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グランドスラム

亡き恩師の思い出と共に...全仏準決勝に臨むクレイチコバ

「全仏オープン」でのクレイチコバ(左)とガウフ(右)

「全仏オープン」(フランス・パリ/5月30日~6月12日/クレーコート)の女子シングルスでベスト4に進出した世界ランキング33位のバーボラ・クレイチコバ(チェコ)。彼女が準決勝を前に、亡き恩師の思い出を語った。伊ニュースサイト UBI Tennisが報じている。

シングルスでのグランドスラム本戦出場は今回が5回目となるクレイチコバは、準々決勝で勢いに乗る17歳の第24シードココ・ガウフ(アメリカ)を、7-6(6)、6-3で下した。ダブルスでは2度のグランドスラム制覇を含めて8つのタイトルを獲得し、世界1位になったこともある25歳のクレイチコバだが、一方でシングルスでは今大会直前に行われた「WTA250 ストラスブール」で優勝したのが初めてだった。


「全仏オープン」での躍進を喜ぶクレイチコバは、かつて自分を導いてくれたヤナ・ノボトナ(チェコ)に敬意を表した。ノボトナは1998年「ウィンブルドン」の覇者であり、通算タイトルは24。1997年には世界2位まで上り詰めた。しかし2017年、がんとの闘いの末に49歳でこの世を去っている。


準々決勝後の記者会見でクレイチコバは、「いつも彼女のことを考えているわ。コートに入る時も、コートから出る時も、いつも彼女のことを考えている」と恩師への思いを語った。


「これだけの活躍をして、これだけ試合に勝った私に、彼女だったらなんて声をかけてくれるかなっていつも思うの。もう彼女の声を聞けないことや、彼女に話しかけてもらえないことがとても悲しい。彼女は、私がこれだけ高いレベルでプレーできること、こういう試合でも戦えることをずっと知っていたような気がするわ。でも、(彼女に見てもらえるように)それがもっと早くに実現しなかったのがすごく残念」


クレイチコバとノボトナの出会いは、クレイチコバがジュニア選手だった頃、プロへの転向についてアドバイスを求めてノボトナの家を訪ねたことがきっかけだった。クレイチコバは、とある記事を読んでノボトナが近所に住んでいることを知ったそうで、最初はアドバイスをもらうだけのつもりが、ノボトナの健康状態が一段と悪化し始める2016年まで続く子弟関係へと発展した。


もしノボトナが生きていたら何と言っていただろうかと尋ねられたクレイチコバは、「とても誇りに思っていると言ってくれたはずだわ」と話し、次のように続けた。


「彼女は私に、ただ楽しんで続けなさいって言ったでしょうね。勝っても負けてもいいから、コートに立つたびにベストを尽くして、テニスに集中して、ただプレーすればいいのよって。きっとすごく喜んで、飛び跳ねて叫んでいたに違いないわ。私はそんな風に彼女を記憶しているの。だって、実際に私がITFでプレーしたり優勝したりした時に彼女はそうしていたから。もしかしたら、今ならもっと大きなリアクションだったかもしれないけど」


クレイチコバは準決勝で世界ランキング18位のマリア・サカーリ(ギリシャ)と対戦する。クレイチコバと同い年のサカーリは、4回戦で第4シードのソフィア・ケニン(アメリカ)を、準々決勝で第8シードの前回王者イガ・シフィオンテク(ポーランド)を破って、ここまで勝ち上がってきた。


きっとノボトナも、自身が2度立った「全仏オープン」準決勝の舞台を思い出しながらクレイチコバを天国から応援していることだろう。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全仏オープン」でのクレイチコバ(左)とガウフ(右)
(Photo by Julian Finney/Getty Images)

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