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2016.09.09 セレナは2年連続で準決勝敗退、そして世界1位の座はケルバーへ [全米オープン]


 アメリカ・ニューヨークで開催されている「全米オープン」(8月29日〜9月11日/ハードコート)の女子シングルス準決勝で、第1シードのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が第10シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)に2-6 6-7(5)で敗れるという番狂わせが起きた。

 2年連続でセレナの歴史を塗り替えようとする試みは、全米の準決勝でショッキングな敗戦によって終わりを告げた。

 1968年のオープン化以降で最多記録となるはずだった全米7度目のタイトル、そして23度目のグランドスラム・タイトルは、次の機会を待たなければならなくなった。

 また、WTAランキングで3年半におよんだ1位の座も、セレナは2位のアンジェリック・ケルバー(ドイツ)に譲ることになった。現在、セレナはシュテフィ・グラフ(ドイツ)と同じ186週、1位を守ったが、もう一週間続けば単独1位となるはずが、その前に終止符が打たれることになった。

 マッチポイントでのそれを含む6本のダブルフォールトと多くのミスで、セレナはビッグサービスを持つプリスコバに予想外の敗戦を喫した。セレナはミスが多くなった理由を、部分的に、故障した左膝のせいでもあったとほのめかした。

 「カロリーナは今日、素晴らしいプレーをした。もし彼女のプレーがここまでよくなかったら、私にも勝つチャンスはあったと思うわ」とセレナ。「私は100%の体調ではなかったけれど、彼女がいいプレーをしたとも思う。今日の彼女は勝利に値する」。

 タイトルをかけた土曜日の決勝で、プリスコバはケルバーと対戦する。試合直後のオンコート・インタビューでは、セレナに勝って初のグランドスラム大会決勝進出を決めたことが信じられない、と話していた。それから次のように言って、進路変更をした。

 「いいえ、実は信じている。自分のテニスさえプレーすれば、誰でも倒すチャンスはあるとわかっていたわ」

 2015年の全米オープンで年間グランドスラム(同一年にすべてのグランドスラムで優勝すること)を達成しようとしていたセレナは、準決勝でノーシードのロベルタ・ビンチ(イタリア)に敗れた。その試合はテニス史上最大の驚きのひとつだったが、今回の敗戦もリストのかなり高い位置にランクされるだろう。

 これはセレナのキャリアにおいて、33度目のグランドスラム大会準決勝であり、プリスコバにとっては初だった。

 プリスコバは4回戦でセレナの姉ビーナスと対戦し、マッチポイントをしのいで倒している。プリスコバはウイリアムズ姉妹を同一グランドスラム大会で倒した史上4人目の選手となった。

 「明らかに、ビーナスとの試合が助けになったわ。テニスという意味だけでなく、観衆(に慣れる)という面でも」とプリスコバ。「あれは、私がセンターコートで初めてプレーした試合だったの」。

 24歳のプリスコバがこれまでに出場した17のグランドスラム大会では一度も3回戦以上に進んだことがなかった事実を考えると驚きではあるが、彼女は今、11連勝と乗っている時期にいる。

 「あと一歩だわ」とプリスコバ。

 一方、ケルバーは、カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を6-4 6-3で倒し、今季、そしてキャリアで3度目のグランドスラム大会決勝に進出した。ケルバーは1月の全豪決勝でセレナに勝ち、7月のウィンブルドン決勝でセレナに敗れている。

 土曜日の決勝の結果がなんであれ、ケルバーは月曜日に発表されるWTAランキングで1位に浮上し、セレナの連続186週ナンバーワンの覇権は終わることになる。グラフの連続186週の記録と並んだまま。

 セレナは、ランキングに関する質問に答えることを拒否した。

 グラフ以来のドイツ人ナンバーワンとなるケルバーは、先月のシンシナティの大会でセレナを追い抜くチャンスを擁していたが、決勝でプリスコバに敗れてそのチャンスを逸していた。

 「もちろん、彼女は大いに自信を感じているでしょうね。今は特に、セレナに勝ったあとだから」と、ケルバーはプリスコバについて言った。

「(プリスコバに敗れた)シンシナティで自分がどんなプレーをしていたかは知っている。何を変えるべきかはわかっているわ」。

 グラフはプロがグランドスラム大会に出場することが認められた1968年以降、グランドスラム大会を制した回数の最多記録でセレナとタイの22回を保持している。また、セレナの全米優勝回数6回はクリス・エバート(アメリカ)と並ぶものだ。

