
「全米オープン」の決勝は、波乱の展開で期待を超えたスリルがあり、ドラマがあり、激しい競り合いがあり、そしてもちろん、驚くべき逆転劇があった。ドミニク・ティーム(オーストリア)とアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、両選手とも優勝としないことが残酷に思えるほどだった。惜しくも敗れたズベレフだが、兄から心温まるメッセージが贈られた。ウェブメディア Essentially Sportsが伝えている。
ズベレフは最初の2セットで6-2、6-4と圧倒し、予想外のストレート勝利を掴むかに見えた。しかしティームが残りの3セットを6-4、6-3、7-6(6)で連取し、最後には堂々たる勝者となった。
テニス界はティームのグランドスラム初制覇への称賛で溢れたが、ファンも批評家もズベレフの類まれなパフォーマンスに圧倒された。23歳のズベレフがこれほどの勇気と決意を見せるなどと、誰が予想しただろうか。今回のことで、ズベレフは世界中から高く評価された。
同じプロテニス選手であるズベレフの兄ミーシャ・ズベレフ(ドイツ)も、弟を祝福。ミーシャは明るくInstagramに綴った。
「君が生まれたその日から、君が特別だと知っていた。いつも君を尊敬していた。僕らの年なんて関係なく」
ミーシャはズベレフよりも10歳年上だ。しかし、彼は弟の努力を称賛し、弟からテニスについて多くのことを学んだと認めている。
「君はいつでも僕らの夢を信じさせてくれた。それが今夜でなかったとしても、僕らの夢はいつか叶うのだと僕は知っている。君の兄であることを誇りに思うよ。サーシャ、愛してる」
ズベレフは試合には敗れたが、間違いなく多くの人の心を掴んだ。これほどの若さでの彼の気性とたゆみない努力は、見習うべき模範だ。ミーシャの言うとおり、今回ではなかったとしても、ズベレフがタイトルを獲得する日は間違いなくやってくるだろう。ズベレフの前には明るい未来が広がっており、ファンは彼が素晴らしいプレーを続けることを願っている。
(テニスデイリー編集部)
※写真は2016年「全豪オープン」でのズべレフ兄弟
(Photo by Vince Caligiuri/Getty Images)