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セレナが14年ぶりの復帰戦を勝利で飾り2回戦を突破 [BNPパリバ・オープン]

 3月11日からアメリカ・インディアンウェルズで開催されている「BNPパリバ・オープン」(WTAプレミア・マンダトリー/ハードコート)。

 金曜日に行われた2回戦で、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)がエラーの山を築きつつも第1セット3-5から逆転し、14年ぶりとなる大会出場を勝利で飾った。

 第1セットの最後にバックボレーを決め、7-5でセットを取ったときのセレナは大きな声で叫び、拳を突き上げた。相手はモニカ・ニクレスク(ルーマニア)。場内は試合が進むにつれて、温かい拍手と歓声に包まれた。試合は7-5 7-5でセレナが勝利している。

 19度目のグランドスラムのシングルスタイトルを獲得した全豪オープン以来、セレナがプレーしたのはフェド杯の1試合だけだった。

 セレナはヘッドフォンを付けてコートに現れた。彼女はそれを外し、場内に自分が紹介され、歓声が上がると右腕を挙げてそれに応えた。

 コイントスの際、「私たちは君が大好きだよ」と観客の男性の声が響いた。大会のオーナーで、億万長者としても知られるラリー・ネルソン氏は、足を踏み鳴らしてセレナを応援していた。

 セレナは世界ナンバーワンだが、この大会には2001年に19歳で優勝したのを最後に出場していなかった。それは、準決勝で対戦した姉のビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)との試合で、ビーナスが試合開始後20分で棄権し、大きなブーイングを浴びたことが原因だった。

 姉妹の母親のオラシーンさん、姉のアイシャ、コーチやエージェントたちが見つめる中、セレナはいきなり0-2とリードを許す。最初のサービスゲームではわずか1ポイントしか取れなかった。

 セレナは7度のデュースの末にサービスゲームをキープして1-2とし、相手のエラーなどもあって握った3本のブレークポイントでは、ニクレスクのバックハンドがアウトとなってブレークバックに成功した。気温は華氏84度(摂氏約28.9度)という暑さの中での試合だった。

 ニクレスクはトップスピンのストロークでセレナのパワーゲームに対抗。5-3とリードを奪う。だが、最後の2ゲームを連取したセレナが逆転。両者合わせて5度のサービスブレークの応酬となった第1セットは、セレナが7-5で取って先行した。

 試合の数時間前から、入場口近くで試合開始を待つ小さなグループがいた。彼らが持っていたプラカードには、「Welcome back Serena」という文字が手書きされていた。

 「センターコートに立つのが楽しみだったし、コートに立つことで全世界にあなたが直面していることは問題ではないと伝えたかった。もし、何かが正しくなかったのだとしたら、自分を傷つけ、家族を傷つけるかもしれない。でも、みんな強くなれるし、言葉を発することもできる。だから私はこう言いたい。“私はまだここにいて、生き残るつもりです。そして、私は最高の選手になれるとまだ思っています”と」とセレナは話している。

 今大会でのセレナは過去3大会の出場で、これで14勝1敗で2タイトルという戦績となった。

 そのほか、第3シードシモナ・ハレプ(ルーマニア)は予選勝者のダリア・ガブリロワ(ロシア)を2-6 6-1 6-2で、第8シードのエカテリーナ・マカロワ(ロシア)はエレナ・ベスニナ(ロシア)を6-4 6-0で下している。

 今大会には11人のアメリカ人選手が出場しているが、この日は4人が勝ち進んでいる。
 
 スローン・スティーブンス(アメリカ)は第13シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を7-6(6) 6-2で倒して2回戦を突破した。

 一方で、第7シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)と戦ったアリソン・リスク(アメリカ)は、3-6 1-6で敗れている。

 セレナの大会への復帰は、彼女の欠場で活気を失っていた大会主催者側にも歓迎されている。グランドスラム以外では、もっとも多くの観客を集める大会の一つとして知られるこの大会だが、今年は2週間の大会期間を通じて、45万人近い観客動員が期待されている。

 ビーナスはボイコットの意志を変えず、今年も欠場。だが、彼女自身とその両親たちは、セレナの復帰をサポートしているのだという。2001年大会では、姉妹の父親であるリチャード氏が人種差別的な野次を聞いたとされ、姉妹対決ではあらかじめ勝敗が決められていると疑われたこともあった。

 セレナは現在33歳。彼女は二度とプレーしないと思っていたこの大会に戻ろうと考えたのは、一つのことだけが要因ではないとも話している。

「ナーバスな気持ちはどこかに飛んでいってしまったわ」とセレナ。「これができたことがうれしい。私のキャリアの内でも、最も大きな誇りの一つとなる瞬間だったのは間違いないわね」。

「この瞬間まで、自分が正しいことをしているのかは本当の意味でわからなかった。だから今は正しかったと感じられている」とセレナ。「ここの観客の皆さんからの愛を受けた気がした。それは本当に私にとっては意味のあること」と。

「この大会には前にも勝ったことがある。だから、何も優勝しなくちゃいけないとは感じていない」とセレナは言いながら、「私はすでにトロフィーを掲げたように気分よ。こんな気持ちになったことは今までにはないこと。この大きな勝利は私一人のものではなく、とてもたくさんの人たちの勝利でもあると感じている。とても素晴らしい気分だわ」と続けている。(C)AP

Photo:INDIAN WELLS, CA - MARCH 13: Serena Williams makes her opening serve in her match against Monica Niculescu of Romania during the BNP Parisbas Open at the Indian Wells Tennis Garden on March 13, 2015 in Indian Wells, California. Williams has not played at the BNP Parisbas for 14 years. (Photo by Harry How/Getty Images)

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