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決勝は昨年覇者の内山靖崇と18歳の綿貫陽介が激突、ダブルス準決勝は綿貫に軍配 [第91回 三菱 全日本テニス選手権]

 「三菱 全日本テニス選手権91st」(本戦10月22~30日/2846万円/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/ハードコート)の本戦8日目は、女子シングルス決勝と男子シングルスおよび男女ダブルスの準決勝が行われた。

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 男子シングルスの決勝に進んだのは、昨年覇者の内山靖崇(北日本物産)と18歳の綿貫陽介(グローバルプロテニスアカデミー)。ディフェンディング・チャンピオンの24歳が意地を見せるか、上り調子の新鋭が一気に頂点に駆け上がるのか――注目のカードが実現する。

 「正直、ここまで納得できるプレーはできていない」という第2シードの内山だが、準決勝も貫禄の試合運びだった。第3シードの関口周一(Team REC)に対して第1セット、第2セットともワンブレークの6-3 7-5で勝利をおさめた。

 勝負どころでチャンスを逃さず、傍から見ればシンプルに勝ち切った形だったが、「理想を言えばもっと攻めたかった。サービスキープはできていたが、リターンゲームではデュースまで持ち込めてもブレークポイントまで行けずにストレスがたまる展開になった」と、自身のプレーに不満をこぼした。

 連覇のかかる決勝に向けて内山は「もう一段階ギアを上げないといけない」と表情を引き締めた。

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 一方、第14シードの綿貫は準決勝で第15シードで10歳年上の小ノ澤新(イカイ)を強力なサービスとベースラインからの強打で6-3 6-2とつけ入る隙なく退けた。第2セット1-1としたあとの自身のサービスゲームでブレークを許したが、気持ちを切り替えてすぐさまブレークバック。1-2から5ゲームを連取して試合を決めた。

「今日はサーブが全体的によくて、エースがとれた」とこの準決勝を振り返ったが、綿貫により手応えを与えたのはダブルスでの勝利だろう。

 シングルスの勝利直後に行われたダブルス準決勝で、兄の綿貫裕介(橋本総業ホールディングス)とのコンビで内山と今井慎太郎(東通産業)のペアと対戦。フルセットにもつれる熱戦でベースラインからハードヒットを浴びせ、打ち勝ったのだ。

「以前からそうなのですが、ダブルスで気持ちが上がっていくタイプ。ダブルスをすることで調子が上がるし、ダブルスで負けていない相手には絶対に負けない。明日もたぶん、負けないんじゃないかと思う。負けたくない、優勝したい気持ちが強い」

 準決勝進出後は「うれしい気持ちはない」と冷静だった綿貫だが、ダブルス勝利後の高揚感に自然と白い歯がこぼれた。

 決勝で綿貫が勝てば、全日本の男子シングルスでは1989年の谷沢英彦(当時SSC)以来となる十代チャンピオンの誕生となる。

 ジュニアプレーヤーとしての立場に「大人のタイトルを獲ったら面白いんじゃないか」と思う一方で、あと一歩まで近づいている“十代での全日本タイトル”について「自分の中では遅かったという気持ちもある」とも口にする。

 十代での全日本頂点へあと1勝。ダブルスで見せた激しく熱いプレーは、その可能性が大きいことを証明したかもしれない。

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 もう1試合の男子ダブルス準決勝では、奥大賢長尾克己(ともにエキスパートパワーシズオカ)が染矢和隆(関西大学)/西脇一樹(明治大学)に4-6 6-3 6-4で勝利。綿貫兄弟と決勝を争う。

テニスマガジン/ライター◎田辺由紀子)

※写真は男子シングルス決勝進出を果たした18歳の綿貫陽介

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