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トニ・ナダルとオジェ アリアシムが新しい協力関係を語る「競争は厳しいが」

2019年「ATP1000 マドリード」でのナダル(左)とオジェ アリアシム(右)

テニスの元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン)の叔父であるトニ・ナダル氏が、世界ランキング22位のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)と共にATPツアーに帰ってきた。トニ氏がオジェ アリアシムのチームに加わることが発表されたが、先日二人はZoomで会見を行い、彼らの新しいパートナーシップや今後の期待、そしてナダルと対戦する事になった場合についてなどを語った。

オジェ アリアシムは今秋開催されている「ATP1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月11日~4月18日/クレーコート)が今シーズン初のクレーコート大会となる。


Q:なぜ、トニ氏をチームに加えようと思ったのですか?


オジェ アリアシム:「昨年末、チームメンバーや両親と話し合いをしたんだ。テニスの最高レベルを経験した人に教えを請うのが良いだろうと考えた。僕がいつか到達したいと思っている所へ行ったことがある人に。トニに打診し、マヨルカに行って彼に会い、トレーニングや話をしたいと伝え、それが実現した」


Q:フェリックスをコーチするというチャレンジを受けようと思ったのはなぜですか?


トニ氏:「彼とは少し前に話したことがあって、良い印象を受けた。さらに甥や他の人から、いつも良い噂を聞いていた。フェリックスのコーチになるというアイディアを聞いた時、10日後にアカデミーに来てくれと伝えた。お互いを知って、私のアドバイスが役に立つかを見極めるためにね」


Q:それで、やってみようと決めたんですね。


トニ氏:「私は今もラファ・ナダル・アカデミーのディレクターだし、甥のコーチを務めてきた。私は彼の叔父だし、他の選手のコーチになることは考えたこともなかった。アカデミーのディレクターとして将来性有望な選手のコーチをする機会があることは私にとって挑戦であり、達成感を感じることだ。どんな人にとっても挑戦さ」


Q:コーチングを受けてみてどうでしたか?


オジェ アリアシム:「最初の練習から、素晴らしかった。まずは敬意、誠実さ、そして信頼。僕にとってそれらはとても重要な価値観で、それをトニは提供しようとしてくれる。僕の信念に合っていた。僕にとってこれらはシンプルだけど、シンプルだからといって簡単に実行できることじゃない。でもとても重要なんだ」


「一貫性、正確性、そして練習の強度、それらを非常に高いレベルで繰り返すことができれば、良い結果が生まれると考えている。トニやフレッド(もう一人のコーチ、フレデリック・フォンタン氏)との最初の練習からトニが伝えてくれた素晴らしい言葉は、僕に素晴らしいものをもたらしてくれる。人間として彼が本当に好きだし、それはとてもいいことだ」


Q:何が最も目を引きましたか?


トニ氏:「敬意を払わない人、価値観のない人とは一緒に働けないんだ。私は幸運なことにこれまでの人生ずっと、常に敬意を払い、人にもそう評価されてきた男の子と一緒に働いてくることができたからだ。私はそれを求めている。彼らがそのアイディアを私にくれた時点で喜んだよ。はっきり言ってしまうと、この子は理論的には何年かすれば世界でトップクラスになるべき選手だ。そのような人材と働けることは素敵なことだ」


Q:どのように協力していくのですか?


オジェ アリアシム:「トニは主要大会、つまりグランドスラムや、他の幾つかの大きな大会に同行してくれる。より優れた選手になれるよう、アドバイスや経験を提供してくれるだけでなく、日々コーチングをしてもらう。指をぱちんと弾けば全てがうまくいく秘密の道具やレシピがあるわけじゃない。協力関係の開始点にいて、しっかりとしたものを築き上げ、全体的により良い選手になろうとしている。テニスの最高レベルに到達するためにはそういうことをやりたいと思っている」


Q:フェリックスがプレーしているのを初めて見た時を覚えていますか?


トニ氏:「彼がプレーしているのを初めて見た時、ラファエルに”彼はすごく良くなるよ”と言ったんだ。そして彼はそれを目指すべきだと思う。素晴らしい選手だと感じた。彼を見たのはアカデミー出身の選手ジャウメ・ムナール(スペイン)と対戦したチャレンジャー大会だった。私は“なんて選手だ!”と思ったよ。彼は16歳だったが、その時から世界でトップクラスの選手になるだろうと見て取れた。今はトレーニングしてそれを確定させ実現するだけさ」


Q:競争は激しいですが。


トニ氏:「現在、テニス界は非常に優れた選手が何人もいる。これからフェリックスはダニール・メドベージェフ(ロシア)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、ドミニク・ティーム(オーストリア)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、そして頭角を現し始めているヤニク・シンネル(イタリア)やカルロス・アルカラス(スペイン)といった選手と対戦していかなくてはならない。競争は激しいが、彼はできると信じている」


Q:あなたが説明した状況はラファエルが若い頃経験してきたことと似ていますね。


トニ氏:「そう、当時も、ロジャー・フェデラー(スイス)、アンディ・ロディック(アメリカ)、レイトン・ヒューイット(オーストラリア)、ギジェルモ・コリア(アルゼンチン)、ダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン)、フアン カルロス・フェレロ(スペイン)、マラト・サフィン(ロシア)など多くの優れたプレーヤーがいる厳しい状況だった。彼らは皆若く、トップに上り詰めるのは非常に難しく思えた。これらの選手と競争するためには準備をしなければいけないとわかっていた。フェリックスも同じことをしなければならないと思う」


Q:ラファエルのコーチとしてほぼ全て勝ち取ってきて、またツアーに戻ろうと思ったのはなぜですか?


トニ氏:「ずっとテニスが好きなんだ。楽しいと感じることを向上させる過程が私をやる気にさせるし、素晴らしい人、将来性のある選手と一緒に働くことが刺激になる。個人的にも専門家としても、彼のような人、そして彼の優れたチームに協力できることが嬉しい」


Q:フェリックスがラファエルと対戦する場合はどうなりますか?


トニ氏:私はラファエル・ナダルの叔父で彼のアカデミーのディレクターだ。だが、それ以上に甥には特に愛着がある。もし彼が誰かに負けなければならないなら、フェリックスがいい。彼の叔父ということを差し置いても、長年彼に関わってきた。彼らが対戦する日がいずれ来るだろうが、2人に敬意を払ってどちらのボックスにも入ることはない」


「フェリックスがどこまで行けるのかとても興味があるし、将来世界一になれると期待している。私は確信している。現時点では彼にはまだ向上の余地があり、私はこれからもラファエルの叔父だ」



(テニスデイリー編集部)


※写真は2019年「ATP1000 マドリード」でのナダル(左)とオジェ アリアシム(右)
(Photo by Alex Pantling/Getty Images)

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