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グランドスラム

大坂なおみの「全仏オープン」会見拒否、各方面から賛否両論

2020年「全米オープン」での大坂なおみ

その一挙一動が大きな影響力を持つ世界ランキング2位の大坂なおみ(日本/日清食品)が、「全仏オープン」(フランス・パリ/5月30日~6月13日/クレーコート)での記者会見に応じない意向を示したことは先日お伝えした通り。これに対する各方面からの反響を、英BBCが報じている。

もともと恥ずかしがり屋だった大坂だが、近年は自分のプラットフォームを使って議論を促し、変化を起こそうとしてきた。そうした行動はテニス界のみならず、世界中のアスリートたちから称賛されてきた。先日、大坂は罰金を科されることを承知の上で、自分のメンタルヘルスを守るため、来たる「全仏オープン」の記者会見をすべて欠席すると発表。これに対して同じテニス選手や大会関係者、記者たちから賛否両論が巻き起こっている。


世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、記者会見が時には苦痛であることを認めつつ、「これはスポーツ選手として仕事の一部であり、ツアーでの生活の一部だ。僕たちには会見に応じる義務があって、そうでないと罰金を科されてしまう」と、大坂とは違う立場を表明した。


一方でジョコビッチは、大坂の主張の根底にある選手のメンタルヘルスについては理解を示し、「特にここ15ヶ月の間は新型コロナウイルスの影響もあり、メンタル面でのケアについてはツアーで過小評価されていると思うよ。そのことについてはもう少し話し合うべきだし、選手の気分を害さないために、全体として何をしなければならないかを理解する必要がある」と述べている。


当然、より厳しい姿勢を示しているのは運営側であり、フランステニス連盟(FFT)のジル・モレトン会長は、「これは大きな間違いだ。個人的には彼女の意見は受け入れられない。罰則や罰金について我々は法律やルールを遵守する」とコメント。「全仏オープン」の大会ディレクターは大坂の判断に対して「ポジティブなメッセージとは受け取れない」と付け加えている。


記者会見を全面否定するのではなく、その在り方を問う意見も目立つ。


BBCラジオで解説者を務め、「ウィンブルドン」を中心にグランドスラムでの本戦経験もある現役テニス選手のナオミ・ブローディ(イギリス)は、選手が試合後30分以内にメディアに応じなければならず、気持ちを整理するのに十分な時間が与えられていない点を指摘。それと同時に、メディアはテニスにとって大きな役割を果たしており、テレビの放映権は大きな収入源だという経済的な面にも言及した。


ブローディと同様の立場を示したイギリスの短距離選手ディナ・アッシャー スミスは、大坂への長い応援メッセージの中で、「私たちに有意義な質問をし、私たちに挑戦する自由を持った、制約のない報道機関が必要」とコメント。今の記者会見のあり方を問うた。


2019年の「ウィンブルドン」の記者会見で大坂に質問したことがあると語るBBCのある記者は、会見では選手の気持ちに寄り添っている者も多いとメディアの立場を擁護しつつも、それでも質問をする側は慎重に言葉を選ばなければならないと話す。記者会見の必要性については「(記者たちは選手に)難しい質問をする権利を絶対に手放してはならない。スポーツには宣伝が必要であり、長期的な信頼性のためにも、選手が自分のソーシャルメディアのチャンネルだけでファンと交流することは許されるべきではない」と強調した。


問題を明るみに出し、議論を活性化させるという意味で、大坂の今回の行動はすでに本人の目的を半分達成しているのかもしれない。会見という精神的苦痛から解放された大坂が「全仏オープン」でどこまで駒を進められるか、一段と注目を集めそうだ。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2020年「全米オープン」での大坂なおみ
(Photo by Al Bello/Getty Images)

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