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ウィンブルドン

先週ツアー優勝の杉田祐一、28歳のグランドスラム初勝利にも「ここで終わらない」 [ウィンブルドン]

「ウィンブルドン」1回戦でブライデン・クライン(イギリス)を7-6(5) 6-3 6-0で破り、グランドスラム初勝利を挙げた杉田祐一(日本/三菱電機)(撮影◎小山真司/テニスマガジン)

 イギリス・ロンドンで開催されているウィンブルドン(本戦7月3~16日/グラスコート)は本戦2日目を終え、男女シングルスの1回戦がすべて終了した。

 日本勢では、先週トルコのアンタルヤでツアー初優勝を果たした杉田祐一(三菱電機)が地元ワイルドカード(主催者推薦枠)のブライデン・クライン(イギリス)を7-6(5) 6-3 6-0で破り、グランドスラム初勝利を果たした。

 しかし、2年連続出場のダニエル太郎(エイブル)は世界ランク118位のミカエル・ククシュキン(カザフスタン)に4-6 6-4 7-6(4) 6-2で逆転負け。女子では初出場の尾﨑里紗(江崎グリコ)はデニサ・アレルトバ(チェコ)に6-7(5) 6-2 3-6で敗れ、昨年ベスト16入りした土居美咲(ミキハウス)もキルステン・フリプケンス(ベルギー)に4-6 3-6のストレート負けを喫した。

◇     ◇     ◇

 男子シングルスだけで128人もの出場者がいようとも、前の週にツアー優勝してウィンブルドンに乗り込んできたのは2人しかいない。イギリス・イーストボーンの『ATP250』で優勝したノバク・ジョコビッチ(セルビア)と、もう一人がトルコ・アンタルヤの『ATP250』で優勝した杉田だ。キャリア最高の時間を過ごしている28歳にとって、より大きなこの舞台で世界ランク232位のワイルドカード選手に負けるわけにはいかなかっただろう。

 そんな中、第1セットは苦しい展開だった。早くも第1ゲームでブレークポイントを握ったものの、第6ゲームは40-15から追いつかれ、そこから2度ブレークポイントを握られた。しかし4度のデュースの末にキープすると、第8ゲームでも2度ブレークポイントを握られたが、3度のデュースでふたたび接戦からのキープに成功した。計4回の相手のブレークポイントのうち、3回はファーストサービス一本で切り抜けている。

「芝だからということではなく、最近は大事なところで自分の最高のパフォーマンスが出せている。それが自信になっているところでもあります」

 試合後、杉田はそう振り返った。タイブレークになると、5-1から一度追いつかれはしたが、傍目にはどこか余裕すら感じられたものだ。漲る自信のせいだろうか。5-5からサービスウィナーでセットポイントを握ると、最後は杉田のリターンに対して相手のフォアハンドがネットにかかった。

「先週とはコートのスピードも違うので、最初はリターンがなかなか合わなくて難しかったけど、修正できたのでよかった。セットを取られていたらフィジカル的に厳しかったと思う」

 連戦の疲れはないはずがないだろう。杉田に帯同する大瀧レオ祐市トレーナーは、疲れについては肯定も否定もせず、「ここは疲れたなんて言うべき場所じゃない」と、ウィンブルドンへの敬意と、そこで戦う誇りを強調していた。

 第1セットをものにした杉田は、第2セットからはより楽な試合運びを見せる。ブレークポイントを一度も握らせず、自身は第6ゲームでブレークに成功。第3セットは3度のブレークチャンスをすべて生かして1ゲームも与えなかった。グランドスラムの本戦は5大会目、予選も含めれば29大会目にしての本戦初勝利。しかし、派手なリアクションはなかった。

「うれしいことはうれしいですけど、まだまだ自分ではいけるという自信があるので、ここでは終わらないという気持ちのほうが強かった」

 2回戦の相手は、先週のアンタルヤで決勝を戦ったばかりのアドリアン・マナリノ(フランス)となった。よほど実力差があるならともかく、たとえ同じ環境でも日が変われば結果も変わるのがテニスの世界。しかし、どうにも止められない期待の高まりである。

  (テニスマガジン/ライター◎山口奈緒美)

※写真は「ウィンブルドン」1回戦でブライデン・クライン(イギリス)を7-6(5) 6-3 6-0で破り、グランドスラム初勝利を挙げた杉田祐一(日本/三菱電機)(撮影◎小山真司/テニスマガジン)

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