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「全米オープン」LGBTQ+イベント導入に一役買った元プロテニス選手のメッセージ

写真は2004年「パシフィック・ライフ・オープン」でのバハリー  

ブライアン・バハリー(アメリカ)は、引退後にカミングアウトした選手として、テニス界のLGBTQ+コミュニティーの先駆者であり続けている。元世界ランキング64位のバハリーは、現在USTA(全米テニス協会)の役員を務め、自らのアイデンティティに苦しんでいる可能性のある選手が少しでも心地よく過ごせるように力を尽くしている。

「僕のような背景を持ち、苦しんでいるかもしれない選手の心を楽にしてあげたい。もしかしたら自分のことをよく理解していないかもしれないし、そのことについて話すような選手ではないかもしれない。でも大丈夫、きっとうまくいくよ、ということを彼らに知って欲しいんだ」とバハリーは語った。


「(今が大変でも)向こう側には素晴らしい人生が待っているということを理解して欲しい。もし僕がそのことを知っていたら、違うアプローチを取っていたかもしれないし、テニスでももっと成功していたかもしれないと思う。その考えを受け入れるのは難しいが、ただ若者たちに同じような怖れや不安を抱いて欲しくないんだ」


バハリーは、フアン カルロス・フェレロ(スペイン)やフェルナンド・ゴンサレス(チリ)のような強豪選手に勝利するなど、コート上で多くの成功を収めた。だがツアーでの最後の2年間、彼は自分のセクシュアリティについて考えるようになった。このような考えを認めることは“ものすごく怖いこと”だったと告白した。


「僕はキリスト教の家庭で育った。つまり、若い頃にそういう話をする機会はなかった。それからプロテニス選手になって、いかに最高のテニス選手になるかが人生のすべてで、それだけに集中していた。一緒に競技をしている選手たちとは何かが違うとは感じていたが、そういう疑問を自分に問いたくはなかったんだ」とバハリー。


「その頃、僕は数年間付き合っていた女性がいた。彼女は女優で、“やった、僕は夢のような生活を手に入れた。人が羨むような人生を生きて、謳歌している”って思っていたんだ」


バハリーは、自分の(ゲイとしての)側面を完全に理解するためには、テニスをやめなければならないと信じていた。テニスで自分の感情やストレスをコントロールすることを学んだため、選手でいる間は自身の心の声を追いやることができた。


「不運なことに、自分のことをよく理解して、これ(ゲイであること)が真実だということ、これが自分で、自分自身を受け入れる必要があることに気付くのに、4〜5年かかってしまった」


バハリーは、肩の怪我を理由に2006年に引退した。彼にとって、コート上で目標を達成しようと奮闘しながら自身のアイデンティティを考えるのは困難なことだった。


「スポーツ界はで非常に男性的で厳しい世界だから、こういうことを話せる相手がいるとは思えなかったし、理解してもらえないことも知っていた。正直に言うと、競争相手である選手たちに弱みを見せるのも難しいんだ。賞金を奪い合っている仲だからね。そういう状況を受け入れるしかなかった」


「僕は身長が低かったし、テニスをする家族もいなかった。サーブもうまくなかったし、フォアハンドもさっぱりだったけれど、うまく戦う方法は知っていたんだ。幸運にも、そこからキャリアを築くことができたから、それを台無しにするようなリスクは冒したくなかった」とバハリーは言った。


「自分のことを理解し始めて、恋人ができるようになったけれど、振り返ってみても、果たして“ゲイのテニス選手”として現役生活を過ごしたかったかどうかは分からない」


引退後バハリーは同性のパートナーと結婚、双子の男の子たちの親となった。現在はテニス以外の仕事を主に行っているが、USTAの役員としての役割を重要視しており、協会が多様性を受け入れる組織になるよう尽力している。


バハリーは、「全米オープン」にLGBTQ+のイベントを導入するのに一役買った。さらに、USTAや主催する大会が適切な団体と協力し、LGBTQ+コミュニティーへ確実に支援できるようにしている。


「人々は、歓迎されているということを知りたいんだ。地域レベルや全国レベルで、どのように信頼関係を構築し続けていけるか、どうやったらUSTAが“アメリカ”を象徴していけるか?ということなんだ。アメリカは多様で、様々なタイプの人がいる。すべての人が歓迎されていると感じられるようにしていきたい」


※写真は2004年「パシフィック・ライフ・オープン」でのバハリー                                                (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

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翻訳ニュース/ATPTour.com


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