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引き続きクレーで「力強いプレーをしたい」と錦織 [バルセロナ・オープン・バンコサバデル]

 スペイン・バルセロナで開催されている「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/4月20~26日/賞金総額 199万3230ユーロ/クレーコート)の準々決勝で、第1シード錦織圭(日清食品)は第7シードのロベルト・バウティスタ・アグート(スペイン)を6-2 3-6 6-1のフルセットの末に下し、準決勝に進出した。

 錦織はほぼ完璧な形で試合を始めた。第1セットの第1ゲームで、相手の2本のミスに続き、バックハンドのストレートエースを奪って3ブレークポイントをつかむと、フォアハンドのリターンエースを叩き込み、早くもブレーク。エンジンのかからない様子のバウティスタ アグートをストロークで圧倒し、あっという間に第1セットを取る。しかし苦難はそのあとに待っていた。

 第2セットでは、ゲームが進むにつれ調子を上げてきたバウティスタ アグートが、よりアグレッシブに打ち始め、長いラリーが続くようになる。やや受け身になることを強いられた錦織は、第4ゲームでは、ブレークポイントを握られながらも何とかしのいでキープしたが、ラリーの主導権はバウティスタ アグートに移り始めていた。

 「第1セットのケイはすごくいいプレーをした。流れを変えるため、第2セットではより深く、そしてアグレッシブに打とうと努めたところ、ケイがやや下がり始めたんだ。前に踏み込んで叩けば、受ける側は下がりがちになる。それが僕の狙いだった」と試合後、バウティスタ アグートは話した。同時に錦織の側もミスが増え始め、バウティスタ アグートは第6ゲームでブレークを果たすと、第2セットを6-3でものにした。

 第3セットも最初の数ゲームはどちらが主導と言いきれない拮抗した状態だったが、錦織は切り替えのスイッチを入れていた。目に見えて、よりアグレッシブに打ち始めた錦織は、続く相手のサービスゲームで勝負をかける。まずは振られながらもドロップショットを拾って前に詰めると、返ってきた甘いロブをスマッシュエース。ストロークで打ち勝って0-30とリードしたあと、ドロップリターンを放って相手のミスを誘い、0-40とし、3つのブレークポイントを手に入れた。15-40と1ポイント返されたあと、最後はバウティスタ アグートのフォアハンドがラインを割り、錦織はブレークに成功した。

「2-1のあとブレークできたのが一番大きかった。相手も疲れが見えていたし、ミスも増え始めたところ、ああやって先にリードして、1セット目同様にしっかり攻めることができ、いいプレーが戻ってきた。そして、その流れをとだえさせないように、たたみかけることができた」と錦織は振り返る。

 その言葉通り、これを機にレベルをぐっと上げた錦織は、3-1からの自分のサーブゲームで相手の息の根を止めにかかった。サービスエースのあとに、フォアのウィナーを2本決め、次にバックハンド・ストレートを打ち込んで相手のミスを強いた。ラブゲームでこのゲームをキープして4-1とすると、続く相手のサービスゲームでも攻撃の手を緩めず。アングルに振ってネットに詰めるとバックボレーを決め、続いてバックハンドのストレートでエースを奪った。ふたたびブレークして5-1、このゲームでバウティスタ アグートは完全に崩壊した。

 続くサービスゲームでも、錦織は圧倒的な強さでラリーを支配し、最後は叩き込んだバックハンド・クロスを、バウティスタ アグートが大きくアウトして試合終了。錦織は一時悪い状態に落ち込んでも、流れを変える力、必要な瞬間にふたたびレベルを上げる力を証明してみせた。

 「ファーストセットではいいプレーができていたが、セカンドセットでは相手もレベルを上げ、僕のほうは集中力がやや落ちて、ミスが増えていた。ファイナルセットでの違いは、自分から打っていくことが、ふたたびしっかりできたこと。アンフォーストエラーは確実に減っていたと思うし、ややワンパターンになっていた攻めに変化を与えて組み立てることもできた」と、錦織は会心の笑みでこう試合を分析した。
 
 決勝対決が期待されていた、ラファエル・ナダル(スペイン)の敗退について聞かれると、「ナダルがいなくなってしまったのは少し悲しいが、(ダビド・)フェレール(スペイン)はまだ勝っているし、そのほかにも強い選手がたくさんいる」。錦織は準決勝に向け「明日もタフな相手なので、集中し続け、いいプレーをするよう努めたい。準決勝でも今日のようなプレーを続け、クレーでまた力強いテニスをやりたいと思う」と意欲を見せた。

 錦織は4月25日(土)の準決勝で、マルティン・クーリザン(スロバキア)と対戦する。クーリザンは190cmと長身の25歳で、クレーコートが好みの左利きの選手。錦織は2014年の全仏オープン1回戦で対戦し、ストレートで敗れている。

Tennis Magazine/ライター◎木村かや子)

Photo: BARCELONA, SPAIN - APRIL 24: Kei Nishikori of Japan celebrates after defeating Roberto Bautista Agut of Spain during day five of the Barcelona Open Bac Sabadell at the Real Club de Tenis Barcelona on April 24, 2015 in Barcelona, Spain. Nishikori won 6-2, 3-6, 6-1. (Photo by David Ramos/Getty Images)


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