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グランドスラム

「全仏オープン」会場に巨大なローラン・ギャロス像が登場!

写真は2016年「全仏オープン」赤土をはらう様子

クレーコートのグランドスラム、「全仏オープン」(フランス・パリ/5月30日~6月13日/クレーコート)の会場であるスタッド・ローラン・ギャロスでは、改修作業が進んでいる。その一環として飛行士ローラン・ギャロスの巨大な像が、フランステニス連盟(FFT)のジル・モレトン会長、そして像の制作者であるCaroline Brisset氏立会いのもとに設置された。「全仏オープン」公式サイトが報じている。

この像は、スタジアムにその名が冠されているフランス航空業界の先駆者であり第一次世界大戦の英雄でもあるローラン・ギャロスを記念して、FFTが設置したものだ。鋼鉄製の彫像は6メートル以上の高さがあり、飛行機のコックピットで肘をついているローラン・ギャロスの写真から着想を得て制作された。


人類史上初めて地中海を横断飛行するなど、勇気ある偉業を果たしたローラン・ギャロスにつけられた愛称にちなんで、像は「クラウド・キサー(雲に口づけする者)」と題されている。設置されたのは、スタッド・ローラン・ギャロスの新たな観客入場口である第1ゲートに新しく作られたアビエーター・スクエア(飛行士広場)だ。制作者であるCaroline Brisset氏は1988年生まれのフランス人芸術家・彫刻家で、彫刻作品ではあらゆる種類の金属を使用する。


Brisset氏は次のようにコメントしている。「飛行士ローラン・ギャロスは、私に大きな刺激を与えてくれる人物です。彼は落ち着いた雰囲気をまとっていますが、同時に夢想家でもあるので、親近感を覚えます。彼は彼らしく雲の中で果てましたが、その出来事は詩的です。彼を可能な限り忠実に表現するため、できるだけ彼に近づこうと努めました。私が今まで経験した中でも本当に過酷な挑戦でした。私の祖父も飛行士で、ローラン・ギャロスと同じ“コウノトリ戦隊”の一員でしたから、このプロジェクトは私の心に深く響くものでした。だからこのプロジェクトにとても心をこめて取り組みました」


FFTのモレトン会長は次のように語った。「今日ここでこの素晴らしい像の完成に立ち会うことができて誇らしく思います。制作を担ったBrisset氏は、人々の心を動かす天分を持った大変才能ある芸術家です。この彫像はローラン・ギャロスへの賛辞を示すものですが、航空業界の先駆者、そして第一次世界大戦の英雄という彼の功績を思えば、ここに像ができたのは当然と言えます。この像を通して、大会とスタジアムの双方に名を残した比類なき人物へ、我々の永遠の敬意を示すことができるでしょう」


ローラン・ギャロスは11歳の時に単身生家を離れ、勉学のためパリに移った。家族と遠く離れて暮らす中で、彼は自立した、強い気質の持ち主となった。パリ高等商業学校を卒業し、スポーツでも優れた成績を残した彼は、21歳の時に航空の世界に出会い、すぐに飛行機に夢中になった。まもなく自らの操縦で初飛行を行うと、その後も成功を重ねた。1913年にモラーヌ・ソルニエ社の飛行機で地中海を横断したのが、彼の最初の偉業である。フランス東部のサン=ラファエルから飛び立ち、7時間47分に及ぶ長時間の飛行の後に、チュニジアのチュニスに降り立った。


それにより、彼はとてつもない名声を手にした。1914年に第一次世界大戦が勃発した時、彼は世界一の飛行士と考えられていた。ギャロスは戦争期間中の兵役を志願した。


ギャロスは卓越した先見の明を持っており、航空機が軍事面で重要な役割を果たすと確信していた。彼は新しい武器の開発に関与した。飛行機のプロペラの羽根の間に設置する銃撃機関だ。こうしてローラン・ギャロスは、史上初の戦闘機操縦士となった。


戦争捕虜となった彼は、3年間の監禁生活と幾度かの試みの後に、ドイツの収容所からの脱走に成功した。しかし、この経験にもかかわらず彼は前線に戻った。1918年10月5日、30歳の誕生日の前日に、ギャロスの乗った飛行機はフランス北部のアルデンヌで撃墜された。


1928年に、スタジアムにローラン・ギャロスの名が付けられた経緯はこうだ。フランステニス界の四銃士と称されたジャック・ブルニョン、ジャン・ボロトラ、アンリ・コシェ、ルネ・ラコステの4人のフランス人選手らは、1927年から1932年までの6度の「デビスカップ」優勝に加えて、ローラン・ギャロス・スタジアムの開設にも貢献した。彼らが1927年にフィラデルフィアで初優勝を飾ると、1928年の「デビスカップ」決勝で開催国としてアメリカを迎え撃つために、フランスにはこの栄誉ある対決にふさわしいコートが必要だったのだ。


スタジアムは、ラグビーチームのスタッド・フランセから寄贈されたパリ16区のポルト・ドートイユにある3ヘクタールの土地に建てられた。この伝説的クラブの会長エミル・レジュール氏からは、1つだけ要望が出された。その要望とは、建設されるスタジアムに、彼の友人でありクラブの一員でもあった、ある人物の名を付けること。その人物こそ、彼がかつてパリ高等商業学校で初めて出会ったローラン・ギャロスであった。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2016年「全仏オープン」赤土をはらう様子
(Photo by Julian Finney/Getty Images)

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