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全仏オープン

「理想的ではない」 前後の大会が「全仏オープン」の延期に反応

2019年「全仏オープン」決勝の様子

「全仏オープン」(フランス・パリ/5月30日~6月13日/クレーコート)を1週間延期するというフランステニス連盟の決断は、その前後に予定されているATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子プロテニス協会)の大会に大きな影響を与えることになる。それでも各大会は開催する方向で調整していると、米テニスメディアのTENNIS.comが伝えている。

しかし、それらの大会が予定されていた日程のまま進めるのか、「全仏オープン」に合わせてずらすのかは、それぞれ対応が分かれているようだ。


「ATP250 シュツットガルト」、「ATP/WTA250 スヘルトーヘンボス」、そして「WTA250 ノッティンガム」は、すべて「全仏オープン」終了後の週に開催予定だったが、今回の延期により「全仏オープン」の2週目と重なることになった。


「ATP250 シュツットガルト」は、当面開催日の変更は考えていない。大会ディレクターのEdwin Weindorfer氏は、今後スポンサーや選手、ATPツアー側と話し合いをするとしながらも、「シュツットガルトは日程変更をしない」と表明。


Weindorfer氏は「全仏オープン」の日程変更の発表に不満を感じており、この決定をフランステニス連盟による「独断」だとし、驚きを禁じ得なかったという。今回の物事の進め方は「理想的ではない」が、新しいスケジュールに従い大会準備を進めていくしかない、と語った。


スヘルトーヘンボスの大会ディレクターを務めるMarcel Hunze氏も同意見だ。「理想の形ではないが、仕方がない。どういう可能性があるか、ATP、WTAと協議中だ」と語った。


だがシュツットガルトとは逆に、スヘルトーヘンボスでは大会の日程変更を望んでいる。「そうなれば素晴らしいが、どんなシナリオも受け入れる可能性があり、今はこれ以上言えない。来週になればもう少し明確になるだろう」とHunze氏は取材に答えている。


「WTA250 ノッティンガム」や、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/6月28日~7月11日/グラスコート)前にイギリスで開催される他のグラスコート大会を運営するイギリステニス協会は、「全仏オープン」の延期から“連鎖的に”影響が出ることになると指摘する。協会は声明で「現在、我々の大会にどのような影響が予想されるか検討している」と述べた。


「全仏オープン」の延期は、その後に続く大会への選手たちのエントリーに大きな影響を与える。トップ選手たちは「全仏オープン」で勝ち上がっていけばこれらの大会への参加を見送るだろう。あるいは、2週目に到達できなかった選手が参加することにより、これらの大会がより盛り上がる可能性もある。現在「ATP250 シュツットガルト」にエントリーしている選手の中で最もランキングが高いのは同国出身のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)だが、彼が大会に出場するかどうかは「全仏オープン」の成績次第ということになる。


今回の延期は、フランスで1週間前に始まった4週間のロックダウンが終わり、政府の規制が緩和されるのに合わせて大会を開催するために決定された。フランステニス連盟はこの延期により「“全仏オープン”に観客を迎える可能性を上げる」ことができると言うが、許容される観客数については明らかになっていない。


フランステニス連盟会長のジル・モレトン氏は、「ファンのため、選手のため、そして大会の雰囲気のため、観客の存在は極めて重要だ」と語る。


仏スポーツメディアのL'Equipeによると、今回の延期により影響を受けた大会に対し、フランステニス連盟はある程度の補償を行う可能性があるという。2億ユーロ(約260億円)ものフランステニス連盟の財源の殆どは「全仏オープン」から来ている。


「全仏オープン」の前週に予定されているクレーコートの大会も、今回の決定により影響を受けることは避けられないが、元の日程を維持するか、「全仏オープン」に合わせて日程を変更するかは必要に応じて対応するようだ。


5月23日の週が空いてしまったため、この週は新しい大会を入れる、もしくはその前に予定されている大会を後ろにずらすことができる。「全仏オープン」前に予定されているのは「WTA250 ストラスブール」や「ATP250 ジュネーブ」、「ATP250 リヨン」、さらにWTAの新大会「WTA250ベオグラード」、「WTA250 ケルン」がある。


「WTA250 ストラスブール」は、観客を入れる可能性を上げるためなら「1週間から3週間、たとえ4週間でも」大会をずらすことを検討中で、WTA側と変更の可能性について協議している。だが大会オーナーのデニス・ネーゲレン氏曰く、大会は「開催されなくてはならない」。


「ATP250 ジュネーブ」は、現在の日程が好ましいという立場だ。大会ディレクターのThierry Grin氏は「現時点では、日程を変更する予定はない」と語ったが、場合によっては日程を調整する可能性もあることを示唆した。


「ATP250 ジュネーブ」は、グランドスラムの前週にプレーするのを避けたい選手が参加できるようになるため、よりレベルの高い選手を集められる可能性が出てきている。


「だが、そればかりに頼ることもできない」とGrin氏は続けた。「現時点で我々は観客を入れるることができない。チケットの売上げがなければ賞金額が減り、トップ選手を集めることは難しい」


同大会は、地元出身のスタン・ワウリンカ(スイス)の出場を望んでいるが、彼もこの大会に毎年出場しているわけではない。


「ATP250 リヨン」は、「“全仏オープン”が優先される」という立場を取り、「全仏オープン」の日程変更に異議はないようだ。この大会も無観客で開催の予定である。


世界中で新型コロナウイルスによる感染者数が増え続ける中、各大会の主催者らは日々変わる状況に対応しつつ、少しでも選手や観客に良い大会を提供しようと懸命に準備を進めている。


※為替レートは2021年4月14日時点


(テニスデイリー編集部)


※写真は2019年「全仏オープン」決勝の様子
(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

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