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奇人ペールが復活!自前のシャツをまとってベスト8[ATP1000 シンシナティ]

「ATP1000 シンシナティ」でのペール

「全米オープン」開幕に向けてトップ選手たちがしのぎを削る「ATP1000 シンシナティ」(アメリカ・シンシナティ/8月16日~8月22日/ハードコート)で、世界ランキング50位のブノワ・ペール(フランス)がノーシード選手として唯一のベスト8入りを果たした。フランスのL'EQUIPE紙などが報じている。

歯に衣着せぬ発言とトリッキーなプレーで知られる「奇人」ペールは、パンデミック後に大きく成績を落とした選手の一人だ。バブル生活や賞金の減額に対する不満をたびたび口にし、約5ヶ月の中断を経て2020年夏にシーズンが再開して以降は、早期敗退を繰り返す。初戦敗退が続く中、2020年2月時点で19位だった世界ランキングは、今年7月には51位まで下がっていた。


しかし、7月半ばの「ATP500 ハンブルク」で547日ぶりの連勝を飾ってベスト8まで勝ち進むと、続く「ATP250 グスタード」でも準々決勝に進出。そして「ATP1000 シンシナティ」では1回戦で世界58位のミオミル・キツマノビッチ(セルビア)に第1セットを奪われながらも逆転勝利、2回戦で第6シードデニス・シャポバロフ(カナダ)をフルセットの末に破ると、3回戦では世界26位のジョン・イズナー(アメリカ)を退けて準々決勝に進出した。ペールが一つの大会で3勝を挙げたのは、準優勝した2020年1月の「ATP250 オークランド」以来だ。


3回戦では、ビッグサーバーであるイズナーのサービスゲームを4度ブレークし、7-6(1)、6-7(2)、6-1で勝利したペール。試合を以下のように振り返った。「第3セットが始まった時、彼(イズナー)は少し疲れているようで、3回ダブルフォルトを犯した。だからそこを突いたんだけど、うまくリターンが打てたよ。彼のサーブを読むのは大変だけど、僕は結構背が高い(196cm)から、彼のサーブのアングルを限定することができた。勝てて嬉しいよ」


「テニス界が正常に戻ったので、楽しくプレーできているよ。街なかに出掛けて、ファーストフード店に行くこともできる。そういうノーマルな生活が戻ってきたことが、この結果につながっているね。マスターズ大会での準々決勝は2013年以来だし、トップ10選手(シャポバロフ)に勝利したのもかなり久しぶりだ。幸せだよ。自分のテニスとユーモア、そして喜びをコートの上で見つけることができたからね」


充実感をにじませるペールは、その躍進だけでなくウェアでも注目を集めている。コロナ禍で不振に喘いでいた当時、彼はアンダーアーマーとの契約が切れると、新しいスポンサーが見つからず、「ウィンブルドン」ではボールボーイと同じウェアを身に着けてプレーしていた。先週の「ATP1000 トロント」では元スポンサーであるアンダーアーマーのウェアを着ていたが、今大会ではそれがアディダスの黒いポロシャツに代わっており、L'EQUIPE紙によれば自腹で買ったものだという。


ペールがマスターズ大会で準々決勝に進むのは、8年ぶり2度目。前回は2013年のローマ大会で、準々決勝でマルセル・グラノイェルス(スペイン)を下した後、準決勝でロジャー・フェデラー(スイス)に敗れていた。今回は第4シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と初めて対戦することになるが、幸せを取り戻したペールの快進撃はどこまで続くだろうか。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「ATP1000 シンシナティ」でのペール
(Photo by Dylan Buell/Getty Images

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