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全米オープン

錦織が自信復活の初戦完勝、土居は善戦実らず、西岡は無念の途中棄権 [全米オープン]

 前日の奈良くるみ(安藤証券)に続いての初戦突破を目指し、今日も3人の日本勢が登場。中でも、期待され、そして心配されたのが錦織圭(日清食品)だったが、右足の術後のハンデをものともせず、世界ランク176位のウェイン・オデスニック(アメリカ)を6-2 6-4 6-2で退けた。だが、全米初勝利をかけてビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に挑んだ土居美咲(ミキハウス)は、善戦するも7-6(3) 4-6 1-6で逆転負け。予選を突破し、グランドスラム・デビューを果たした西岡良仁(ヨネックス)は発熱による体調不良で途中棄権した。

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 「不安だらけ」「どこまで動けるかわからない」。弱気を吐いていた錦織の初戦に、最悪の結果も覚悟していたのだが、コートの上の錦織は誰もが見たい錦織にほかならなかった。つい数日前まで満足にトレーニングもできていなかったとは、知らなければ誰も想像もしなかっただろう。

 対戦したオデスニックは錦織の足のことを確かに知っていたが、さほど前後左右に振り回してはこなかった。もちろん優しさからではない。そうすることができなかったのだ。錦織は走らされるより先に大胆な攻めを仕掛け、あるときはドロップショットで翻弄し、ゲームの主導権を握った。足に不安はあっても、それによって錦織の高度なテクニックが失せることはなかった。

 しかも2時間5分で片付けたことが大きい。負担を最小限に抑えて、〈次〉に備える内容だった。患部を避けたトレーニング、そしてメンタル面の準備が少なくとも功を奏したということだ。
 「逆に調子がいいくらいでした」と自分でも驚いた様子の錦織。不安は消えたわけではないが、自信を取り戻した。

 練習不足のハンデを背負い、「1回戦をまず勝って、あとは試合の中で調整していくという道に賭けてみる」と言っていた錦織は、その賭けに負けなかった。「勝った」とは言わないでおこう。勝負はまだ続いているのだから。
 
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 金星はそう遠くなかった。
 2度の全豪オープン優勝を誇る元女王アザレンカに対し、土居は第1セット、サービスキープでついていき、タイブレークをものにする。第10ゲームで一度セットポイントを逃し、第11ゲームは逆にブレークポイントを握られ、第12ゲームはアザレンカの40-0からいったんデュースに追いつき……といったセット終盤の競り合いを勝ちきる展開は痛快だった。

 しかし第2セットは同じようにはいかない。中盤以降ブレーク合戦となったが、4-5で迎えた第10ゲームを40-15からブレークされたのが悔やまれる。5-5に追いついていれば、今季は左足のケガの影響でなかなか調子が上がってこないアザレンカに、相当なプレッシャーをかけられるはずだった。

 トップ選手はいったん劣勢をしのげば一気に優位に立つのが通例だ。この通例を土居も覆すことはできず、最終セットは1-6。試合中の観客の盛り上がりと退場時のスタンディングオベーションは、土居にチャレンジャーとしての 〈合格点〉 を与えたが、胸に迫る思いは「悔しい」の一言に尽きた。

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 グランドスラムの予選初挑戦にして突破。順調すぎるほど順調な18歳のグランドスラム・デビューに思わぬ落し穴が待っていた。

 自身初の5セットマッチ、相手が世界78位のパオロ・ロレンツィ(イタリア)となれば、自己ベストの状態にプラスαがほしいくらいだったが、実際は数日前からの発熱に苦しみながらのコート入り。西岡らしいガッツあふれるプレーは鳴りを潜め、集中力も続かない。途中トレーナーを呼びながら戦い続けたものの、1-6 2-6 1-2の時点で棄権した。プロとしてのキャリアはまだ始まったばかり。この悔いを晴らすときは必ず訪れるはずだ。

Tennis Magazine/ライター◎山口奈緒美)


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