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全仏オープン

シフィオンテクが語るスポーツ心理学の重要性

「全仏オープン」で優勝したシフィオンテク

「全仏オープン」開幕前、イガ・シフィオンテク(ポーランド)の優勝を予測したものはほとんどいなかった。19歳のシフィオンテクは、「ウェスタン&サザン・オープン」の1回戦で敗退し、「全米オープン」では3回戦で、前哨戦の「BNL イタリア国際」では1回戦で敗退している。そんな彼女の強さを支えたものは何だったのか。米テニスメディアBaselineが報じた。

ポテンシャルはあった。シフィオンテクを「全米オープン」3回戦で下し、同大会決勝まで進出したビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)にはそれがはっきり見て取れた。アザレンカはシフィオンテクについて「ものすごく才能がある。テニスに向き合う姿勢もいい。素晴らしいプレーのできる選手」と述べた。


シフィオンテクは、「全仏オープン」に着く頃にはきっぱりと気持ちを切り替えていた。1回戦で昨年の準優勝者マルケタ・ボンドルソバ(チェコ)に勝利した後のインタビューで、シフィオンテクはクリスティーナ・マクヘイル(アメリカ)に敗れた「ウェスタン&サザン・オープン」の1回戦からこれまでの6週間で何が彼女の中で変化したかについて語った。


「新型コロナウイルスによる中断から復帰するのはとても難しかった」とその時世界ランキング54位だったシフィオンテクは語った。「多くのプレッシャーを感じたし、ニューヨークでプレーした時はとてもストレスを感じていた。トップ選手の多くが参戦していなかったから、チャンスがあるかもしれないと思って、それが私にとって少しストレスになったわ」


「私のキャリアであんなに期待したことは初めてだったから楽ではなかったけれど、経験を積んだから今後は良くなっていくと思うわ」


「全米オープン」より「全仏オープン」の方がトップ選手の参加は多かったのだが、シフィオンテクは1セットも落とさずにどんどん勝ち進んだ。第1シードシモナ・ハレプ(ルーマニア)に対してさえも、6-1、6-2という圧倒的スコアで勝利した。シフィオンテクは、テニスのオープン化以降「全仏オープン」決勝に進出した初のポーランド人選手となり、さらに2012年の「ウィンブルドン」準優勝のアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)以来初めてグランドスラムの決勝に進出したポーランド人選手となった。


シフィオンテクは、ニューヨークでの2大会と「BNL イタリア国際」の間に故郷ポーランドに戻り、コーチのPiotr Sierzputowski氏とスポーツ心理学者のDaria Abramowicz氏と共にトレーニングを積んだ。


大きな大会になると、Abramowicz氏はシフィオンテクに同行もする。


「彼女が私と一緒に来てくれるのはとても嬉しいわ。彼女は他にも多くの選手を見ているから」とシフィオンテクは言う。「彼女は、セーリング選手やサイクリング選手にも同行していたの。今は私のために集中してくれていて、素晴らしい仕事をしてくれるからすごく満足している」


Abramowicz氏は現在33歳、元セーリング選手でコーチの経験もあり、過去2年間シフィオンテクを指導している。


「どう言ったら良いかしら、彼女は私を賢くしてくれたの」とシフィオンテクは言う。「このスポーツについてより深く理解できたし、心理学についても知識が増えた。自分の気持ちをより理解できるようになり、言葉にすることもできるようになったわ」


シフィオンテクは、ジムやコートでのトレーニングと同じくらい、メンタルトレーニングを重要視している。


「今のテニスにおいて、精神的な強さがおそらく最も重要なことだと信じているの。誰でも最高のレベルのプレーができるから」とシフィオンテクは語った。「でも、ビッグになれるのは(精神的に)タフでプレッシャーにうまく対処できる人たちなのよ」


まだティーンエージャーの選手にしては大人びた意見だ。このテニスの技術と肉体的な強さに劣らないぐらいメンタルを重視する姿勢が、彼女を栄冠に導いたのだろうか。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全仏オープン」でのシフィオンテク
(Photo by Julian Finney/Getty Images)

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