西岡/内山はマレー兄弟にストレート敗退「プレッシャーがすごかった」 [デ杯イギリス対日本]

  デビスカップ・ワールドグループ1回戦「イギリス対日本」(イギリス・バーミンガム/3月4~6日/室内ハードコート)の2日目はダブルスが行われ、イギリスのアンディ・マレージェイミー・マレーのマレー兄弟が、日本の西岡良仁(ヨネックス)と内山靖崇(北日本物産)のペアを6-3 6-2 6-4で破り、イギリスが2勝1敗とリードした。


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 初日の試合後の会見で「1勝1敗から、勝つ算段をどうつけるか」と聞かれた植田実監督は2つの選択肢を口にした。

 誰の目にも明らかだろう。エースの錦織圭(日清食品)をダブルスにも起用するか、最終日のシングルスに専念させるかの選択だ。監督は「一試合一試合、ベストでいかなくてはいけない気持ちが強い」と話したが、結論は錦織温存だった。

 日本が勝利をつかむには、錦織が最終日のシングルスでアンディ・マレーを破ることが必須条件と言える。その可能性を少しでも増やすために、指揮官はダブルスでの起用を回避、第3日に照準を合わせるという決断を下した。

 一方のイギリスはアンディ・マレーをダブルスにも起用してきた。初日の彼の試合は1時間30分で決着したが、錦織はダニエル・エバンズを倒すのに2時間44分を要している。このことも両チーム首脳陣が断を下す要因となったはずだ。

 西岡と内山にしてみれば、このダブルスは、思いきりやってどこまで通用するか、自分の現在地を知る好機とも言える。西岡にある程度、自由にプレーさせ、サービス力がありネットプレーもこなす内山がバランスをとる、そうして西岡がシングルスで見せるような怖いもの知らずのプレーができれば……。植田監督の言う「新しいダブルスの形」を二人が披露してくれるかもしれない、という期待もあった。

 しかし、マレー兄弟には経験とダブルスのスキルにおいて大きなアドバンテージがあった。盤石の試合運びだった。ジェイミーが動いて揺さぶり、アンディはネットでもベースラインでも堅実なプレーで圧力をかけてきた。日本ペアがひっかき回そうにもその糸口が見つからない。

「想像以上にタフな戦いになった。特にアンディのリターンが広角でほぼ完璧にコントロールされていて、僕らは常にリスクを負った攻撃を仕掛けないとポイントを積み重ねられないというのは、5セットの長い戦いの中ではよりたいへんだった」
 デ杯のダブルスを何度も戦った内山が脱帽した。西岡は内山以上にアンディのリターンに苦しむ様子が見られた。

 「プレッシャーがすごくて、どこに打っても返されるんじゃないかというイメージを常に持たされた。アンディからポイントを取るのが難しかった」と西岡が振り返る。

 その重圧の中で、西岡も内山も忍耐強く戦っていた。黙ってやられるのではなく、サービスでもネットでもベースラインでも、リスクを負ってポイントをもぎ取りにいった。

 しかし、そうしたゲーム運びは、内山の言うように、長く続けられるものではない。
「リスクの中でゲームをしていた分、ところどころチャンスをつくられて、しっかり取られる形になった」
 この西岡の分析も内山のそれと重なる。綱渡りの戦いで、じわじわと追いつめられ、こらえきれずに足を踏み外す、そんな戦いが3セット続いた。

 日本は1勝2敗で最終日を迎えることになった。

--シングルスで2勝しなければならなくなったが。
 英国の記者の質問に、植田監督はこう断言した。
 「圭がどこまでできるか、第5試合は考えていない。圭とアンディの試合がすべてだと思う」

 第2日を終えて1勝2敗は、ある程度想定していたはずだ。錦織が世界2位を破れば、シングルスの2番手も必ずその流れを引き継いでくれる、それが植田監督のシナリオだろう。

 3連投のアンディ・マレーに対し、一日空いて最終日を迎える錦織にはアドバンテージがある。重責を力に変えることができるか。見応えのある最終日となるはずだ。

テニスマガジン/ライター◎秋山英宏)


※トップ写真はネット右が西岡(手前)と内山(奥)、ネット左がジェイミー(手前)とアンディ(奥)

Photo: BIRMINGHAM, ENGLAND - MARCH 05: Andy Murray and Jamie Murray of Great Britain shake hands at the net after their straight sets victory in the doubles match against Yasutaka Uchiyama and Yoshihito Nishioka of Japan on day two of the Davis Cup World Group 1st round tie between Great Britain and Japan at Barclaycard Arena on March 5, 2016 in Birmingham, England. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)


【ハイライト】A.マレー&J.マレー vs 西岡良仁内山靖崇/デビスカップ2016 1回戦 [WOWOW動画]



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