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全豪オープン

女王セレナがキーズの快進撃を止めて決勝へ [全豪オープン]

 女子準決勝は、一方がロシアの同世代対決、もう一方がアメリカの世代対決というカードになった。まずは第2シードの27歳マリア・シャラポワが第10シードの26歳エカテリーナ・マカロワに6-3 6-2で快勝。全豪オープンでは3年ぶりの決勝進出を決めた。続いては、33歳の女王セレナ・ウイリアムズと19歳のマディソン・キーズの一戦。5年ぶりの全豪優勝を狙うセレナが7-6(5) 6-2で制した。

 また、夜には男子準決勝が一試合行われ、第6シードのアンディ・マレー(イギリス)が第7シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)に6-7(6) 6-0 6-3 7-5で逆転勝ち。劇的優勝を遂げた2013年のウィンブルドン以来のグランドスラム決勝進出を決めた。全豪2年ぶり4度目の決勝に挑む。

◇   ◇   ◇

 男子ベスト4の顔ぶれに「想定外」はいなかったが、女子にはいた。ノーシード、世界ランク35位のキーズがそれだ。

 16歳のときに全米オープンでグランドスラム・デビューを果たしたキーズだが、これまで10回のグランドスラム出場で3回戦を突破したことはない。そんな19歳が、昨シーズンのオフからコーチに招いたのが、グランドスラム3回の優勝を誇る元女王リンゼイ・ダベンポート錦織圭(日清食品)にも言えたことだが、〈停滞する才能〉と〈レジェンド〉の組み合わせはかくも効果的で、10代最後のグランドスラムに臨んだキーズは、これまで超えられなかった3回戦でウィンブルドンV2のペトラ・クビトバ(チェコ)を破ってみせる。さらには、準々決勝はグランドスラムV7の元女王ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)にフルセットで競り勝った。

 「(ダベンポートの)経験から与えてくれるアドバイスはとても的確。技術的なことも教えてもらっているわ。もっと深くとか、クロスコートをもっと使ってとか」

 さほど特別なことを言っているようにも思えないが、言う人次第で、聞くほうに芽生える意欲や自信のレベルが変わるのだろう。

 セレナに対しても、キーズは挑戦者らしい大胆で伸びやかなプレーを見せた。178cmの長身を生かしたサービス、強烈なダブルハンドのバック……ラリーでも前半はたびたび女王を防戦に追いやった。第1セットは立ち上がりのゲームをブレーク。しかし第6ゲームをダブルフォールト絡みでブレークバックを許し、タイブレークへ。こうなると、セレナは勝機を逃さない。1-1からキーズのフォアのミスを誘ってミニブレークすると、自身のサービスポイントは一つも落とさず、タイブレークをものにした。

 第2セットはセレナが5-1までリードを広げる。キーズにとっては8度のブレークポイントをしのいだのが最後の見せ場だったが、セレナは9本目のマッチポイントでエースを叩き込んだ。

 キーズの今大会の最速サービスは時速196kmで、女子では4番目のスピードだが、このランキングのトップはセレナで、時速204kmとある。ここぞというときに一番いいサービスを放つ勝負強さを持っているのがセレナだ。

 シーズン明けのホップマンカップでアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)やユージェニー・ブシャール(カナダ)に敗れ、「体が重く、動きがよくなかった」と感じていたセレナだが、自分でも驚きの決勝進出をこう分析した。

 「勝つことを意識せず、ただリラックスして楽しむようにしているのがいいのかも」

 簡単に言うが、それが、普通はできないのだ。 

Tennis Magazine/ライター◎山口奈緒美)

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