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全仏オープン

ジョコビッチ、フェデラー、ツォンガが4回戦に進出、ラオニッチも接戦を制す [全仏オープン]

 大会6日目の男子シングルスは3回戦。この日の男子には目立った波乱はなく、第2シードノバク・ジョコビッチ(セルビア)、第4シードのロジャー・フェデラー(スイス)、第8シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)や、第13シードのジョーウィルフライ・ツォンガ(フランス)などがそれぞれ勝って4回戦に駒を進めた。

 ジョコビッチは、今季からかつての「エースマスター」、ゴラン・イバニセビッチをコーチに迎えて復調しつつある第25シードのマリン・チリッチ(クロアチア)が相手という、今大会最初のテストと言える3回戦だったが、第3セットこそ強打が連発で決まったチリッチに取られたが、その他のセットではラリーを支配して6-3 6-2 6-7(2) 6-4で勝利した。

 チリッチはジョコビッチに対してラリーの一球目の質を重視したようなプレーを見せ、ジョコビッチに主導権を握らせまいとしていたが、ややリスクをとった戦術だけに精度が確保できなかった。



 「フィジカル的にはきつい試合だったよ。予想通り、彼がアグレッシブにきたからね」とジョコビッチ。「一度受け身に回されると、精神的に前に踏み込みにくくなるんだ。それが第3セットの終わりに少し苦戦した理由で、第4セットでもその影響が残った。でも、大事なポイントでは気持ちを押さえつけて反撃できたよ。なんとか切り抜けられてよかった」。

 また、ジョコビッチによればコート・スザンヌ・ランランはセンターコートと比べるとややクイックで、サービスのいい攻撃的な選手に向いているが、コートの仕上がりそのものは、土を入れ替えたセンターコートよりいい状態なのだとか。明日以降、スザンヌ・ランランでの試合はこうした面に注目しながら見るのも面白いかもしれない。

 ジョコビッチの後にそのスザンヌ・ランランで戦ったのが、フランスのテニスファンの期待を背負うツォンガ。今季はなかなか調子が上がらず苦しんでおり、大会前には自分にあまり期待しないでほしいという意味のコメントを地元紙などにしていたらしいが、観客たちの声援を受け、今季の低迷の要因の一つと思われていた精神面でのダウンに復調の兆しがある。

ジョーウィルフライ・ツォンガ


 ツォンガの相手は長身からの強烈なサービスとフォアハンドを武器とするが、意外にやわらかなショットも使えるジャージー・ヤノビッチ(ポーランド)。今のツォンガにとってはかなり厳しい相手かと思われたが、ツォンガが6-4 6-4 6-3で勝利を決めた。

 お互いにパワフルなショットが持ち味だが、この日のヤノビッチはオープンコートにとにかく強打を叩き込んで、浮いてきたら仕留めるという戦術をとっていたようで、決まるときは鮮やかに決まるのだが、ミスも多く、また、ラリーの展開ではツォンガにもっていかれる展開が多かった。
 ポイントの取り方において、ツォンガの方が数多くの手札を持っており、ほぼパワー頼みだったヤノビッチを上回った形での勝利だった。

 「地元での試合はプレッシャーがかかるといつも言っていたけど、やっぱり幸せ」

 試合直後のオンコートインタビューで話したツォンガは試合中、常に大声援で彼のプレーを支えたファンに感謝の言葉を捧げた。「今日のような試合は自信になる」と彼は続け、4回戦の対戦相手であるジョコビッチについても、「2年前、マッチポイントまで握って勝てなかった。その雪辱を果たせるように頑張りたい」と大観衆の前で宣言するあたりは、彼のメンタルが確実に甦っている証拠だろう。

 フェデラーと戦ったのはドミトリー・ツルスノフ(ロシア)。腰や膝、手首などに長年の持病を抱える彼だが、体調さえよければその強打は今もツアー屈指。フェデラーとしても危険な相手ではあったが、7-5 6-7(7) 6-2 6-4でフェデラーが勝利した。フェデラーはこれで10年続けての全仏の4回戦進出だ。

 この試合中にツルスノフは臀部に故障を訴えてスローダウンし、最後はフェデラーの軍門に下ったが、「クレーでは3本続けて凄いショットを打ってポイントを決めるというのが難しいんだ。だからラリーの中でポイントを組み立てることになる。でも、それだけじゃなくて、いいサービスも打たなきゃいけないし、攻撃的な気持ちを維持しないといけない」とフェデラーは言い、「たぶん、そういう要素が彼の臀部には負担になったんだと思う」と試合中の相手の不調を気遣っている。

 センターコートの最終試合に組まれていたのはラオニッチとジル・シモン(フランス)。当初から接戦が予想されていたこのカードはその期待を裏切らないシーソーゲームとなり、最終的には4-6 6-3 2-6 6-2 7-5、日没寸前というタイミングでラオニッチが辛くも勝利した。

 その他の勝者は、第6シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)、第10シードのジョン・イズナー(アメリカ)、第18シードのエルネスツ・グルビス(ラトビア)となっており、錦織圭(日清食品)を破ったマルティン・クーリザン(スロバキア)とマルセル・グラノイェルス(スペイン)の試合だけは、6-7(5) 6-2 7-6(4)の時点で日没となり、翌日以降に順延となった。

 意外な勝利とまでは言えないが、イズナーが破ったのは、クレーでもっとも強さを発揮する第17シードのトミー・ロブレド(スペイン)で、シード順から言えば「順当」と言えるものの、イズナーからすれば大きな勝ち星だろう。

 アメリカ勢としてグランドスラムの4回戦に勝ち残ったのは、2012年全米オープンのマーディ・フィッシュアンディ・ロディック以来で、全仏に限ると、2010年のロビー・ジネプリ以来となる。アメリカ勢の近年の不振ぶりが現れた記録だが、明日3回戦を戦うジャック・ソックドナルド・ヤングがもし4回戦に進み、3人が全仏の4回戦に進むとなると、1995年にアンドレ・アガシマイケル・チャン、ジム・クーリエが進出して以来だという。

TennisMagazine/ライター◎浅岡隆太)

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【会員限定】 ドミトリー・ツルスノフ vs ロジャー・フェデラー 男子シングルス3回戦 全仏2014

【会員限定】 マリン・チリッチ vs ノバク・ジョコビッチ 男子シングルス3回戦 全仏2014

【会員限定】 ミロシュ・ラオニッチ vs ジル・シモン 男子シングルス3回戦 全仏2014



Photo:Canada's Milos Raonic reacts as he defeats France's Gilles Simon during the third round match of the French Open tennis tournament at the Roland Garros stadium, in Paris, France, Friday, May 30, 2014. (AP Photo/Michel Euler)

Photo:Serbia's Novak Djokovic waves after defeating Croatia's Marin Cilic during their third round match of the French Open tennis tournament at the Roland Garros stadium, in Paris, France, Friday, May 30, 2014. Djokovic won 6-3, 6-, 6-7, 6-4. (AP Photo/Michel Spingler)

Photo:France's Jo-Wilfried Tsonga jumps as he defeats Poland's Jerzy Janowicz during the third round match of the French Open tennis tournament at the Roland Garros stadium, in Paris, France, Friday, May 30, 2014. Tsonga won 6-4, 6-4, 6-3. (AP Photo/Michel Spingler)

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