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ボールガールを助けたディミトロフがベスト4。青柴ペアは準決勝敗退

「ATP1000 インディアンウェルズ」でのディミトロフ

そろそろ佳境を迎えつつある「ATP1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/10月7日~10月17日/ハードコート)。現地14日に準々決勝2試合が行われ、第23シードグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)と第21シードのキャメロン・ノリー(イギリス)がベスト4入りを決めた。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが報じている。

4回戦で「全米オープン」チャンピオンである第1シードダニール・メドベージェフ(ロシア)を破っていたディミトロフは、準々決勝では初対戦となった第8シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド)に3-6、6-4、7-6(2)で勝利。第1セットを奪われたが、第2セットでは5-4で迎えた第10ゲームで相手をブレーク、最後のポイントはコードボールで得るという幸運にも恵まれる。第3セットではほぼミスのないプレーを披露、第6ゲームでようやく得たブレークチャンスをフォアハンドでモノにして4-2とリード。しかし、サービング・フォー・ザ・マッチとなった第9ゲームではミスからピンチを招き、ブレークバックを許した。このセットはタイブレークにもつれ込んだものの、ディミトロフ3回のミニブレークに成功。6-2のマッチポイントで相手のショットがネットに引っかかり、インディアンウェルズ初のベスト4進出を決めている。


2試合連続の逆転勝利でマスターズ大会通算100勝目も手にしたディミトロフは、以下のように試合を振り返った。「なんとか持ちこたえたよ。第1セットの後は特に、距離感を掴むのが難しかった。昨日から連戦であまり休めなかったからちょっと疲れていたんだ。それでもなんとかやれるんじゃないかと感じていた。より攻撃的に行かなければならなかったので、注意深く観察して彼のサーブを読むようにしたよ。そういう努力を重ねながら、勝てると信じ続けた。それが違いを生んだと思う」


そんなディミトロフは、試合中の親切な行動でも称賛を集めた。第2セットの終盤、フルカチュがサーブを放つと、そのボールが塀とコートの間のわずかな隙間にはまり込んでしまった。しっかりとはまったため、ボールガールがうまく取り出せずにいると、そばにいたディミトロフが代わりにボールを取り出して、彼女に手渡した。観客が拍手を送ったこの行為について、ボールガールはのちにこう語る。


「素敵だったわ!ボールが塀の下にはまってしまって私が困っていたら、彼が『僕なら取れるよ!』って言ってくれたの」


もう一つの準々決勝では、ノリーが第11シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)に6-0、6-2の快勝。インディアンウェルズでは1回戦より先に進んだことがなかったが、3回目の出場にしてマスターズ大会初の準決勝へ駒を進めることに。


第1セットをベーグルで取り、第2セットも2-2から4ゲーム連取と波に乗っていたノリーは、「すべてがうまくいった。最初から、タイミング良くボールを打つことができたよ」と語り、前回対戦した2020年「全米オープン」では5セットまでもつれたシュワルツマン相手に快勝を収めたことを喜んでいる。


これによって、現在キャリアハイの世界ランキング26位につけるノリーは、来週発表されるランキングで自己記録をさらに更新し、ダニエル・エバンズ(イギリス)を抜いてイギリス男子のナンバー1選手となることが確定している。


一方の「WTA1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/10月6日~10月17日/ハードコート)では、一足先にベスト4が決定。準々決勝の残り2試合が行われ、第12シードのオンス・ジャバー(チュニジア)と第21シードのパウラ・バドーサ ジベルト(スペイン)が、それぞれ第18シードのアネット・コンタベイト(エストニア)と第10シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)をストレートで下した。


8月から2大会で優勝していた好調のコンタベイトを相手に、3倍となる12回のブレークチャンスを作り、その半分近くをポイントに結びつけた世界14位のジャバー。これまでベスト8が最高成績だったマスターズ大会で初の準決勝進出を決め、次回のランキング更新でトップ10入りが確定。アラブ人の選手としては男女通じて初の快挙となる。今年6月には「WTA250 バーミンガム」を制覇しており、これはアラブ人女子として初めてのツアータイトルだった。また、ジャバーは今季ここまでにツアー最多の48勝を挙げてもいる。


そのジャバーと準決勝で対戦するバドーサ ジベルトは、「ATP1000 マドリード」に続いてシーズン2度目のマスターズ大会ベスト4。今大会では3回戦で第15シードのココ・ガウフ(アメリカ)を、4回戦で第3シードのバーボラ・クレイチコバ(チェコ)を、そしてこの準々決勝でケルバーを、いずれもストレートで破ってきた。とはいえ、今回の試合は「とてもタフだった」と振り返る通り、第2セットの5-2から得たマッチポイントを元世界女王のケルバーに2度しのがれた上に3ゲームを連取されるなど、粘られた。これについてバドーサ ジベルトは、「5-2としてからナーバスになってしまった。でも彼女は素晴らしい試合を見せたわ。さすがはチャンピオンね」と相手を称えている。


そしてダブルスの準決勝では、第3シードの青山修子(日本/近藤乳業)/柴原瑛菜(日本/橋本総業ホールディングス)ペアが、第2シードのシェイ・スーウェイ(台湾)/エリース・メルテンス(ベルギー)ペアに第1セット途中から9ゲームを連取され、2-6、0-6で敗戦。相手ペアにファースト&セカンドサーブのポイント取得率で大きく上回られ、一度もブレークチャンスを作れなかった。優勝した「ウィンブルドン」でも準決勝で青柴ペアを下していたスーウェイ/メルテンス組。メルテンスは「今日のパフォーマンスには大満足。すべてがうまくはまったわ」と述べている。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「ATP1000 インディアンウェルズ」でのディミトロフ
(Photo by Sean M. Haffey/Getty Images)

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