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佐藤久真莉は1回戦で惜しくも敗退 [ロンジン フューチャー テニス エース]

 全仏オープンを開催中のフランス・パリで、世界16ヵ国の12歳以下のナンバーワン選手を招いて行われる「ロンジン フューチャー テニス エース 2014」(5月29~31日) に、日本代表として佐藤久真莉(CSJつくばテニスガーデン)が出場した。

 同大会は、全仏オープンを公式時計でサポートするロンジンが、未来のチャンピオンの発掘と成長のサポートを主旨として2009年からスタートさせた国際大会。今回はエッフェル・タワーを背後に仰ぐシャン・ド・マルス公園の特設コートを舞台に、各国の若き強豪が競い合った。



 錦織圭のコーチでもあるマイケル・チャンを招いて行われた28日の組み合わせ抽選で、佐藤が引き当てた1回戦の相手はオーストラリアのナンバーワン、オリビア・ガデッキー。試合は1セット4ゲーム先取、ファイナルセットは7ポイントタイブレークで行われた。

抽選会で、佐藤(左)とマイケル・チャン


1回戦結果
●佐藤久真莉 4-2 1-4 [4-7] ○オリビア・ガデッキー(オーストラリア)

 第1セット、佐藤は体格がふたまわりは大きいかと思われるガデッキーの強力なサービスも難なく返し、深いストロークで主導権を握ると、焦る相手のミスを誘ってガデッキーの最初のサービスゲームをいきなりブレーク。その後、ハードヒットに押されてブレークバックされるも、正確なストロークで相手を頭脳的に振り回してミスを引き出し、セットを先取した。

 しかし、ガデッキーも第1セット終盤からミスを急激に減らし、徐々に調子を上げ、重く深いボールを入れ始める。第2セットの第1ゲーム、厳しいコースを狙いにいった佐藤にミスが出たところを、ガデッキーがネットに出る積極プレーを絡めていきなりブレーク。佐藤は厳しい戦いを強いられることになる。

 相手のサービスが決まり始め、リターンにミスが出て簡単にキープを許したあと、第2セット第5ゲームでは、ストロークで相手を振り、甘い球を引き出しながらも、決め球をミスするというパターンで0-40に。ここからフォアハンドの逆クロスでウィナーを奪うも、最後はフォアがベースラインを割り、勝負はファイナルセットへ持ち越された。

 7ポイントタイブレークの第3セットで、上田憲太郎コーチによれば「おそらく悪い流れを変えるため」、自分から強気で打っていった佐藤だが、そこでミスが出てたちまち0-3とリードを許してしまう。そこからより粘り強く相手のミスを誘って4-5まで追い上げ、ガデッキーを苦しめたが、最後は力強いストロークで振られてバックハンドをネットにかけ、タイブレーク4-7での無念の初戦敗退となった。


 試合後、敗れはしたがそのゲームセンスと技術の高さを各国関係者に称えられた佐藤は、「いつも通りやろうと思ったけれど、第2セットの出だしが悪かった。相手のショットが深くて重く、ボールが浅くなってしまったことも。もっと深い球の対応をして、もっと粘って、決め球も正確にいければよかったが、今日は少しミスが多かった。もうちょっと決め球をしっかり決められていたらよかったなと思う」と反省をまじえつつ試合を振り返った。

 一方、上田コーチは「久真莉は欧州の12歳以下の大会で優勝もしているので、相手も久真莉対策を持って臨んできた。本当はもっとがんがん打ってくる相手だけど、カウンターを打たれないように少しペースを落としてやっていた印象。久真莉は攻めに入ってくるところをやっつけるという感じだから、あのくらいのやや落としたペースで落ち着いてやられたことで逆に難しさが出た」と分析する。

 しかし、敗戦からのほうが学ぶことは多い、というのはよく言われること。「将来は世界一を目指したい」という佐藤は、「そのためにも海外の大会に出るのは大事だと思っています」と言う。また上田コーチは、「同じ年齢層では常に勝つことに慣れていたので、今日の敗戦は刺激になるはず。この経験で悔しさも感じて、もっと努力しようと思ってくれれば」と話した。

 今年はオレンジボウル(12月8~14日/アメリカ・フロリダ)の12歳以下で優勝することも目標のひとつに掲げている “チーム久真莉”。エッフェル塔のふもとで多くの観客に囲まれても、「緊張は全然しなかった」と大物ぶりを見せる彼女は、この経験と、敗戦をも上達の糧に、世界の頂点を目指して一歩一歩進んでいってくれそうだ。

テニスマガジン/ライター◎木村かや子)


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