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母は元トッププロ…テイラー・フリッツが優勝、女子は中国のシュ・シリンが二冠達成 [世界スーパージュニア]

 今週、大阪・靱テニスセンターで開催されていた「大阪市長杯 2014 世界スーパージュニアテニス選手権大会」(予選10月18~19日、本戦10月20~26日)は最終日、男女のシングルス決勝が行われた。男子は第4シードの16歳テイラー・フリッツ(アメリカ)が第3シードのチュン・ユンソン(韓国)を7-6(2) 6-3で破り、〈グレードA〉で初優勝。女子は第1シードのシュ・シリン(中国)が第3シードのキンバリー・ビレル(オーストラリア)を7-5 6-3で破り、単複2冠を達成した。
 
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 テイラー・フリッツの名は知らなくても、彼の母親の名は聞いたことがあるオールドファンはいるだろう。キャシー・メイ------77年と78年に3度グランドスラムでベスト8に進出した実績のある元ツアープレーヤーだ。

 その母親も見守る中、何度もピンチを切り抜け、感激の頂点に立った。193cmの長身にビッグサーブ。お手本にする選手がジョン・イズナー(アメリカ)とミロシュ・ラオニッチ(カナダ)というのは納得だ。

 徳田廉大(荏原SSC)、高橋悠介(荏原SSC)、山﨑純平(むさしの村ローンTC)と、日本のトップジュニアをなぎ倒してきたチュンとの決勝戦。勝負の分け目は第1セット第10ゲームだった。ブレークポイントを7回しのいだフリッツが、9回のデュースの末にキープ。タイブレークは序盤から強打に次ぐ強打でリードを広げ、危なげなくものにした。第2セットは第2ゲームをラブゲームでブレーク。そのリードを最後まで守った。 

 この大会、過去の優勝者の中にはのちのグランドスラム優勝者や準優勝者が何人かいる。男子だけでも、もっとも近いところで05年優勝のマリン・チリッチ(クロアチア)が今年の全米オープンを制し、遡れば、01年の覇者マルコス・バグダティス(キプロス)は06年の全豪オープン準優勝、93年チャンピオンのマルセロ・リオス(チリ)も全豪オープンで98年に決勝進出を果たした。

 「過去のチャンピオンの名前を見て、『ワオ』って思った。だから僕もグランドスラム・チャンピオンになれる、とは思わないけど(笑)。でも励みになることは確かだよ」

 記者会見にも同席して我が子の様子を撮影する母。愛息はどこまでビッグになるだろうか。  

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 中国のシュ・シリンは手足が長く、髪色は薄く、遠目に見るとスタイルのいい欧米選手と見紛うほどだ。昨年はここでダブルスを制し、今年は8月のユース・オリンピックでシングルス金メダルを獲得するなど、着実に成長してきた。

 ビレルとの決勝戦も、173cmの長身とリーチを生かしたサーブを軸に、アグレッシブなプレーを展開した。第1セットは3-0リードから一度は追いつかれたが、終盤の競り合いを制して7-5で奪取。第2セットはサービスゲームがさらに安定し、第6ゲームのブレークで勝負はほぼ決した。

 8歳の頃からフロリダの〈クラブ・メッド・テニスアカデミー〉で6年間トレーニングを積んできた。このアカデミーは、今大会でベスト16入りした相川真侑花(Gomez Tennis Academy)も昨年まで在籍していたところだ。本来のオープンマインドな性格にアメリカ生活での経験がプラスされ、東洋人らしからぬ堂々とした態度が印象的なシュ。漲る自信を隠さない。

 「目標はもちろん世界一。ロジャー・フェデラーセレナ・ウイリアムズが憧れよ」

 先月引退したアジアの女王リー・ナは「次のリー・ナはどこかに必ずいる」と言っていた。シュ・シリンは候補の一人かもしれない。

Tennis Magazine/ライター◎山口奈緒美)

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