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グランドスラム

全仏ベスト8の選手、試合前にパニックに襲われ涙も流したと告白

「全仏オープン」でのクレイチコバ

世界ランキング33位のバーボラ・クレイチコバ(チェコ)が、「全仏オープン」(フランス・パリ/5月30日~6月12日/クレーコート)女子シングルスの4回戦を突破し、自身初のベスト8入りを果たした。だが、試合直前にパニックに襲われていたことを明かしている。伊ニュースサイト UBI Tennisが報じた。

4回戦でクレイチコバは、2018年大会のファイナリストである世界59位のスローン・スティーブンス(アメリカ)を相手に6-2、6-0と圧勝。シングルスでは5回目のグランドスラム本戦出場にもかかわらず、見事にベスト8進出を果たした。この試合でクレイチコバがファーストサーブで落としたポイントはわずか5つで、相手の3つのブレークポイントをすべてしのいでいる。終始落ち着いているように見えたが、実際はそうではなかったようだ。


クレイチコバが試合後の記者会見で明かしたのは、目が覚めた時から気分が悪く、心理カウンセラーに診てもらう必要があったという話だった。


「今日、何が起きたのかはよくわからない。ただ、目が覚めた時にはすごく気分が悪くて。すごくストレスを感じていたわ。なぜか、何のためかはわからない。試合の30分前にはコートに立つのも嫌なくらい、本当にしんどかった。部屋に閉じこもって、心理カウンセラーに話を聞いてもらったわ。その時には泣いていた。とにかく理由もわからないまま、ただただ気分が悪かったの」


25歳のクレイチコバが経験したことは、ツアーで選手が直面する精神的なプレッシャー、とりわけグランドスラムでプレーする際のプレッシャーを象徴している。クレイチコバはダブルスのスペシャリストとして定評があり、これまでに2度グランドスラム優勝を飾っている。現在のダブルスでのランキングは7位だが、2018年には1位にまで上り詰めた。そんな彼女にとっても、最高峰の大会においてコートでたった一人で対戦相手と、そして自分自身と戦わなければならない重圧は、比べものにならないのだろう。


心理カウンセラーとの話し合いについてクレイチコバは、「もし私がこのこと、今感じていることを克服できれば、それはコートで勝つか負けるかに関係なく、私にとって大きな勝利になると、彼女は励ましてくれたわ」と話している。「そうは見えなかったと思うけど、すごく気分が悪いままコートに立ったの。とにかく出だしが良くてほっとした。最初のポイントの後は少しずつ良くなって、徐々に楽になっていったと思う。そして、彼女(スティーブンス)をブレークしてやっと、彼女と対戦できる気持ちになれた」


大きな試練を乗り越えたクレイチコバが準々決勝で対戦するのは、新星ココ・ガウフ(アメリカ)。彼女もまた、脚光を浴びることのプレッシャーに耐えている選手の一人だ。17歳のガウフは15年ぶりにグランドスラムでベスト8に進出した最年少の選手であり、世界ランキングのトップ20入りが目前に迫っている。


大坂なおみ(日本/日清食品)が辞退した「全仏オープン」では、テニス界における選手のメンタルヘルスの問題が注目を浴びている。クレイチコバの場合、大坂の言動によって今回の一件を打ち明けやすくなったのかもしれない。選手が感じるプレッシャー自体を取り除くことは難しいが、少しでも対応しやすい環境が作られることを願うばかりだ。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全仏オープン」でのクレイチコバ
(Photo by Tnani Badreddine/Quality Sport Images/Getty Images)

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