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優勝するよりも1回戦負けの方がいい?テニスの救済措置に落とし穴

写真は「ATP250 ブエノスアイレス」でのペール

歯に衣着せぬ発言や破天荒な行動で知られるブノワ・ペール(フランス)が、また新たな発言をして話題となっている。仏L'Equipe紙などが報じた。

自己最高ランキング18位のペールは、先日行われた「ATP250 サンティアゴ」の2回戦で17歳のホルガ ビートス ノディシュコフ・ルーン(デンマーク)に敗れた後、ツアーに対する不満をSNSでぶちまけた。


「ATPツアーは悲しく、退屈で馬鹿げたものになってしまった…。自分がどれほど幸運なのかわかっていないんだとか何とか言われるのはわかっているけど、俺は何の雰囲気もない閉ざされたスタジアムでプレーするためにテニスをしているんじゃない。


常にホテルかテニスクラブのどちらかにいなければいけなくて、外出も禁じられて一人で過ごし続ける苦痛や罰金に耐えなければいけないのなら、旅する喜びはどこにあるんだ?テニスは味気ない仕事になってしまった…だから、このまがいもののATPツアーに適応するのに時間が必要だ。でも、テニスをする喜びをもう一度見つけられるように努力するよ。


目標は、ただコートの上で笑えるようになることと、ボールを打つのを楽しむこと。勝つか負けるかはどうだっていい」


そんなペールの本音はとどまることを知らず、続く「ATP500 アカプルコ」1回戦でステファノス・チチパス(ギリシャ)にストレート負けした後も、テニスを取り巻く現状について語った。


「1回戦で負けてむしろ良かったよ。これでバブルから抜け出して、マイアミ大会の前に数日リラックスして過ごせるからね。今、テニスは俺にとって最優先事項じゃない。どの大会でも唯一のゴールは、バブルから抜け出すことだ。大会に出場して、いくらか金を稼いだら、次の大会に行く。それが俺の仕事だ。ATP250の大会で優勝したとしても、3万ドルしかもらえないけど、ストレート負けしても毎回1万ドルもらえる。なら、必死にやる必要はないだろう?」


パンデミックを受けて、テニス界ではより生活が苦しいであろうランキングが低い選手たちへの救済措置として、大会上位の賞金を減らす代わりに、下位の賞金を増やしている。そうした救済措置や、大会出場選手に求められる新型コロナウイルスの対策がペールのような中堅以上の選手のやる気を奪ってしまっているようだ。ペールは先月の「全豪オープン」でも厳格な感染対策に対して不満を露わにしていた。


ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)も、ペールの発言に通じるコメントをしている。「ATP250 マルセイユ」1回戦で1年4ヶ月ぶりの勝利を挙げた際、「子どもみたいに嬉しい」と語ったが、後日「雰囲気が完全に別物だ。会場に入っていく時に手を挙げて観客にあいさつすることもできない。3、4日おきにウイルス検査を受ける。レストランに食事に出かけてリラックスすることもできない。モチベーションがわかない。楽しくない」と打ち明けていた。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「ATP250 ブエノスアイレス」でのペール
(Photo by Marcelo Endelli/Getty Images)

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