マイページ

ジュニア

越智真と小堀桃子が接戦を制して優勝 [全日本ジュニア選抜室内]

 『JOCジュニアオリンピックカップ 全日本ジュニア選抜室内テニス選手権』は本日が最終日。各順位トーナメントの決勝と3位決定戦が行われた。これにより、出場選手男女各16人には1位から16位まで順位が付けられる。優勝者は来年の島津全日本室内選手権の予選ワイルドカードに推薦される。今大会トップの椅子と次のチャンスを手にしたのは……? 



【男子】


 世代のチャンピオン同士の決勝に興味の視線が集まった。男子1位トーナメントの決勝は、全日本ジュニア18歳以下優勝の越智真(神戸学院大学TC)と同16歳以下優勝の高橋悠介(荏原SSC)が激突。年齢では1歳違い、学年でいうと2つ違うが、今は高橋の世代のほうが実力上位という評価だ。実際1ヵ月前の韓国の大会では高橋が勝っている。前日も高橋は、18歳以下準優勝の萱野靖晃(岡山理科大附属高)を6-0 6-0と簡単に片付けた。今日は越智にも意地があっただろう。


 高橋には、やはり立ち上がりから自信が漲っていた。サーブ・アンド・ボレーを軸にダイナミックな攻撃を仕掛け、1ゲームも与えずに第1セットを奪う。しかし、あっさり終わりそうな気配を越智が振り払った。

 「ファーストセットは攻められっぱなしだったので、セカンドはリターンから攻撃していこうと思った」。最初のゲームでブレークに成功。これが、両者の精神面に対照的な影響をもたらした。


 高橋には、これを単なる一つのサービスダウンでは片付けられない後悔があったという。「この大会はずっとサーブ・アンド・ボレーをやり続けてきたのに、このゲームだけやらなかった。手堅く取りにいったというか…」

 第4ゲームでいったん追いついた高橋だが、すぐにまたブレークを許すと、最後もサービスダウンでセットを落とした。


 越智のほうは、積極的なリターンが効を奏したことで勢いに乗った。持ち味の組み立ての巧さと正確なショットに攻撃性もプラスし、マッチタイブレークも優位に試合を進める。最後はネットラッシュしてきた高橋の脇を、バックハンドパッシングショットが鮮やかに抜けていった。

 今日を除けばすべてストレート勝ちでの優勝。しかも1セットに3ゲーム以上奪われた試合はなかった。「リーグ戦なので、理想としている攻撃的なテニスに思い切ってトライした」と振り返る。確かに、全日本ジュニアで優勝したのとは質の異なるプレーを見せた。


 なお、3位決定戦では昨日高橋に敗れた山﨑純平(むさしの村ローンテニスクラブ)が15歳の千頭昇(チェリーテニスクラブ)に逆転勝ち。第1セットを3-6で失ったが、マッチタイブレークは冷静に早い展開で攻め、世界スーパージュニアのファイナリストとしては譲れない3位の座をもぎ取った。

 

  

【女子】


 女子1位トーナメントの決勝は、インターハイ・チャンピオンの牛島里咲(高崎テニスクラブ)と全日本ジュニア16歳以下優勝の小堀桃子(J.S.S)の初対戦。小堀は中学3年生の15歳だが、「年下とは思えないくらいの落ち着き」と17歳の牛島が言ったように、対戦相手が年上だろうと年下だろうと淡々と自分のテニスに集中し、試合中もムラがない印象だ。


 試合を重ねるごとに調子が上がってきたという小堀は、立ち上がりから4ゲームを一気に奪取。しかし牛島には劣勢を覆すだけのしぶとさがある。足を生かして、追い込まれても厳しいコースへ切り返すなど持ち味を発揮。5ゲーム連取で、第10ゲームではデュースのあとにセットポイントも握った。


 牛島にとってはこのあとのリターンをネットに引っ掛けたのが悔やまれるところだが、小堀はセットポイントを握られたことを覚えていないというから、よほど集中していたのだろうか。気持ちは常に優勢だった証かもしれない。とにかくこのピンチをしのいだ小堀が、タイブレークでセットを奪った。

  

 牛島の得意なショットは両手打ちのフォアハンドだ。しかし連戦の疲れか、「右腕に力が入らなくて、フォアで攻めきれなかった」と振り返る。

 一方の小堀は「どんどん上がってくるタイプ」と自負するだけあって疲れを見せず、前へ前へという積極的なテニスが今日も健在。牛島の足に打ち勝ち、第2セットは6-3で締めくくった。


 18歳まで出場している大会で優勝したのは初めてという小堀。だが喜びは控えめで、「サーブでもう少しポイントが取れるようになりたい。あとはフットワーク」と課題を口にした。



女子・決勝トーナメント優勝の小堀桃子



 この年代の年の差はたとえ一つ二つでも大きいはずだが、今大会は中学生が大いに活躍。3位決定戦では、小堀のさらに下、14歳の本玉真唯(町田ローンTC)が全国選抜・準優勝の16歳、山口真琴(九州文化学園高)を退けた。スーパータイブレーク11-9、マッチポイントを何度も握られながらの勝利だ。課題の「強気」を大事なところで実践できた。



【決勝トーナメント】


■男子・決勝トーナメント


決勝

越智真(神戸学院大学TC)0-6 6-3 [10-5] ●高橋悠介(湘南工科大学附属高)


3位決定戦

山﨑純平(むさしの村ローンテニスクラブ)3-6 6-3 [10-6] ●千頭昇平(チェリーテニスクラブ)

 


■男子・2位トーナメント


決勝

徳田廉大(湘南工科大学附属高)6-3 6-1 ●林大貴(大阪産業大学附属高)


3位決定戦

○本城和貴(東山高)7-5 1-6 [12-10] ●萱野靖晃(岡山理科大学附属高)

 


■男子・3位トーナメント


決勝

○柴田優貴(金沢高)6-4 6-4 ●町田亮(柳川高)


3位決定戦

○山佐輝(四日市工業高)6-2 4-6 [10-4] ●小野和哉(関西高)

 


■男子・4位トーナメント


決勝

○山﨑瑛二(慶應義塾高)3-6 6-1 [10-6] ●吉田将太郎(今治西高)


3位決定戦

○徳光翔馬(札幌日大高)6-4 6-4 ●佐藤光希(岩手高)

 


■女子・決勝トーナメント


決勝

小堀桃子(J.S.S)7-6(2) 6-3 ●牛島里咲(高崎テニスクラブ)


3位決定戦

本玉真唯(町田ローンTC)6-3 3-6 [11-9] ●山口真琴(九州文化学園高)

 


■女子・2位トーナメント


決勝

福田詩織(JITC)2-6 6-0 [10-7] ●宮田みほ(名経大高蔵高)


3位決定戦

大矢希(名経大高蔵高)6-4 6-3 ●丹野里佳子(札幌日大高)

 


■女子・3位トーナメント


決勝

江代純菜(九州文化学園高)6-4 7-6(3) ●上唯希(園田学園高)


3位決定戦

○東綾香(ロイヤルヒル’81テニスクラブ)6-2 6-2 ● 西田奈生(済美高)

 


■女子・4位トーナメント


決勝

○前田夢佳(野田学園高)6-2 6-1 ●岩下美穂(岡山学芸館高)


3位決定戦

伊藤萌夏(GATC Jr.)6-0 7-6(9) ●坂詰姫野(ファーストTA)


※トップ写真は男子・決勝トーナメント優勝の越智真


(Tennis Magazine/ライター・山口奈緒美) 

ジュニアの関連記事

PAGE TOP
menu