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錦織の2018年。激動の復帰シーズンを振り返る

「全米オープン」での錦織

日本男子テニスの絶対的エースである錦織圭(日本/日清食品)。2018年は右手首故障によるツアー離脱から復帰を果たし、シーズン終盤には1年2ヶ月ぶりに世界ランキングトップ10に返り咲いた。素晴らしいカムバックを果たした錦織の今シーズンを振り返る。

■モンテカルロで、復帰後初のマスターズ1000決勝進出


今シーズン1月に、チャレンジャー大会で復帰した錦織。4月にクレーコートシーズンを迎え、復帰後6大会目の「ATP1000 モンテカルロ」で準優勝を果たした。


その頃は世界36位までランキングを落としていた錦織だったが、準々決勝で当時世界3位マリン・チリッチ(クロアチア)、準決勝では世界4位アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を破り、復帰後初となるトップ10からの勝利を挙げた。そして、続く決勝ではラファエル・ナダル(スペイン)と相まみえた。


残念ながら決勝では敗れた錦織だったが、試合後のセレモニーで「とても楽しい1週間だった。去年は怪我があって長くプレーできなかったが、マスターズで久々の決勝を迎えられた」とコメント。一方のナダルは「怪我から戻るのは難しいことだ。圭が昨年の大きな怪我から戻ってきて、素晴らしいプレーをしていることをとても嬉しく思う」と錦織の健闘を称えた。


前哨戦での不安を払しょくした「全米オープン」ベスト4入り


7月の「ウィンブルドン」は自己最高のベスト8入りをした錦織。しかし北米のハードコートシーズンに入ると、全米の前哨戦ではなかなか思うような結果が出なかった。のちに錦織本人もこの頃のことを「ウィンブルドンから少しずつ調子が上がってきて、1回トロントとシンシナティでものすごく下がったんですけど、自信が」と振り返っている。


そんななか迎えた8月末「全米オープン」だったが、錦織は前哨戦での不安を払しょく。準々決勝では、2014年に同じ準々決勝で敗れた相手チリッチにフルセット勝利し、見事雪辱を果たした。


また、錦織の前に行われた女子シングルスでは、大坂なおみ(日本/日清食品)も準決勝進出。グランドスラムでは史上初、日本人選手男女が同じ大会でベスト4進出を果たした。


錦織はツアー最終戦のインタビューで、「全米オープン」について「自信がついたのはやっぱり一番は全米オープンだったかなと思います」と振り返っている。


■復帰シーズンにトップ10返り咲き


「全米オープン」後、出場5大会で全てベスト8以上と安定した結果を出した錦織。今シーズンを世界24位でスタートしたが、10月の「ATP1000 パリ」3回戦で勝利した時点で、1年2ヶ月ぶりのトップ10返り咲きを確定させた。


たびたび今年の目標として「トップ10に入りたい」と語っていた錦織。返り咲きが決まった3回戦後のインタビューでは、思わず笑みをこぼしながら「ひとまずは嬉しいですね。トップ10を今年の目標にしていましたから。最初はトップ10に戻ってくるのがなかなか想像もできない、チャレンジャーからのスタートだったので、最初はどうなることかと思っていました。徐々に自信もついて、トップ10まで来れてとりあえずは嬉しいです」と語った。


■終わりに


その後、ツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」出場権も獲得した錦織。残念ながらグループステージ敗退とはなったが、激動の復帰シーズンを終えて「怪我もそうだし、メンタル的なとこもそうだし体が強くなって痛みが出なくなったことも例年ではなかったこと。色んなことを怪我から復帰して乗り越えられた。良くなった部分は沢山あったと思います」と一年を振り返った。


錦織の2019年シーズンは、1月オーストラリアで開催される「ブリスベン国際」でスタートさせる予定。再びトップ10選手として挑む錦織に、2019年も大いに期待だ。


◇   ◇   ◇


■錦織の2018年 主な出場大会・結果


<ツアー最終戦>
「Nitto ATPファイナルズ」 グループステージ1勝2敗


<グランドスラム>
「全仏オープン」 ベスト16
「ウィンブルドン」 ベスト8
「全米オープン」 ベスト4


<ATP1000>
「ATP1000 モンテカルロ」 準優勝
「ATP1000 ローマ」 ベスト8
「ATP1000 上海」ベスト8
「ATP1000 パリ」ベスト8


<ATP500>
「ATP500 ワシントンD.C.」ベスト8
「楽天ジャパンオープン」準優勝
「ATP500 ウィーン」準優勝


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全米オープン」での錦織
(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

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