
19歳のイガ・シフィオンテク(ポーランド)は、「全仏オープン」会場とホテルの間から出られない生活からようやく解放され、伝統的なチャンピオンの撮影会でグランドスラム初優勝を満喫した。米テニスメディアBaselineが報じた。
カラフルな縦縞のくるぶし丈のワンピース姿で撮影会に現れたシフィオンテクは、エッフェル塔を背景にトロフィーを掲げて微笑んだ。
シフィオンテクは大会中1セットも落とさず、中でも第1シードのシモナ・ハレブ(ルーマニア)に6-1、6-2で、決勝では第4シードのソフィア・ケニン(アメリカ)に6-4、6-1で勝利を挙げるという圧倒的な強さを見せた。
大会開始時は世界ランキング54位でもちろんノーシードだったシフィオンテクは、今回の活躍で一躍注目を浴びることになったが、そのことにもあまり動じてはいないようだ。「注目されることには慣れていくと思うわ。大会中にだんだん注目されるようになってきたけど、問題にはならなかった。だから大丈夫だと思う」とシフィオンテク。
彼女が少し緊張していたようだったのは、テニスレジェンドのマリオン・バルトリ(フランス)による試合後インタビューと、表彰式後のスピーチの時だけだ。後に記者会見でそのことを聞かれたシフィオンテクはこう語った。「確かに私のスピーチは完璧じゃなかったわ。何を言えばいいかわからなかったの。頭の中がグチャグチャだった」
しどろもどろのシフィオンテクの初々しさは微笑ましく、2018年に大坂なおみ(日本/日清食品)がインディアンウェルズでツアー初優勝を遂げた時のスピーチを思い出させた。二人は良い友人同士で、シフィオンテクの快進撃の間、大坂はいくつかのツイートをしている。
今回の活躍でシフィオンテクは初めての世界ランキングトップ20入りが決定。これまでの自己最高48位を大きく更新して世界17位となった。
(テニスデイリー編集部)
※写真は「全仏オープン」で優勝したシフィオンテク
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)