 プリスコバは今、初めてのグランドスラム・タイトルまであと一勝と迫った。彼女は間違いなく、遠くまで行きつくためのストロークと姿勢を擁した有望な選手だ。

 温度は26度程度、湿度は高かった。セレナはその試合のポイント間に汗ばんだ手の平を拭くため、黒とピンクのスカートのプリーツを使い続けていた。その彼女は、合計31本のアンフォーストエラーをおかした。

 試合後のセレナは、その準決勝より22時間弱前に終わった準々決勝、第5シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)との骨の折れる3セットマッチのせいで疲れていたのでは、という見解を否定した。

 プリスコバの準々決勝は水曜日のより早い時間に終わり、彼女はセレナとハレプの試合を見てから眠りについて、翌午後1時まで眠ったという。

 セレナと彼女のコーチ、パトリック・ムラトグルーは、試合中にセレナが繰り返しつかんでいた左脚が敗因のひとつであることを示唆した。

 セレナは準決勝の前、時間のほとんどを治療に費やしたため、試合のためのウォームアップはいつもよりかなり少ない時間だった、とムラトグルーは言った。

 「(故障に)邪魔をされているとき、選手はほかのことを考えていることになる」とセレナ。「例えば私は、(通常なら)決しておかさないようなミス、間違いなくこの大会で、これまでおかしていなかったようなミスをおかしていた。簡単に打てていたはずの多くのシンプルなショットをミスしていたわ。そのとき、ショットのことではなく、脚のことを考えていた、というメンタル的なことが敗因だと思う」。

 ムラトグルーは、より簡潔だった。

 「彼女は力を発揮できなかった。プレーできなかった」

 「彼女は非常に動きが遅かった。動くことができなかったんだ」

 プリスコバは自分自身のプレーに集中していたため、セレナが(故障に)煩わされていたか否かに気づかなかったと言った。

 「もしプレーできる体調ではないなら、彼女が準備できていないと考えたなら、彼女はコートに出るべきではないわ」とプリスコバ。

 いずれにせよ、プリスコバは間違いなく、セレナの苦難に影響を与えた。プリスコバのパワーは、セレナが稀にしか対することのない類のものだ。それはセレナ自身がほかの対戦相手に課しているような困難なものだ。

 身長186cmのプリスコバは強力なサービスを打ち、ツアーのエース数ランキングで首位につけている。準決勝では平均時速175kmを超えるサービスを打っていた上、彼女のサービスの角度はセレナを驚かせていた。

 プリスコバはリターンでも秀でていて、頻繁にセレナの足元に鋭いリターンを放ち、セレナに正しく反応するための時間を与えなかった。そして、プリスコバの深く、フラットなグラウンドストロークもセレナを苦しめた。

 最初の7分にプリスコバは、大舞台、背景、そこにかかっているもの、対戦相手などの、どれにも怯えてはいないところを示して見せ、たちまちブレークを果たして2-1とリードする。そのときセレナは左腿を叩きながら叫んでいた。

 プリスコバはそのままの勢いで突き進み、第1セットの最後の11ポイントのうち10ポイントを奪取するのである。

 第2セットのタイブレークで、プリスコバは3-0とリードした。そこから決して諦めないセレナが5-4と巻き返し、第3セットまであと2ポイントと迫ったが、彼女はそこから1ポイントも取れずに終わった。

 自らのダブルフォールトでこの驚くべき敗戦を締めくくったセレナは、またも『すごく近いが、こうも遠い』という類の失望を胸に、フラッシングメドウを去ることになった。

 「勝つか、何もないか。優勝か、無かだ。決勝だろうが1回戦だろうが、同じこと」とムラトグルー。「彼女はタイトルを勝ち獲らなかった」。(C)AP

Photo: NEW YORK, NY - SEPTEMBER 08: Serena Williams of the United States reacts against Karolina Pliskova of the Czech Republic during her Women's Singles Semifinal Match on Day Eleven of the 2016 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 8, 2016 in the Flushing neighborhood of the Queens borough of New York City. (Photo by Michael Reaves/Getty Images)


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