マイページ

全仏オープン

ワウリンカが全仏初優勝、敗れたジョコビッチは「またトライし続ける」 [全仏オープン]

 「全仏オープン」(本戦5月24日~6月7日/フランス・パリ/クレーコート)の大会最終日は男子シングルス決勝が行われ、第8シードスタン・ワウリンカ(スイス)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を4-6 6-4 6-3 6-4で破り、全仏初優勝を飾った。ワウリンカは、ジョコビッチの生涯グランドスラムの達成を阻むとともに、連続勝利も28試合で止めた。

 ワウリンカは長年、スイスのデビスカップ・チームのチームメイトでもあるロジャー・フェデラー(スイス)の影に隠れていたが、これで昨年の全豪オープンに続いて2度目のグランドスラム制覇となった。

 28歳のジョコビッチは、またもロラン・ギャロスのタイトルに近づきながら届かなかった。過去4年で3度目となる決勝での敗退。全仏オープンは、彼がまだ獲得できていない唯一のグランドスラムのままだ。

 「いつか、君はロラン・ギャロスで勝つよ」とワウリンカは表彰式でジョコビッチに話しかけた。「君はその座に相応しい選手だからね」。

 最後のショットは、ワウリンカのバックハンドのダウン・ザ・ラインだった。これは彼のベストショットであり、この日も最高のショットを放ち、優勝を決めた。そして、ワウリンカはラケットを投げ、ネット際でジョコビッチと抱き合った。

 「確実に僕のキャリアで最高の試合の一つだ」とワウリンカ。「たとえそれが最高のものでなかったとしてもね」。

 11度目の全仏オープン出場での優勝は、ロジャー・フェデラー(スイス)とアンドレ・アガシ(アメリカ)と同じ出場数でのタイトル獲得だ。ワウリンカはこの優勝で、180万ユーロ(約2億51220万円)の賞金を得た。

 ジョコビッチもまた11度目の全仏オープン出場で、念願の優勝はならなかった。彼はこれまで8度グランドスラムで優勝しており、全豪オープンで5度、ウィンブルドンで2度、全米オープンで1度優勝している。一方で、全仏オープンでは準決勝か決勝のいずれかで7度敗退し、そのうちの5度が過去5年でのことだ。

 「僕に言えるのは」とジョコビッチは表彰式で話し始め、「このトロフィーを得るために、またトライし続けるということだ」と続けた。

 2012年と14年の大会では、決勝でラファエル・ナダル(スペイン)に敗れているジョコビッチ。そのナダルはこれまでに全仏で9度優勝している。今大会のジョコビッチは、ナダルというハードルを準々決勝でクリアしての決勝進出だった。

 だが、ワウリンカの出来は素晴らしすぎた。ジョコビッチもコートの後ろの木製デッキに飾られた優勝カップに手を掛けかけていたが、あと数フィートというところでその手から滑り落ちてしまった。たいへんな接戦だったと言えるだろう。

 試合の終盤のワウリンカは、攻撃的なショットを次々とライン際に決めた。ワウリンカが奪ったウィナーはジョコビッチの倍におよんでいる。

 「疑問の余地はない」とジョコビッチはワウリンカのバックハンドについて言う。「これまでテニス界が見てきた中で、最高の片手打ちバックハンドの一つだったと思う」。

 第4セットのジョコビッチはプレーのギアを一段引き上げ、アンフォーストエラー〈ゼロ〉で先に3-0とリードした。しかし、ワウリンカはそこから続く7ゲーム中6ゲームを取り返して試合を決めたのだ。ワウリンカがブレークすれば3-2という場面では、31度のラリーが交わされた末、ジョコビッチがフォアハンドをネットにかけて終わるという息詰まる展開もあった。

 「準優勝者として、ここにまた立つのは決して簡単なことではない」とジョコビッチ。「でも、勇気あるテニスをする自分より、いい選手に負けたということなんだと思う」とジョコビッチは話している。

 準優勝盾を受け取ったジョコビッチに、観客たちは長く、長く拍手と歓声を送り続けた。そのときのジョコビッチは首を振り、目には涙を浮かべていた。
 
「僕がこの大会のトロフィーを欲しがっている唯一の選手のような気がする。僕と同じくらい欲しがっている人は誰もいないとも思う」とジョコビッチは言った。だが、こうも続けた「それは完全に間違いだと思う」。(C)AP

※写真は決勝を戦い終えたあとのスタン・ワウリンカ(左)とノバク・ジョコビッチ(右)



全仏オープンの関連記事

PAGE TOP
menu