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全米オープンのワイルドカード発表に「おかしな話だ!」と、マレーらも不満

2017年度「BB&T アトランタ・オープン」でのトミー・ポール(アメリカ)

先日「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月26日~9月8日/ハードコート)が今年度大会のワイルドカード選出者を発表した。大方の予想に反し、そのリストの中にトミー・ポール(アメリカ)の名前はなかった。ポールは現在世界ランキング112位で、同大会に予選から参加しなくてはならないアメリカ人選手の中では最高位にいる。

膝のリハビリのため欠場をした、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)の枠には、ワイルドカードとして世界ランキング191位のクリストファー・ユーバンクスが出場し、残るワイルドカードは、ジャック・ソック(アメリカ)、エルネスト・エスコビード(アメリカ)、マルコス・ギロン(アメリカ)、Zachary Svajda(アメリカ)、ビヨン・フラタンジェロ(アメリカ)、Antoine Hoang(フランス)、タナシ・コキナキス(オーストラリア)らが獲得した。


米テニスウェブメディアBaselineは、ワイルドカードの選出はあくまで大会側の意向によるもので、その選出方法に決まりはないということは重要な点だと指摘する。また、テニスチャンネルのスティーブ・ワイスマンも「ワイルドカードは贈り物だ。もらったらお礼を言えばいい。贈り物に資格は要らないのだから」と自身のツイッターに投稿している。


ワイルドカードが「主催者推薦枠」である限り、どれだけランキングが上位にいたとしても獲得できるかはわからない。しかしながら、今回の「全米オープン」の決定を受け、アンディ・マレー(イギリス)をはじめとしたATPの有名選手たちがSNSでポールへのサポートを示し、大会側の判断に異論を投じるという事態が起きている。


テイラー・フリッツ(アメリカ)は「なぜトミー・ポールがワイルドカードを獲得できなかったのだろう?他のメンバーよりランキングは上なのに...しかも、最近は調子が良くて、ここ2週間はトップ10選手を相手にセットポイントを握っているのに...なぜなんだ!」とツイッターに投稿。


ポールとはプライベートでも付き合いのあるライリー・オペルカ(アメリカ)も、フリッツの投稿に「これは間違っている...ランキングで一番上位にいる選手が選出されないなんて」と反応した。


ポールは、今年5月の「全仏オープン」の本戦出場ワイルドカード枠を争う「ワイルドカード・チャレンジ」において見事トップを飾り、ワイルドカードを獲得した。同大会本戦では敗戦したものの、初戦で対戦したクレーコートの強者ドミニク・ティーム(オーストリア)から1セットを奪取するなど、互角の戦いをし存在感をアピールした。こうした経緯から、ポールを支持する選手の納得のいかない気持ちもうなずける。


ポールは、続く「ATP500 ワシントンD.C.」の2回戦では、世界ランキング7位のステファノス・チチパス(ギリシャ)を相手にセットポイントを握る健闘をみせ、「ATP1000モントリオール」では、世界ランキング10位のファビオ・フォニーニ(イタリア)に対しても、同じくセットポイントまで追い詰めた。ポールは両者ともに敗戦はしたものの、トップ10選手を相手に十分戦えるということを証明した。


錦織圭(日本)のコーチを務めたこともあるブラッド・ギルバートも「何かの間違いだと思ったよ。彼が最初に選ばれると思うだろ?」とフリッツの投稿に反応し、アンディ・マレーまでもが「トミー・ポールはなぜワイルドカードを与えられなかったのだろう?誰か教えてくれないか?とってもおかしな話だ」と投稿した。


大会が公式にマレーに対し回答することはなさそうだが、どちらにしても、ポールは今月26日から始まる「全米オープン」に予選から出場を予定している。順当に勝ち上がり、本戦で彼と上位選手との熱戦が見られることを期待したい。


テニスは個人同士の競技であり、他の選手のために声を上げる場面を見ることはまれだ。このことで、決定が覆る可能性はなさそうだが、テニストーナメントにおける運営側の体制に対して、一石が投じられたことだろう。


ワイスマンが言うように、ワイルドカードは「贈り物」かもしれない。今回ポールにはその贈り物は届かなかったが、彼を支持する友人の声は届いたはずだ。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2017年度「BB&T アトランタ・オープン」でのトミー・ポール(アメリカ)
(Photo by Kevin C. Cox/Getty Images)

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