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全米オープン

チチパスの長いトイレ休憩再び...怒り心頭のマレー「彼への尊敬の念を失った」

写真は2020年「ATP500ドバイ」でのチチパス

「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月30日~9月12日/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、2012年大会の王者であるアンディ・マレー(イギリス)相手に5時間近い死闘を2-6、7-6 (7)、3-6、6-3、6-4で競り勝った第3シードステファノス・チチパス(ギリシャ)。彼がまたしても長いトイレ休憩を取ったことで物議を醸している。米スポーツメディア ESPNなど複数のメディアが報じた。

チチパスは先日の「ATP1000 シンシナティ」で長いトイレ休憩を取ったことから、その間に携帯電話を使ってコーチングを受けたのではないかと、対戦したアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)に疑われたばかりだった。そのチチパスはマレーとの試合で第3セットを落とした直後、左足の治療を受けるためにメディカルタイムアウトを取り、続いて第4セットを奪った後には7分間におよぶトイレ休憩を取った。


チチパスがコートを離れている間、マレーがコート脇のスーパーバイザーに対してトイレ休憩が長すぎると、声を荒げながら訴えている様子がカメラに捉えられており、その後も自分の陣営に向かって「彼は不正をしている」と繰り返す姿が見られた。試合後の握手はそっけなく、それでも怒りの収まらないマレーは記者会見で不満をぶちまけた。


「彼は素晴らしい選手だし、テニス界を盛り上げてくれていると思う。でも僕はあのような行為を許せないし、彼への尊敬の念を失った。あれが普通だと思うかい?あれが許されていいと?僕はまったくのナンセンスだと思うし、彼もそれをわかってるんだ。本当はこの記者会見には出たくなかった。だって、ここに座って話したら僕が彼を叩いているように聞こえるだろうからね。それが負け惜しみのように聞こえるであろうことが不本意だ。でも、もし勝っていたとしても僕は同じことを言っていたよ」


「問題は(試合の中断が)肉体的に大きな負担になるということ。あのような過酷な試合をしている時に7分や8分も止まっていたら身体が冷えてしまう。精神的にはいくらでも準備できるけど、試合中に何度も休むと身体への影響は避けられない」


「彼がメディカルタイムアウトを取ったのは、僕が第3セットを取った直後だったと思う。第4セットの彼のサービスゲームで僕が0-30とリードしていた時も、彼はラケットを変えたのか何をしていたのかはわからないけど試合を中断した。どっちも試合の流れを変えるようなタイミングだったのは偶然じゃないと思っているよ。それに彼の足も問題なさそうだ。治療の後で試合は2時間以上続いたけど、動きは良かったからね」


一方のチチパスは、その休憩中に着替えをしていたと説明。シンシナティの時と同じように「ルールは破っていないと思うけど」とコメントし、次のように続けた。


「僕はガイドラインに沿ってプレーした。まあ、確かにお互いに話し合って認識を確認する必要があるかもしれないけどね。試合をしている時に相手がどう感じているかなんて僕にはわからないし、考える必要もないと思っている。僕がルールに沿ってプレーして、ATPが公平だと言っていることを守っている限り、あとは僕にとって関係のないことさ」


ルールブックにトイレ休憩の長さは明記されていないため、確かにチチパスは違反していない。シンシナティでは休憩を利用してのコーチングを疑われたが、今回マレーはそういうことがあったかどうかは「まったくわからない」と話している。


選手の多くもこの件に反応。ズベレフは「チチパスは彼が言うように、長いトイレ休憩を取ることを許されてはいる。ただし、そこには選手間の暗黙のルールがあるんだ。彼への尊敬の念を失ってはいない。でも、こういうことはジュニアの大会とかならあるかもしれないけど、世界3位の選手がやることじゃない」と苦言を呈した。


怪我で「全米オープン」を欠場した前回王者のドミニク・ティーム(オーストリア)は、一旦身体が冷えてしまうとたしかにプレーに影響するとして、マレーの発言に賛同。一方で、ニューヨークでの5セットマッチなら「少なくとも2回は着替えが必要」と語り、チチパスの行動にも理解を示した。そして折衷案として、「全身着替えるとしても3、4分で済むだろうから、最大5分まで、という風にタイムリミットを決めるべきじゃないかな」と提案している。


ライリー・オペルカ(アメリカ)はチチパスを擁護。試合中に多くの水分を取るため、汗をかいたりトイレに行きたくなるのは当たり前のことだとして、「近い距離であっても、全身に身に着けているものを替えるとしたら5、6分はかかるさ。それにコートと行き来する時間も必要だしね。ニューヨークは蒸し暑いから、僕だって着替えに行くよ」と、長い時間がかかるのは無理のないことだと話している。


さらに「全米オープン」も含めてグランドスラムで7回優勝したレジェンドのマッツ・ビランデル(スウェーデン)が、チチパスは汗かきだから着替えに時間がかかるのは仕方ないとし、他の選手の例も挙げた。「トッププレーヤーは誰だって意図的でないにしても、常に何かルールを破るようなことをしているさ。ラファエル・ナダル(スペイン)だって時々時間をかけすぎるし、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は何度もメディカルタイムアウトを取ることがある。ジョン・マッケンロー(アメリカ)はよく叫んでいたし、ジミー・コナーズ(アメリカ)も自分のやりたいようにやっていた。それがチャンピオンってものさ」


チチパスは2回戦で世界ランキング44位のアドリアン・マナリノ(フランス)と対戦する。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2020年「ATP500ドバイ」でのチチパス
(Photo by Amin Mohammad Jamali/Getty Images)

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