから、みんな夜遅くまで起きていてくれたんでしょうね」


「東京パラリンピック」決勝に続き、今回も決勝でデ グロートと対戦した上地結衣(日本/三井住友銀行)は、デ グロートについてこう語った。「彼女は一番手ごわい相手だと思う。彼女には強みがあるわ。例えば、賢いところとか。試合を組み立てるのに少し苦労する。今日は彼女にプレッシャーをかけ続けるよう努めたの。うまくいった時もあったけど、試合をリードするには足りなかったように思う」


一方のオルコットは、「全米オープン」初出場の18歳の新星Niels Vink(オランダ)に苦しめられたが、75分の試合の末にフォアハンドウィナーで試合を決めた。


「自分がたった今ゴールデンスラムを達成したなんて信じられないよ。以前の僕は自分が大嫌いだった。自分の障害が嫌で仕方なくて、もう存在することすら嫌だった。でもテニスと出会って、僕の人生は変わったし、僕の命は救われたんだ」


今回が最後の「全米オープン」出場になる可能性を明かしたオルコットは、さらにこう付け加えた。「今や僕は、車いすテニス以外も含めた全てのテニス界で唯一、年間ゴールデンスラムを達成した男子選手になった。それって、かなりいかしてるね」


オルコットはほんの1週間ほど前に、「東京パラリンピック」のクァードシングルス準決勝で3セットの接戦の末にフィンクに勝利したばかりであった。オルコットはこの試合を「今まで経験した中で一番厳しい試合」だったと語っている。今回の勝利を受けて、オルコットは次のように語った。


「あの準決勝がなかったら今日勝つことはできなかっただろう。ニールスは僕がこれまで経験したことがないくらい僕を追い詰めた。自分の内面に、もう何年も必要としなかった何かを見つけたよ。おかげでより良い選手になれたし、それ以上に人として、より良い人間になれたと思う。良い人間であることは僕の人生で一番大切なことだ。あの試合のおかげで、今日の僕はいつもより攻撃的だったし、あの試合のおかげでさらに楽しめた。彼のおかげで、僕はより良い選手、そしてより良い人間になれたんだ」


偉業達成の後、デ グロートやゴードン・リード(イギリス)と男子シングルス決勝を見に行ったオルコットは、会場のスクリーンに映し出されると、トロフィーにビールを注いで飲み干して見せて観客の喝采を浴びた。


なお、男子シングルスでは、国枝慎吾(日本/ユニクロ)が8度目の「全米オープン」優勝を果たし、グランドスラム優勝回数を46に伸ばした。このうち25回がシングルスでの優勝だ。国枝は疲れを感じていたことを認めたが、試合では、先週彼を「東京パラリンピック」の金メダルに導いた素晴らしい好調さを見せた。


「“東京パラリンピック”に出場して、今週は“全米オープン”、 大きな大会が2つ続いたから、すごくきつかったよ。本当に疲れていた。試合の前はもう動けないと思っていたけど、コートに入ったら、うん、もう1試合できる、って感じた」と国枝は話した。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全米オープン」での上地(左)とデ グロート
(Photo by Elsa/Getty Images)

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